プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

よろしくお願いします。

先日、制御盤内の計装品や制御盤からローカルに接続される計装品が破損しました。
原因は落雷によるものだと推察されます。
しかし、いまひとつ腑に落ちない部分があります。
・落雷地点と被害箇所は300m以上離れている。
・壊れた計装品のほとんどはオープンコレクタ接点。
・特定の直流制御回路に接続される計装品ばかりが破損。

回路としては大きな直流盤からDDコンバータが3段ほど連なって使用する24Vまで落としています。
もし電源側からインパルスがあったのなら、直流盤にはサージアブソーバを実装しておりそれなりに減流されているはずです。それに電源側からであれば上位のDDコンバータのほうが過電圧耐力が小さいように思います。
また、接地側から上がってきたとは考えられません。なぜなら直流回路ですから、基本的にFGとLGしかないからです。
ローカルの計装品との配線は全て金属管保護されていますし、それ以外の高圧・動力・計装配線は全て埋設です。

故障のメカニズムをうまくご説明いただければ助かります。
よろしくお願いいたします。

A 回答 (5件)

文章からでは全体を把握するのが難しいので、部分部分から可能性を挙げて見ます。



>先日、制御盤内の計装品や制御盤からローカルに接続される計装品が破損しました。

焼損でしょうか、それとも見かけを伴わない破損でしょうか。

>回路としては大きな直流盤からDDコンバータが3段ほど連なって使用する24Vまで落としています。
>・特定の直流制御回路に接続される計装品ばかりが破損。

アレスタ、サージアブソーバなどにより制御盤やDDコンバータ自体の焼損・破損は
免れても、落雷にともなうノイズにより DDコンバータが制御異常となり一時的に
出力電圧が定格を超えた可能性はないでしょうか。特定のDDコンバータ配下で
破損が多発しているのであれば可能性として高いと思います。

DDコンバータの出力側にはコンバータの暴走から負荷回路を保護するための
低電圧(例: +20% の 30V)で動作する過電圧出力遮断保護回路は入っていますか?
アレスタ等は短時間高過電圧保護素子なので 百数十ボルトまで軽減するのみで、
電源回路・コンバータ自体の電圧異常は防御できません。


>・落雷地点と被害箇所は300m以上離れている。
>また、接地側から上がってきたとは考えられません。なぜなら直流回路ですから、基本的にFGとLGしかないからです。
>ローカルの計装品との配線は全て金属管保護されていますし、それ以外の高圧・動力・計装配線は全て埋設です。

雷サージ(誘導雷も含む)が建屋鉄骨や埋設管を通じて FGから入り込み、
FG-LGが共通となっている箇所または近接している箇所を通り、DCラインを遡り、
DDコンバータを通り、インピーダンスの低い電源ライン方向(行き先は電源設備の
B/C種接地)へ通り抜けた、または逆に電源ライン方向から埋設管を通して
大地へ通り抜けた可能性が考えられます。

・サージアブソーバには副作用があり、過電圧(正確には過電位差)から当該機器を
保護するものの、回路構成によってはサージの通り道を提供することになります

以上より、埋設管から電源方向(または逆方向に)DDコンバータを通り抜けた
雷サージはDDコンバータや盤に直接焼損・溶断を引き起こすほどのものでは
なかったものの、DDコンバータの制御異常(一次被害)を引き起こし、
出力電圧異常によって配下の計装品が損傷するに至った(二次被害)
というシナリオを想定してみました。

この回答への補足

>文章からでは全体を把握するのが難しいので・・・
そうですね、申し訳ないですが、文字で表現するには限界があります。(汗)

>焼損でしょうか、それとも見かけを伴わない破損でしょうか。
ほとんどは見かけ上は健全で、オープンコレクタの短絡故障です。
一部、アイソレータ内部基盤の安定化電源回路のICがわずかに焼損していた程度です。
ただ、これらとは直流盤の電源は共通ですが、全く別系統の直流制御回路のDCミニチュアリレーのサージ吸収用のダイオードが焼損していました。

>DDコンバータが制御異常となり一時的に出力電圧が定格を超えた可能性はないでしょうか
可能性はありますが、あくまで推察です。
ただ、こればかりはDDコンバータに実際に過電圧を印加して出力特性を見るしか性能評価の方法は無く、自社設備ではない客先設備なので少々難しいですね。

