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なぜ、鉄や銅にはふたつイオンの形があるのですか?
Fe(Fe2+とFe3+)
Cu(Cu2+とCu3+)

A 回答 (8件)

イオンの価数と酸化数を同一視する説明は疑問です。



共有結合の場合にイオン結合と同等とみなして形式電荷を考えるというのが酸化数です。実際の電荷の分布とは無関係に電気陰性度の大きい方の元素を負イオン、小さい方の元素を正イオンとしています。形式電荷ですからつじつまを合わせることは出来ます。(辻褄が合うように決めるのですから当然です。)
ありもしない7+のマンガンイオンを考えても辻褄は合うのです。
でも辻褄さえ合えばいいのでしょうか。これを見ればClの7+のイオンを考える高校生がが出てくるのではないでしょでしょうか。

問題は共有結合とイオン結合の区別をなくしてしまうことです。

これを見た高校生が共有結合のCO2を4+の炭素と2-の酸素のイオン結合として考えていいと受け取れば困った事になるはずです。COの場合は2+の炭素と2-の酸素になります。CH4では4-の炭素と+の水素になります。統一性も何もなくなってしまいます。(COの場合、これだとオクテットは成立しません。)
炭素の最外殻電子の数は4つのままです。3つの化合物で炭素の電子数は変化していません。原子価は4です。使うのはオクテットができるような結合ということだけです。
窒素についても同様です。
CH4でもCO2でもイオンになるのは無理だということで共有結合を考えるのですから分子の説明での積み重ねが全部つぶれてしまいます。
炭素の4つの段階に対応するイオン化エネルギーの値は11.3eV、24.4eV、47.9eV、64.5eVです。He、Neの第一イオン化エネルギー24.6eV、21.6eVと比べてみてください。不活性元素は安定で化合物は作らない、不活性元素と同じ電子配置をとることで安定な物質を作るという説明をしてきたのです。Heがイオンになるよりももっと大きなエネルギーが必要な状態を考えて化合物を作るというのは便宜的なものとしても困ることだと思います。

簡単な構造の原子、第3周期までの典型元素(高等学校では原子番号20番まで)ではイオンの価数は1つです。

複数の価数を持つ元素は遷移元素に入って出てきます。「遷移」元素というのは性質が番号と共にだらだらと変わるということからついた名前です。第一イオン化エネルギーの値はCaの6.11eVからCuの7.22eVまでだらだらと変わります。最低エネルギー配置は4sと3dの軌道での電子配置で決まることでしょうが高等学校では普通説明しません。せいぜいエネルギーの近い所にたくさんの電子が集中しているということぐらいだろうと思います。

形式電化は酸化数以外でも出てきます。
配位結合でも出てきます。
COでは :C≡O:という結合を考えるとオクテットを満たしますが形式電荷で考えるとCが(-)、Oが(+)です。
極性の議論のところではこういうのがよく出てきます。この場合でもCの酸化数は+2です。別に矛盾はありません。
でもイオン的な性質で考えるとここに上げたC(-)、O(+)の方が近いです。
酸化数には実際の電荷に近い所を考えるという発想はありません。
形式電荷を考える立場が違うのです。
アンモニウムイオンNH4^+ の正電荷は窒素の上にあります。
これもNの酸化数は-3ということからNには負の電荷が存在しているとするとおかしい事になりますね。
こういう意味からも酸化数をイオンの価数と同一視するのは誤っていると思います。

結合を全てイオン結合で考えるというのは19世紀のものです。でもそれでは分子の説明が出来ません。特に単体2原子分子は無理です。共有結合は量子力学の発展と共に明らかになった結合です。分子の説明が初めて可能になったのです。
酸化数がこの19世紀的な考えを改めて復活させてしまったような感じがします。そういう意味では酸化数は使って欲しくないという気持ちになっています。

酸化数は便宜的な量です。
酸化・還元の半反応式を作る際にも使われています。でも酸化数を使わずに電荷の保存を使うことでも求めることが出来ます。「電荷の保存」は物理的な意味がハッキリしたものです。酸化数はどうしても必要な量だというわけではありません。
酸化数は電荷の保存から出した式の電子の移動数を表していると言ってもかまいません。その電子が物質内部でどうなっているかは問題にしていないのです。イオンの価数を変えたと言うことが出来るのは単原子イオンの場合だけです。酸化数は単原子イオンの酸化の状態を表す数字と辻褄が合うように他の元素についても決めたものだということになります。

