ハマっている「お菓子」を教えて!

こちらのカテでははじめてお世話になります。

3ヶ月ほど前から大手金融機関に派遣社員として勤めています。内容は事務です。
こちらの社員の方は、メールで添付ファイルを送るとき、「~をご送付いたしますので」と本文に記し、タイトルも「~をご送付いたします」です。

なんとなく私としては違和感を感じます。
送付先は重役を含む目上の方が多いからかもしれません。
自分に送ってもらうのであれば「ご送付くださいますよう~」という表現が適切だと思うのですが、この場合、自分が送るのに、「ご」をつけて丁寧語にしているのかなと思います。
でも、「~をご案内申し上げます」では、案内に「ご」がついても不自然には感じません。
私としては「~を送付いたします」や「~を送付させていただきます」が自然な感じがしてすっきりするのですが、どちらがよいのでしょうか?
また、こちらの会社の書類送付状には
「下記書類をご送付申し上げますのでご査証ください」とあります。
「ご送付」を「申し上げる」のが変な感じがしますし、もちろん「ご送付」も違和感を感じます。
どのような表現が適切なのでしょうか?

A 回答 (4件)

はじめまして。



ご質問1:
<「~をご送付いたします」~なんとなく私としては違和感を感じます。>

語感の違いは個人差はありますが、文法的に間違いではありません。

文法的に分析すると以下のようになります。

1.これは敬体ですが常体に直すと
「送付する」
になります。

2.「ご送付」の「ご」は謙譲の接頭語です。

(1)「送付」は自分の動作ですから、自分の動作に敬語を使うのはおかしいと疑問を持たれるかもしれません。しかし、この「ご」の用法は正しい用法です。

(2)この謙譲語「ご」は、送付するという「動作が向かう相手に対する謙譲表現」となっているのです。つまり、自分の動作でもそれが相手に及ぼす動作であれば、その動作に謙譲表現をつけて相手に敬意を表す必要があるのです。

(3)例えば「ご連絡します」の「ご」も同様です。連絡するのは自分の動作ですが、「連絡」を受ける相手に対する敬意を表すため、謙譲の接頭語「ご」をつけているのです。

その他の例:
「お願い致します」の「お」
「お電話致します」の「お」
も同じ用法になります。

3.「致します」は「する」の謙譲語です。

4.以上のように、この表現には謙譲語が2度使われ、正しい敬意表現となっています。

5.あとは、語感が好きか嫌いか、使い手の好みの問題になります。


ご質問2:
<自分に送ってもらうのであれば「ご送付くださいますよう~」という表現が適切だと思うのですが>

1.常体にすると
「送付してくれるよう」
となります。

2.ここで使われている「ご」は尊敬の接頭語となり、上記の「ご」とは異なります。

3.ここでは「送付する」のは相手の動作になるため、相手の動作を敬う尊敬語が使われていますのです。

4.「下さい」は相手の動作「(送付して)くれる」の尊敬語です。

5.「ます」は丁寧語になります。

6.以上のように、この表現では「尊敬語」+「尊敬語」+「丁寧語」という敬語が使われています。


ご質問3:
<自分に送ってもらうのであれば「ご送付くださいますよう~」という表現が適切だと思うのですが>

上記「質問1」でご説明した通り、この「ご」は謙譲の接頭語で、自分の「送付する」という動作が及ぼす相手に対する敬意の表現となります。


ご質問4:
<でも、「~をご案内申し上げます」では、案内に「ご」がついても不自然には感じません。>

何故ですか?この「ご」と「~をご送付いたします」の「ご」は同じ用法なのに。

1.恐らく個人差のある語感が原因だと思われます。

2.自分のフィーリングを大切にされた方がいいですから、「~をご送付いたします」に違和感があると感じられれば、使用していてしっくりこないのであれば、わざわざ使用されなくていいと思います。


ご質問5:
<私としては「~を送付いたします」や「~を送付させていただきます」が自然な感じがしてすっきりするのですが、どちらがよいのでしょうか?>

それでも結構です。どちらも文法上は正しい敬語法です。

両方の文法的分析は以下の通りです。

1.「~を送付いたします」:

