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No.2
- 回答日時:
『星の王子さま』
私が読んだのは内藤 濯訳で、もう20代になっていたと思いますから比較的、読むのが遅かったことと思いますが、読了後これはやはり本来おとなが読むべきもの、単なる童話と思わずに手を伸ばして良かった、と思いました。もっとも童話自体は好きなんですが。いまでも振り返ると胸がキュンとする作品の一つです。何度読み返しても、あきることのない、ごちそう、おいしい水です。
この作品には「子どもごころ」を失ってしまったオトナの姿が、いくつかのパターンで寓意的に描かれていますが、いずれも自分自身を含め周囲にも実際思い当たるような人物像であることに気づかされます。時代の最先端を行くパイロットとしての作者サン テグジュペリ自身も例外ではありません。
それと同時に、王子は作者自身の、そして私たち自身の、かつての姿、取り戻すべき姿でもあるでしょう。
また王子が愛したバラの花は作者の恋人か夫人の象徴として、バオバブの木もドイツ・イタリア・日本の同盟3ヵ国を象徴している等の見解が出ているそうで、全体的に深い寓意が込められているようです。
作品の最初に出てくる「ゾウを飲み込むウワバミ」の絵にしても
「砂漠が美しいのは、どこかに井戸をかくしているからだよ」
のコトバにしても、実質を認識するとはどういうことか、表面だけを見ているのでは本当の姿は分からないということ、つまり
「大切なことは目に見えない」
だから心で見なければならないのだ、ということを言っているのでしょう。
この作品は一見、穏やかな童話の体裁をとってはいますが実はオトナが読むべきもの、それどころか当時の激動する国際政治の状況をも暗示されているという見かたも出ているそうですから、すると寓意が何重にも張り巡らされている作品なのですね。
この作品を作者から捧げられているレオン ヴェルトさんは当時、ユダヤ系知識人としてナチスの弾圧を逃れ厳しい生活をおくっておられたそうです。
文字や本は普通に食べられませんけれどレオン ヴェルトさんにとって親友からの、このプレゼントは、まさに「目に見えない」おいしい水、ごちそうだったことでしょう。うらやましいことです。でも御陰さまで私たちまでも、お相伴にあずかれるのですね。
下記のUrlを御覧になれば、よりいっそう御理解が深まると思います。ゆっくり覗いてみてください。
池澤夏樹氏訳を紹介する、カラフルで、かわいらしいサイトです。
http://www.shueisha.co.jp/lepetitprince
Wikipedia「星の王子さま」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F%E3%81%AE% …
「星の王子さま」の秘密
http://www.hirax.net/dekirukana/prince/index.html
No.1
- 回答日時:
いろいろなことが考えられますが素人のひとつの感想を書きます。
著者サンテクジュペリは行動の人でした。行動を通してしか本当のことは分からないと考えていたと思います。いわゆる大人は言葉で理解しようとしています。この場合の言葉は抽象的なものでも文字として眼に見えます。彼が言っている常識というものです。星の王子様全体で彼が言いたかったことは時間の大切さだったのではないでしょうか。興味深いことに彼は大きな矛盾を抱えていました。彼はいわゆる不倫を公然とつづけていました。あのバラは果たして奥さんだったでしょうか。彼は第二次大戦中、職業であった操縦士の履歴により軍務に服し偵察に出たところ撃墜されて戦死しました。どうもわけがわからないところがあります。命を大切にするということが彼の場合には普通の人と違っていたように思います。お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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