>過電圧出力遮断保護回路は入っていますか?
入っています。(110%)ちなみにイーター工業製のSVシリーズです。

>FGから入り込み、・・・DCラインを遡り、DDコンバータを通り・・・
このあたりの下りが飲み込めません。
FG(フレーム接地)であろうがLG(シールド接地)であろうがそれなりの成績で絶縁されています。
それが直接DC回路に流入することが理解できないのです。
また、これらからの誘導での電圧がこれほどの被害を及ぼすほどの電圧上昇を引き起こすとも思えないのです。

以上、多分文字だけでは十分ご理解いただけないと思うのですが、これが私の説明力の限界です。

補足日時:2007/07/18 09:14
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
そうですね、そう考えるのが一番順当なのですが、記載していませんでしたが、壊れた計装品はシーケンサ(三菱Aシリーズ)の集合端子に接続されていました。
経験上、DDコンバータもそうですが、シーケンサの電源ユニットはインパルスに弱いとの思いもあり、どうも腑に落ちなかったのです。
ただ、どの場合も推察の域をでない話ですが、非常に参考になりました。

お礼日時:2007/07/18 09:13

近くに落雷したときには、落雷の電流で大地や建物の電位が大きく変動し、離れた機器の筐体(FG)間に電位差が生じることがあります。


特定の直流制御回路との接続回路に集中しているということですので、もしかしたらこのような大地(GND)電位の変動が関係しているかもしれません。

この回答への補足

私も当初、これに近い推察をしました。
が、相手は直流回路です。接地といっても交流回路のような設置とは全く意味合いが異なります。
絶縁されたFGもしくはLGからの誘導だけで、計装品を破壊するほどのインパルスが果たして本当に起こるのか?という疑問です。

今はもしかしてどこかしら絶縁が脆弱な部分が絶縁破壊されているのでは?との危惧から、各回路ごとの絶縁評価をしようかと考えているところです。

補足日時:2007/07/18 09:52
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

結果だけを見て原因を推察するというのは本当に難しいですね。
特に電気故障の場合、派手に系統全てが焼損するような被害ならはっきりしますが、見た目には健全に見える損傷の評価というのは難しいです。

それを文字でしか説明できないここで回答いただけるというのは本当に難しいだろうな~と、他人事のように感心しております。

お礼日時:2007/07/18 09:51

No,1です


なるほど、DDコンバータ自体の電圧異常は外しておきます。

絶縁してあるのになぜ?という点に絞ってみたいと思います。
前提として金属管と FG・LG、各信号線が絶縁してあってもかまいません。

◇サージの通り道はさまざま
とりあえずまさかと思うような経路も想定からは一応外さないでください。

落雷(直撃雷)地点まで300mほどの距離であるので、直撃雷による地電位の変動のほか、
誘導雷も含めて屋外を走る電源線、通信線、接地線等にサージが乗ります。

インパルス性の地電流により落雷地点の近傍数百メートルの範囲にある埋設線も
誘導を受けます。大地の抵抗も0Ωではないので地電位差も生じますので金属管
(コンジット)も通り道となります。
まさかとは思うでしょうが、屋内の配電用・信号配線用金属コンジット自体も
雷様(誘導雷含む)の通り道となり得ます。
・ただし管であることから、そこを通ることが直接被害をもたらすとは限りません

◆盲点1
フェライトコアはシールドに流れたインパルスを内部の信号線に誘起する

RFI防止用・ノイズ除去用にフェライトコア・トロイダルコアを使用している箇所は
ありませんか?意図的に使用していなくても各機器の内部(端子近傍)で使用している
ことがあります。

シールドされた信号線にコアを使用していると、シールド線にインパルスサージが
通るとコアが立派なカップリングトランスとして作用して信号線にインパルスが
誘導されます。これによる破損事例は事業所・家庭問わずよく発生しているようです。

これは直流的・交流的に十分絶縁していて現に絶縁計で測って合格値でも、
シールド(FG)を通り抜けるインパルス性サージに対しては意味がないことの良い事例です。

防止するには磁気飽和しやすいコアを使用します。
 (耐雷インダクタンス :一定以上のインパルスはインダクタとして作用せず
  スルーし他線への誘導を防ぎます)

また、フェライトコアの類を使用していなくても ある程度のケーブル長があれば
こんどはインダクタンスでなくキャパシタンス(線間容量)でサージが誘起される
要因が無視できなくなってきます。

