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先日、お寺さん(真言宗)に行って過去帳を拝見したのですが、分家初代の方(江戸後期)の法名が○○自覚士と記されていました。
他の一族は居士や信士です。
ご住職もこのような位号はご存知でなく、どういうものなのかさっぱりわかりません。
また、宗派はわかりませんが他家の墓石で、近士・近尼と記されているものも見かけます。
これらはどのような格付けの位号なのでしょうか?

A 回答 (2件)

○○士と言う戒名もあるようです


○○○士もしくは○○○信士のように
3文字での少し変則的にも思われるものも
拝見したことがあります
分家などには普通院居士号は付けないとか
本家よりもランクを落とすとか
地域や宗旨、寺院の格式により
いろいろな称号があります
近士・近尼はお坊さんの近くにいて
お仕えすると言う意味で
在家(檀家)さんという程度の意味です
○○信尼というのを間違って
○○尼としてしまって
お坊さんがご先祖さんだと思っている
人がいましたが
信尼、近尼は信女と同じ意味です
お坊さんには、法師○○とか
権大僧都○○不生位となります
位号?と言う呼び方は不審です
位階は平民にはありませんので
普通戒名には格付けはありません
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曹洞宗の僧侶です。



 戒名の位号が現在のような形にまとまったのは明治の中頃と言われていて、それほど古いことではありません。「信士」「居士」が位号のスタンダードになったのは、さらに下って昭和初期の日中戦争から太平洋戦争にかけて戦死者が増えるにしたがってのこととする説もあります。また、現在のように信士→居士→大居士と格が上がっていく、というランクづけも明治以降に一般化されたもので、それ以前は故人の生前の身分や職業、得度の有無などによって付け分けられてはいましたが、居士戒名が信士戒名より格が上である、とは一概に言えるものではありませんでした。

 それ以前には様々な位号が用いられており、地域に独特のものや全く他に例を見ないものもあります。最近ではあまり見られなくなったといわれる「清士」「清女」「善士」「善女」「禅定門」「禅定尼」なども地域によっては現在でも使われています。ご質問の「自覚士」という位号も、私の知る範囲では他に例を見ませんが、やはり地域やお寺の習慣によって付けられたものではないでしょうか。おそらく特別に格の高い、あるいは低い位号というわけではないと思います。

「近士」という位号は、幕末から明治にかけて兵庫県淡路島で活動した漢学者、藤谷竹渓という方が亡くなるにあたって「自ら戒名を附して竹渓茅屋近士と称え…」(参考URL:http://kambun.jp/writers/fujitani-chikukei.htm)たとあるので、関西では一般に見られた戒名なのかもしれません。よく似た「近事男」「近事女」という戒名は、昭和初期までは全国的に見られました。これは在俗の信仰者を表わす「優婆塞」「優婆夷」という梵語を漢訳したもので、現在の「信士」「信女」と同じとされています。おそらく同じ意味で「近士」「近女」としたのではないでしょうか。

参考URL:http://kambun.jp/writers/fujitani-chikukei.htm
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。

位号も時代と共に変化していったのですね。
自覚士の方は他の人と一緒なのが嫌だったのかな…と思ってます。
この方は嘉永年間に亡くなっていますけど、子孫は逆の思いだったのか明治後期ごろ戒名と位号を変更しています。
過去帳は当初のままなので、見つけた時は別人かと思いました。

お礼日時:2008/12/06 13:59

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