(1)常体は「送付する」です。

(2)「致します」は「する」の謙譲語になります。

(3)従って、謙譲語は一度だけの使用ですから、「ご送付いたします」よりやや敬意の落ちる言い方になりますが、敬意がないわけではありません。

2.「~を送付させていただきます」:

(1)常体は「送付させてもらう」です。

(2)「させてもらう」は相手に有無を言わせぬ許可を求めています。「~してもよろしいでしょうか?」なら、許可を求めるので敬意のある表現ですが、「させてもらう」は相手の許可を請うているわけではないので、疑問形「よろしいでしょうか?」に比べやや配慮のない表現となります。

とはいえ、「~させてもらう」=「~する」ということですから、両者の敬意は同じということになります。

(3)「~いただく」は「~もらう」の謙譲語になります。

(4)従って、謙譲語は一度だけの使用ですから、「ご送付いたします」よりやや敬意の落ちる言い方になりますが、敬意がないわけではありません。


ご質問6:
<「ご送付」を「申し上げる」のが変な感じがしますし>

個人的な語感はあると思いますが、文法的には間違っていません。

1.この「申し上げる」は「する」のかなり敬意の高い謙譲語になります。

「送付する」→「送付致します」→「送付申し上げます」
の順に経緯の高い謙譲表現となります。

2.「ご送付」の「ご」は上記「質問1」でご説明した通りです。

3.従って、この語法は謙譲語+敬意の高い謙譲語の併用で、より敬意の高い敬語表現になっています。


ご質問7:
<どのような表現が適切なのでしょうか?>

敬語法が正しければ、状況や自分の好きな語感などによって、自由に使い分ければいいと思います。

1.例えば、敬意の高い表現は大切な顧客や重要な上司など、そういう相手に対して使われればいいでしょう。

2.また、「致します」はやや事務的な感じがしますから、自分の感情を込めたい場合は「申し上げます」の方が主観的な気持ちが伝わります。
例:
「お願い致します」<「お願い申し上げます」

3.結論としては、最低限の敬語法さえしっかりしていれば、状況や自分の使いやすさに応じて使い分ければいいのです。

以上ご参考までに。
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この回答へのお礼

とても丁寧なご回答、ありがとうございました。
私も正しい日本語がきちんと使えているか、自信はまったくないのですが、言葉のリズムが自分の感覚に合わないと気になってしまうことが多いので、質問させていただきました。

「尊敬の接頭語」と「謙譲の接頭語」があるんですね。知りませんでした。
文法的には正しいことがわかり、今後はあまり気にしないようにします。
自分が使う敬語や尊敬語は正しい範囲内で、相手に気持ちよく感じていただけるように気をつけて行きたいと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/04/05 23:12

> 送付先は重役を含む目上の方が多いからかもしれません。



企業、特に金融機関等は言葉一つにしても様式を重んじます。それが企業としての顔でもあるからです。相手が誰だからという性質のものではありません。


> この場合、自分が送るのに、「ご」をつけて丁寧語にしているのかな
> と思います。

そうではなく、これは相手に対する謙譲語です。


> でも、「~をご案内申し上げます」では、案内に「ご」がついても不
> 自然には感じません。

「ご案内」と「ご送付」の「ご」は意味的にまったく異なるところはありません。違和感は“耳慣れ”の問題でしょう。「ご案内」は一般会話でもしばしば耳にする機会があるが、「ご送付」は企業事務の世界以外で使われることが少ない‥ 単にそれだけの違いだと思います。


> 私としては「~を送付いたします」や「~を送付させていただきます」
> が自然な感じがしてすっきりするのですが‥

その辺は読み手の好みの問題になってきます。銀行は人様のお金を扱う商売である関係上「堅実さ」を演出する必要がありますから、言葉使いもそれに応じた形になるわけです。結果として世間一般の敬語表現よりは様式性を強く帯びることになります。言わば、「やや堅苦しい」のが銀行らしさなのです。


> どのような表現が適切なのでしょうか?