[Fe(CN)6]^(3-)では中心にある鉄はFe^(3+)でいいと思います。配位数は6ですがFeの価数とは別のものです。
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Feの場合を例にとると、2,3,4,6価時には8価もあるようです。


 フェリシアン化カリK3[Fe(CN)6]の場合は6価になっています。
 理由は大変難しいのですが、鉄の場合を例にとって出来るだけ簡単に
 説明しますと、軌道電子配置に関係があります。
 鉄の電子配置は、3Pに6個、3dに6個、4Sに2個入っています。
 化合物あるいはイオンになるとき、相手と条件によって電子の移動が
 変わります。電子が4Sから2個放出された場合2価、4Sから2個、3d
から1個の場合は3価になります、このように軌道電子の出方によって
 複雑に価数が変わります。高校の範囲では価数は暗記で良いと思います。
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こんにちは。


大学で化学を専攻していたものです。

ご質問は皆様のおっしゃるとおり、高校範囲では「覚えるしかない。」ですね。

因みに高校範囲で試験に出るイオンの酸化数の違い(要するに同じ元素なのに何種類かいおんがある)は、FeとCu の他は
  酸化数
N 
HNO3=+5
NO2=+4
NO=+2
N2=0
NH3=-3
Nだけでこれだけあります。

C
CO2=+4
H2C2O4=+3
CO=+2
C=0
CH4=-4

Mn
MNO4=+7
MnO2=+4
Mn^2+=+2
Mn=0

Cr
Cr2O7^2-=+6
Cr^3+=+3
Cr=0

O
O2=0
H2O2=-1
H2O2=-2

を覚えれば大丈夫です。
上記のように同じ元素でも違う酸化数を持つイオン(イオンではないものもありますが、要するにイオンで、それはは多数あります。

お勉強頑張ってください。
少しでも参考になれば嬉しいです。
では。
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こんにちは。


大学で化学を専攻していたものです。

ご質問は皆様のおっしゃるとおり、高校範囲では「覚えるしかない。」ですね。

因みに高校範囲で試験に出るイオンの酸化数の違い(要するに同じ元素なのに何種類かいおんがある)は、FeとCu の他は
    酸化数
N 
HNO3   +5
NO2    +4
NO +2
N2 0
NH3    -3
Nだけでこれだけあります。

C
CO2 +4
H2C2O4 +3
CO +2
C 0
CH4 -4

Mn
MNO4 +7
MnO2   +4
Mn^2+ +2
Mn 0

Cr
Cr2O7^2- +6
Cr^3+ +3
Cr 0

O
O2 0
H2O2 -1
H2O2 -2

を覚えれば大丈夫です。
上記のように同じ元素でも違う酸化数を持つイオンは多数あります。

お勉強頑張ってください。
少しでも参考になれば嬉しいです。
では。
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皆さんのおっしゃるように、


「分かってない」「そう言うものなんだ」という程度でしかありません。
そこで「なんで?」と研究するわけです。←これ回答の核です。はい。

そして、このように遷移元素を中心に複数のイオン種が存在するのは、金属元素が複数の酸化数をとり得るからです。
だから、なぜ複数のイオン種があるのかを考えるときに酸化数を考えるのは当然のことです。

(Mn^7+とMnO4^-には本質的な違いはないのですよ。
Mn^7+が水溶液中に存在したとして、強烈な正電荷が水分子を引きつけます。
[Mn(H2O)4]^7+
このイオンの酸性が非常に強いので
[Mn(H2O)4]^7+→MnO4^- + 8H^+
となっていると考えても説明がつきます。
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不安定ながら、Cu3+も存在します。


NaCuO

あとは#2さんのおっしゃる通り。
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高校のうちはそうなんだと飲み込むしかないと思います。

大学に行けばわかるんじゃないでしょうか。

おそらくですが、原子の構造が実際は高校で習うような単純な形ではないことが原因でしょう。k,l,m,n 殻…の順番に電子が入っいくわけではありません。もっと複雑な順番が成り立っています。これらは、大学で習います。

もし間違っていたら大変失礼なのですが、#1さんの回答で、マンガンの部分で書かれているのは酸化数のことではないでしょうか。酸化数とイオンの価数は違うと思うのですが。
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銅はCu^2+とCu^1+の二つです。


その他マンガンだと
過マンガン酸カリKMnO4の+7、二酸化マンガンMnO2の+4、還元された状態のMn^2+の三つは覚えないと…。
なぜ安定なイオン(あるいは価数)が沢山あるか、化学の根本ですが量子力学が教えてくれる以上のことは分りません。
早い話分かんないのです。(汗
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