◆盲点2
アレスタ(ガス放電管等)、バリスタ等 サージ防御する素子が実は害をなしている

サージアブソーバの内部回路図もしくは等価回路図が入手可能であれば確認してみてください。
現物確認でもかまいません。
内部にアレスタやバリスタなどがいくつか接続されていると思います。
通常、ホット・コールド・アース間(信号用は 各信号線-FG間)に相互に
接続されており、下流の機器に過電位差が掛からないようになっています。

ですが、サージアブソーバは基本的にサージを正面から吸収するものではなく、
「逃がす」ものとお考えください。
(サージを熱エネルギーに変換するダミーロードを持っているものは別)
つまり阻止せずにバイパスすることで接続している当該機器を守ります。
アレスタ・バリスタが接続されている線間(アレスタ・バリスタを介して
複数跨げます)は通り道となります。
当該機器は守るものの全体を守るとは限りません。

サージアブソーバによって、絶縁してあるつもりの線間にサージの通り道が
できていませんか。そして通り先にはサージアブソーバが無く、結果として
サージが回路に飛び込むような形が出来上がっていませんか。
別途取り付けていなくてもパッケージ機器(電源ユニット・NCUの類に多い)に
標準装備されていることがあります。

・入り口1箇所(電源・DDコンバータ等)だけではなく、複数箇所で必要な場合があります
 基本的には基準電位が異なる接続間です


アレスタ・バリスタ・フェライトコアと オープンコレクタがショートモード故障した各計装品、
そして焼損したダイオードを持つ回路を結ぶと何か見えてきたりはしませんでしょうか?
ほんと、雷害対策は悩ましいですよね…

この回答への補足

>フェライトコア・トロイダルコアを使用している箇所はありませんか?
非常にデリケートな盤なので、盤内および構成機器にはフェライトコアの類は多用していますね。(笑)

>サージアブソーバの内部回路図もしくは等価回路図・・・
現在、メーカーに確認中です。
しかし現在の所は健全なので何とも言いがたいですね。
ちなみに、直流盤の整流回路直後にこのSAは実装されており、構造的にCR回路による放熱タイプだと思われます。
(接地回路は有していません)
これ以降は先にも述べたように、いわゆる接地(アレスタによるものも含む)はFG・LG以外には存在しません。
完全に大地から切り離され浮いた状態です。

>回路を結ぶと何か見えてきたりはしませんでしょうか?
何となく怪しげなルートはありますが、若干説得力に欠けるのです。
(FGもしくはLGからの誘導などによるものであることを立証できないため)
また、同様につながれている同一の計装品なのに、被害を受けたものとそうでないものが存在します。
(耐力の差だといってしまえばそれまでですが・・・)
その辺りの説明も十分でないため、少々行き詰っています。

補足日時:2007/07/20 20:22
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この回答へのお礼

xiade様

さらにディープにお考え下さってありがとうございます。
私自身が少々深入りしすぎて頭が混乱してきました。
すみません、理解力もなくて。

じっくり読み下して検証してみます。

お礼日時:2007/07/20 19:57

(2つ書き込まれたらごめんなさい。

書き込んだはずのものが反映されていないので)
No,1です
なるほど、DDコンバータ自体の電圧異常は外しておきます。

絶縁してあるのになぜ?という点に絞ってみたいと思います。
前提として金属管と FG・LG、各信号線が絶縁してあってもかまいません。

◇サージの通り道はさまざま
とりあえずまさかと思うような経路も想定からは一応外さないでください。

落雷(直撃雷)地点まで300mほどの距離であるので、直撃雷による地電位の変動のほか、
誘導雷も含めて屋外を走る電源線、通信線、接地線等にサージが乗ります。

インパルス性の地電流により落雷地点の近傍数百メートルの範囲にある埋設線も
誘導を受けます。大地の抵抗も0Ωではないので地電位差も生じますので金属管
(コンジット)も通り道となります。
まさかとは思うでしょうが、屋内の配電用・信号配線用金属コンジット自体も
雷様(誘導雷含む)の通り道となり得ます。
・ただし管であることから、そこを通ることが直接被害をもたらすとは限りません

◆盲点1
フェライトコアはシールドに流れたインパルスを内部の信号線に誘起する

RFI防止用・ノイズ除去用にフェライトコア・トロイダルコアを使用している箇所は
ありませんか?意図的に使用していなくても各機器の内部(端子近傍)で使用している
ことがあります。