何が適切かという決まり事は特にありませんが、より平明な表現ということならば、漢語を使わず「お送りいたします」と書きます。この場合の「お」も謙譲語です。
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この回答へのお礼

丁寧なご回答、ありがとうございました。

>「ご案内」は一般会話でもしばしば耳にする機会があるが、「ご送付」は企業事務の世界以外で使われることが少ない‥ 単にそれだけの違いだと思います。

なるほど、そうですね。日常的に「ご送付」とはいわないですよね。
一般事務がはじめての経験なので、まだ言葉遣いの違いに戸惑っています。
銀行ではないのですが、金融機関はやっぱり固いのですね。
勉強になりました。
ありがとうございした。

お礼日時:2008/04/05 23:18

>「下記書類をご送付申し上げますのでご査証ください」



「下記書類を送付いたしますので、ご査収ください。」でいいと思います。査証はビザのことですよ。

国語的解釈はよくわかりませんが、「送付=送りつける」との言葉自体が不遜に感じます。そこに「ご」や「申し上げる」など丁寧な言葉をつけるから違和感があるのだと思います。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。
「査証」はビザのことなんですね。昔はあまり「ご査証ください」という表現は使わなかったように思うのですが、ここ数年、よく見かけるようになったなぁと思っていました。

>「送付=送りつける」との言葉自体が不遜に感じます。そこに「ご」や「申し上げる」など丁寧な言葉をつけるから違和感があるのだと思います。

なるほど~。やっぱりあまり敬語を多用しすぎると、敬意を追い越して嫌な感じになることもありますよね。自分が違和感を感じた理由がわかり、すっきりしました。
ありがとうございました。

補足日時:2008/04/05 23:13
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この回答へのお礼

すみません。間違って「補足」にお礼を書いてしまいました。すみません。

ご回答ありがとうございます。
「査証」はビザのことなんですね。昔はあまり「ご査証ください」という表現は使わなかったように思うのですが、ここ数年、よく見かけるようになったなぁと思っていました。

>「送付=送りつける」との言葉自体が不遜に感じます。そこに「ご」や「申し上げる」など丁寧な言葉をつけるから違和感があるのだと思います。

なるほど~。やっぱりあまり敬語を多用しすぎると、敬意を追い越して嫌な感じになることもありますよね。自分が違和感を感じた理由がわかり、すっきりしました。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/04/06 21:54

 結論から言いますと、あなたが正しいです。


 あ、申し遅れましたが、私、高校で国語の教員をしております。
 目上の人に書類を送る際には「送付」する主語は自分なのですからそれに敬意を表す「ご」をつけるのはおかしな敬語表現です。
 もっとも謙譲表現には動作の前に「お」や「ご」をつけるものもあります。
「お取りする」(偉い人に何かをとってさしあげる)
「ご案内する」(偉い人を自分が案内して差し上げる)
などです。でもこういう場合にも「申し上げる」や「差し上げる」などを補助動詞に使うことは通常、しません。
 「ら」ぬきことばや「こちら○○円になります」「よろしかったでしょうか」同様、間違ったアホな敬語表現です。
 そういったアホな社員の真似をしないほうが賢明です。わかる人は分かりますし、そういう間違った日本語の使い方は「わかる人」を無駄に不愉快にさせますから。
 あなたがわざわざそんなことをアホな社員に指摘する必要はありませんが、あなたはまっとうな感覚の持ち主ですから、その感覚を大切にして、普通の敬語を使い続けるのがよいと思います。
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この回答へのお礼

丁寧なご回答をいただき、ありがとうございました。
国語の文法は苦手だったのですが、大切なんですね。
やっぱり私も「ら抜き言葉」が気になりますし、最近のニュースや情報番組で使われる言葉でもちょくちょく引っかかりを覚えてしまいます。

敬語はいくつになっても難しく奥が深いですね。
でも、自分の感覚が正しいと背中を押していただき、心強く思いました。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/04/05 23:07

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