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細胞内のゲノムDNAのある部分がそれぞれ、決まったタイミングや場所で転写されることが、細胞、器官の形や機能を作り上げる主要因と理解しています。タイミングや場所に関するシグナルが、プロモーターに伝わり、転写が開始されると考えるのですが、うまくイメージできません。
プロモーターはシス配列としてゲノム中にあるとして、そのトランス因子はどこから来るのでしょうか?転写因子がありますが、それはゲノムの別の位置にコードされているのだとしたら、転写因子のプロモーターがあるはずで、ということは転写因子の転写因子があって・・・のようにこんがらがってきます。

さらに例えばタンパク質の翻訳はATGから終止コドンまでという制御がされていて非常に分かりやすいのですが(転写は決まったときしか起きないけど、転写されたmRNAは基本的に全部タンパク質に翻訳される?)、mRNAとなる転写領域とはどこからどこまでなのでしょうか。遺伝子とはどの範囲のことをいうのでしょうか。(スプライスされた後のATG~終止コドンまで?それともその上流、下流を含めるなら端はどこ?)

つまり細胞があって、それがそれぞれ役割をもつ過程が不思議だということと、「遺伝子」という定義がわからないということです。分かりにくい質問ですが、どなたか教えていただけないでしょうか。お願いします。

A 回答 (2件)

まず最初の質問ですが、転写および翻訳に必要なタンパク質及び材料は分裂前の細胞からの持込で必要分揃っているはずです。

単にゲノムDNAだけが裸で存在しても何も起こりません。転写開始しようにも酵素も核酸もありませんしね。

次に、転写される領域はATG~終止コドンまでと、その上流及び下流に翻訳されない部分も含みますが、その長さは遺伝子によってバラバラです。真核生物ですと(スプライシングの話をされているので真核生物を想定されていると思いますが)ATG~終止コドンの間に翻訳されないイントロンを含んだりしますし、原核生物ですとmRNA上に複数のコード領域があったりします。

「遺伝子」という言葉はタンパク質をコードしたり、発現調節に関与したりするなど、一つの機能に必要な最小単位を差しますが、具体的な範囲を決めるのは難しく、曖昧なものと成っています。というのも、質問にもありますが、転写産物のRNAは全てタンパク質に翻訳されるわけではなく、何のために翻訳されているか分からないものが数多く存在することが分かってきているためです。一部はRNA自体で触媒機能を有したりもします。

以上、長くなりましたが参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。大変参考になりました。勉強して理解できました。RNAが色々な働きをもっていることもわかりました。

>転写される領域はATG~終止コドンまでと、その上流及び下流に翻訳されない部分も含みますが、その長さは遺伝子によってバラバラです。

たとえばあるタンパク質をコードする遺伝子があって、その遺伝子だけで見た場合、mRNAの長さは同じなのでしょうか?転写開始点は毎回同じところなのでしょうか?

お礼日時:2007/05/04 20:46

mRNAには、タンパク質をコードする領域(ORF)以外に


非翻訳領域(UTR)と呼ばれる領域がORFの前後にあります。

UTRに特定の配列を持つ場合、この配列を認識して
mRNAに結合するタンパク質(mRNA結合タンパク質)がいろいろ存在します。

こういったタンパク質は、
結合したmRNAを分解に導くmRNA結合タンパク質もあり
結合したmRNAを安定化に導く
結合したmRNAの翻訳を阻害するなど
話が長くなりましたが
転写されたmRNA全部が翻訳されるとは限らず、
必要な遺伝子が、必要なところで必要な量だけ発現するように
うまく調節されているのだと思います。

遺伝子の定義については#1さんの言うように曖昧なものだと思います。
時にはmRNAの5'から3'を指したり
時にはORFのことを指したり
時には数1000ベース離れたエンハンサーも含めたりと
その場その場の意味を持つのではないのでしょうか?
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。なるほど遺伝子という定義自体あいまいなのですね。
たとえば遺伝子地図などで、遺伝子がマッピングされている図をよく見ます。あれはどの領域をさしているんでしょうか?

お礼日時:2007/05/04 20:50

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