dポイントプレゼントキャンペーン実施中!

最近文学に興味を持ち始めたのですが、
『書物論』というのは具体的にどういった学問なのでしょうか・・

書物論として、文学作品を評論する、読み解く、といったことがありますが、いまいちどういうことなのかが、よくわかりません。

非常に漠然とした質問なのですが、どなたかそういった分野をご存知のかたおりましたら、ぜひ教えていただけますでしょうか・・・
よろしくお願いいたします。

A 回答 (3件)

『書物論』というのが学問の名称として一般的なものなのかどうかはよく知りませんが、「書誌学」という学問分野なら古くから存在します。


WIKIの記事をそのまま転用すると、「書誌学」とは
「書籍を対象とし、その形態・材料・用途・内容・成立の変遷等の事柄を科学的・実証的に研究する学問のことである。」とあります。
つまり、メディア(情報伝達媒体)としての書物を研究する学問分野です。
概説的な入門書としては、創元社からでている『本の歴史』が、図説や写真も多くて分かりやすく、値段も手ごろだと思います。(http://www.sogensha.co.jp/mybooks/ISBN4-422-2114 …

『書物論』をネットで検索していたら、東京外大教授で文化人類学者の今福龍太氏のゼミ案内がありました。(http://www.tufs.ac.jp/common/fs-pg/portal/zemi/s …)ゼミの内容を見ますと、書誌学を足掛かりにして文化というものを論じようというもののようです。
いずれにせよ『書物論』とは、書物の内容よりも、「ハードとしての書物」、「メディアとしての書物」にウエートを置いた学問のようです。

どうも、まともな回答になっていないようで申し訳ないですが…
    • good
    • 0

再度、回答します。


「書物論」とは、学問としてはまだきっちりと確立された分野ではないようです。
ですから、人によってその解釈に幅があり、「具体的にどういった学問なのでしょうか」と問われても、
「こういう学問です」とはっきりとお答えすることが結構難しいのです。
ringouriさんのおっしゃるように胡散臭いものもあれば
(ringouriさんが例に挙げておられる吉本隆明は学者ではなく批評家であって、
彼の論の進め方が怪しいのは昔からです)、
それなりにちゃんとした研究もあるわけです。
「書物論」という言葉の定義がとてもアイマイですので、
その言葉が指し示す範囲も曖昧にならざるを得ず、
「価値がない」と言い切るのはかなり勇気がいると思うのですが。。。

ただ、質問にあった「書物論として、文学作品を評論する、読み解く」という場合、
やはり「メディアとしての本、ハードとしての本」にウエイトを置いた
文明論的な読み方というのが適切ではないかと思います。
まぁ、かなり特殊な文学作品の読み方であることは確かで、
愛書家的マニアックなニオイを感じないわけではないですが。。。
最近文学に興味を持ち始められて、いきなり「書物論」なるものに
興味を示された、その経緯を伺いたいような気がします。

最後に、「書物論」の一例として、
マラルメの研究家として有名な清水徹の
『書物について―その形而下学と形而上学』を挙げておきます。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4000233599.h …
5年ほど前、「本」についての展示を企画する機会があり、
そのとき参考のため図書館で借りて読みました。
はっきり言ってあまり内容は覚えていませんが、、、
清水徹としては余技的な内容で、けっこう読みやすかったような印象があります。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

tagomagocさんへ
度々の、丁寧なご回答ありがとうございます。
実は私は大学生でして、文学ではないものを専攻しています。
単純に一般教養として色々勉強するのが好きでして、今回は特
に深い理由もないのですが、『書物論』ってなんだろうと思い
調べたのですが、よくわからず・・・
やはり『こうである!』という定義はないのですね。
携帯電話の小説が流行っているあたりから、
元来の書物というものの今の存り方などについても興味が出て、
その辺りに関わることなのかと漠然と考えていました。
二回にわたる丁寧な回答、ありがとうございます。
shino-step

お礼日時:2007/06/14 23:41

「書誌学」は「書物論」とはまったく関係ないですよ。



前者がまっとうな学問なのに対して、後者は結構眉唾物が多い、ちょっといかがわしい評論関係を指すようです。「書物論」は別にきちんとした学問ではないので、体系とか認知された方法とか公認の定義とかあるわけではありません。(...と、あまりに断定的に記すと反論があるかも)

むかし、吉本隆明(吉本ばななのお父さん)の『書物の解体学』なんて本を友人が読んであれこれ議論していました。ずっと昔の話....
でも、小難しい事やカッコいい事、偉そうな事、高尚評論を並べてみても、娘の影響でサブカル評価をやったり資本主義にどっぷり浸かった宣伝広告に出たりすると、ホント、鍍金がはがれて、正体見たり、ってな感じです。

あとは、「古本論」が人気のあるジャンルでしょうか。しょぼい話を自己満足的に書いて、それに共感するなんて応酬を続ける 特異な(得意な?)分野ですね。私はこちらには親近感を持っていますが、あくまで趣味のマスターベーションの類かと。

あまり首を突っ込んでも文学的価値は得られないようなのでおすすめしませんね、個人的には。(物書き仲間の内輪の議論みたいな感じで、その道で生活の糧をえる目的を持っていれば、何がしかの意味があるかも.....)
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ringouriさん
丁寧なご回答ありがとうございます。
僕は、少し胡散臭いほうが何事も好きなので、
もしかしたら向いてるかもしれません◎
ただ、どうやら完全に確立されたものではないようですね。
色々な考え方があるのですね・・・
お二方のご回答から察する限り、文学素人の僕には、
もっと始めに学ぶべきものがあるようにも感じました。
お勧めいただいた本も参考にしてみようと思います。
ご回答ありがとうございました。
shino-step

お礼日時:2007/06/14 23:50

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!