シールドされた信号線にコアを使用していると、シールド線にインパルスサージが
通るとコアが立派なカップリングトランスとして作用して信号線にインパルスが
誘導されます。これによる破損事例は事業所・家庭問わずよく発生しているようです。

これは直流的・交流的に十分絶縁していて現に絶縁計で測って合格値でも、
シールド(FG)を通り抜けるインパルス性サージに対しては意味がないことの良い事例です。

防止するには磁気飽和しやすいコアを使用します。
 (耐雷インダクタンス :一定以上のインパルスはインダクタとして作用せず
  スルーし他線への誘導を防ぎます)

また、フェライトコアの類を使用していなくても ある程度のケーブル長があれば
こんどはインダクタンスでなくキャパシタンス(線間容量)でサージが誘起される
要因が無視できなくなってきます。

◆盲点2
アレスタ(ガス放電管等)、バリスタ等 サージ防御する素子が実は害をなしている

サージアブソーバの内部回路図もしくは等価回路図が入手可能であれば確認してみてください。
現物確認でもかまいません。
内部にアレスタやバリスタなどがいくつか接続されていると思います。
通常、ホット・コールド・アース間(信号用は 各信号線-FG間)に相互に
接続されており、下流の機器に過電位差が掛からないようになっています。

ですが、サージアブソーバは基本的にサージを正面から吸収するものではなく、
「逃がす」ものとお考えください。
(サージを熱エネルギーに変換するダミーロードを持っているものは別)
つまり阻止せずにバイパスすることで接続している当該機器を守ります。
アレスタ・バリスタが接続されている線間(アレスタ・バリスタを介して
複数跨げます)は通り道となります。
当該機器は守るものの全体を守るとは限りません。

サージアブソーバによって、絶縁してあるつもりの線間にサージの通り道が
できていませんか。そして通り先にはサージアブソーバが無く、結果として
サージが回路に飛び込むような形が出来上がっていませんか。
別途取り付けていなくてもパッケージ機器(電源ユニット・NCUの類に多い)に
標準装備されていることがあります。

・入り口1箇所(電源・DDコンバータ等)だけではなく、複数箇所で必要な場合があります
 基本的には基準電位が異なる接続間です


アレスタ・バリスタ・フェライトコアと オープンコレクタがショートモード故障した各計装品、
そして焼損したダイオードを持つ回路を結ぶと何か見えてきたりはしませんでしょうか?
ほんと、雷害対策は悩ましいですよね…
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詳細な検討はxiadeさんが説明されていますので、そちらを見て戴くとして。



大地の電位差(あるいは大地電位と信号線間の電位差)による影響を考えるときには、機器や配線の対地静電容量も頭の済みに残しておく必要があるかと思います。
商用周波数では問題にならないような静電容量でも、雷サージ(立上りが1マイクロ秒位だったかと思います)のような急峻な電圧変化がある場合には、かなり強い結合の元になるかと思います。

(xiadeさんも言及されているアレスタやノイズフィルタの影響も大きいかと思います。)
で、機器内をサージが走った結果、電気的に弱くて、かつ、比較的大きなサージが加わったインタフェース部分が損傷したのでは無いかと推測します。

(余談:とあるところの機器で、一点接地のはずに関わらず、接地線に流れる電流を見るとアンペア級のパルス電流観測された、という事がありました。どうやら、接続先の機器や配線の対地容量+他設備からの迷走電流が流れていたようです。)

この回答への補足

>対地静電容量も頭の済みに残しておく必要・・・
系統の9割は管路(エフレックス)なので、対地静電容量は無視できる程度だと思うのですが、いかがでしょうか?

>・・・1マイクロ秒位だったかと・・・かなり強い結合の元・・・
そうですね、JECでは1.2/50μsecで評価されますが、障害の出た計装品の信号線はほとんどがシールドケーブル(CVVS)でした。
当然、片側接地で長いものでも200m以下です。
そんな状況でも誘導は起こるものでしょうか?

補足日時:2007/07/20 20:00
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この回答へのお礼

foobar様

xiade様同様深入りさせて申し訳ないです。
もう少し理解を深められるように読み下して見ます。

ありがとうございました。

お礼日時:2007/07/20 20:00

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