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中高年になって、またぼちぼち山登りを再開しました。パートナーがいる場合で、一般縦走路でも滑落の危険性がある場合にはロープ確保を積極的に行いたいと思っていました。以前から気になっていましたが、単独行の場合の自己確保について経験のある方、またはアイデアのある方お教え下さい。距離は短くても体調や疲労度によっては危険かなという場合があり通過断念することもあります。

A 回答 (1件)

 岩稜地帯の鎖場であれば比較的簡単な方法があります。



 腰に直接結ぶかスワミベルト等を介してシュリンゲを出し、それをカラビナを介して鎖に通すという方法です。もう少し念入りにやるなら、そのシュリンゲを2本出せば、鎖の継ぎ目で確保が途切れる瞬間をなくすことができます(1本ずつ掛け替える)。
 もう1つ、鎖のない岩稜などでちょっと怖い、と思う1歩を確保するやり方は、長めのシュリンゲを岩角や木の根などに引っかけて確保を取る方法もあります。

 他にもいろいろ道具を使えば手段はあるのですが、私は上記2点以外の確保法はあまりお勧めしません。道具を増やせば荷物が重くなることと、道具を用いた確保はきちんとした訓練を受けないと「生兵法は怪我の元」を地でいく結果になりがちだからです。

 質問者さんの山歴が判らないので一概には言えないのですが、クライミングや冬山など、ロープを使うような登山をされていた方でしたら、シュリンゲとカラビナを使った自己確保法はご存じでしょうから、そのような登山経験はないものとして回答しています。

 パートナーがいる場合はロープによる確保を積極的に行いたいとのことですが、これもパートナーに経験があればいいのですが、そうでなければやらない方が良いでしょう。ロープとシュリンゲなどの道具の分だけ荷物を軽くした方がよほど安全だと思います。

 長め(1mほど)のシュリンゲ2本とカラビナ2枚、それとスワミベルトくらいは持っていって自己確保する、というのは選択肢としてはありですが、それ以上の荷物が増えるような方法は考えない方が良いと思います。

 その鎖にカラビナ&シュリンゲを通す確保も、水平なトラバースでしたら良いのですが、傾斜がある鎖場だと結局はある程度の距離を墜落することになります。剱岳のカニの縦バイのようなところでしたら垂直に近い傾斜を数m以上墜落することになるでしょうし、カニのハサミのような斜上するトラバースなどでは鎖にぶら下がったまま延々と滑り落ちることになってしまいます。
 なので、恐怖心を和らげるくらいの効果はありますが、決して安全を確保できるようなものではありません。
 また、鎖の継ぎ目でカラビナを掛け替える作業も、場所によってはかなり不安定な体勢を強いられますから、自己確保したために却って危険なことになる場合もあります。

 結局、確保の基本とは墜落の衝撃以上の強度を支点が保てばOK、なのですが、墜落の方向や墜落距離なども考慮に入れてその場その場で支点を選択しなければなりません。選択した支点によって確保の方法(カラビナを通すか、シュリンゲをどのように使うか)を考えなければなりません。それはやはりきちんとした訓練を受けていないと難しいでしょう。

 安全の考え方として、あれこれ道具を増やしていろいろな状況に対応しようという考えをしがちですが、最もベーシックな安全確保は逆に「荷物を軽くすること」です。疲れにくくなりますし、しょっぱい場所でもバランスを保つことが容易になりますから。

 それと機会を見つけてロッククライミングと雪上技術の講習会を受講されることをお勧めします。ロープや道具を使った確保の基本を学ぶことができますし、そもそも歩行技術が向上すれば一般縦走路で確保が欲しい、と思うこともなくなりますから。

この回答への補足

質問条件が不十分で申し訳ありません。山歴としては、20才代に単独行登山を始めました。縦走を安全にするためロッククライミングや冬山、冬山登攀を経験しましたが、事情がありブランクがあって50才代後半で再開といった状態です。(ボチボチ低山歩きはありましたが)近年の、自分も含めて中高年登山者の増加、若年登山者の減少には驚いています。体力と技術が対象の山とバランスがとれていれば危険ポイント通過も精神的に余裕をもてますが、脚力、バランス感覚が低下していると、特に谷筋トラバースの縦走路などではアイゼン使用もありかなと思ってしまいます。(もちろん一般的ではないですが)
単独登山などをされる方の自己確保(メンタル面を含めて)のアイデアをお聞きしたかったところです。

補足日時:2007/07/06 08:46
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この回答へのお礼

詳細なご回答ありがとうございました。沢登り等でしたら当然ロープ持参ですが、持参するほででないが滑落するとヤバイという個所がありますね。スワミベルトとシュリンゲ持参は精神安定剤の役目とともにいろいろ使えますね。
>そもそも歩行技術が向上すれば一般縦走路で確保が欲しい、と思うこともなくなりますから。
 仰るとおりです。脚力強化と近郊の岩場でバランス練習から始めます。
ありがとうございました。

お礼日時:2007/07/06 09:06

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