
スピーカーのインピーダンスカーブについての質問です。
バスレフスピーカーの場合、インピーダンスカーブに山が2つできるかと思います。
スピーカーの出力は(電圧)x(電圧)/(インピーダンス)なので、スピーカーに同じ電圧が掛かった場合はインピーダンスの低い部分の出力が大きくなると思われるので、山と山のの間の谷の部分の音圧が最大だと思います。では山の部分はインピーダンスが高いので出力レベルは小さくなるのでしょうか?
また、ある資料を読むと「山の高さが高いほど、スピーカーの駆動力が大きくなる」と書いてありましたがどうしてそうなるのでしょうか?
スピーカー素人なのでどなたか教えていただけないでしょうか。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
結論的には、No.1の回答者がご指摘の通りで良いかと思います。
まず、インピーダンス一般についていえば、これは抵抗値ですから、インピーダンスが高いほど電流が流れにくくなり、したがって出力音圧は低下します。たとえば、ウーファーで高音が出なくなるのは、ボイスコイルのインダクタンスによって高周波ほどインピーダンスが上昇し、電流が流れなくなるからです。
しかし、最低共振周波数でインピーダンスが上がるのは、これと同じではありません。スピーカーは、電気的な性質と、機械的な性質の両方がありますが、ここでは機械的な性質が大きく関わります。ダイナミック型スピーカーは、振動板を重り、エッジとダンパーをバネに見立てた理論モデルで表現できます。そして、バネの長さ・固さと、重りの重さによって、特定の周波数では非常に大きな振幅を得られることになります(これが最低共振周波数。fo (エフゼロ) という)。
ところで、ダイナミック型スピーカーは、要するに電磁石ですから、発電機にもなり得ます。すなわち、ボイスコイルへの電圧の印可をなくすと、振動板がゼロ位置に戻る際に発電します(逆起電力という)。そうすると、最低共振周波数では非常に大きな振幅が得られるので、逆起電力も大きくなります。
そのため、「アンプから見ると出力が逆起電力で打ち消されて電流が流れていないように見える」、しかし、「もともと小さな入力でも非常に大きな振幅が得られる」。という状態が生まれます。山の高さが高いとは、要するに機械的共振のピークが高い、単純にいえば小さな入力でも大きく振動しやすい、ということなので、「スピーカーの駆動力が大きくなる」と表現できます。
バスレフにおけるポート共振周波数も、これと同じです。ポートの共振によってエンクロージャー内の機械的インピーダンスが高くなるわけです。
なお、foでは、上記の通り、インピーダンスが極端に上昇するので、「fo付近では1~2オームくらいまでインピーダンスが下がる」というのは、明らかに誤りです。むしろ、通常、ウーファーの場合は30~40オームくらいまで上昇します。
インピーダンスは原則としてボイスコイルの直流抵抗(Reという)以下には下がらず、一般的なスピーカーのReは、公称インピーダンス4オームのものでもおおむね3オーム程度です。これより低くなる場合があるのは、クロスオーバーネットワークによる場合ですが、それがfoに被るということはあり得ません(インピーダンスが一定でないので、ネットワークが設計通りに機能しなくなるから。もっとも高域ユニットのfoに被ることは多々ある)。
たいへんわかりやすいご回答どうもありがとうございます。
インピーダンスカーブの山が高い部分は小さな入力でも大きな振動をえられ、その結果逆起電力の影響で見かけ上のインピーダンスが上昇するのですね。
ほんとうに助かりました。
No.6
- 回答日時:
スピーカーのインピーダンスカーブというのは、スピーカーによってすごくやまたにのあるものがあります。
でも、そのスピーカーの周波数特性、音量は、インピーダンスカーブのように変化していません。
スピーカーに流れ込む電気の量で出てくる音圧が決まるわけではないようです。
No.3
- 回答日時:
>スピーカー素人なのでどなたか教えていただけないでしょうか。
素人さんのわりには、非常に難しい質問をされますね?
インピーダンスについて、スピーカーは普通4~8Ωとかに
なっています。これは、おっしゃるように山谷のあるカーブの
大体平均の値(公称値)なのですが、1kHzあたりの値のようです。
そしてアンプ側からみると、100W/8Ωのアンプは山の部分は
インピーダンスが高いので、電流は少なくなり駆動が楽です。
谷の部分はインピーダンスが低いので電流が多く流れ、電源部に
負担が掛かります。そういうことです。
因みに私の使っているアキュフェーズのE-530はA級アンプ
なので30W/8Ωですが、4オームでは60W、2オームでは
120W、瞬間的には1オームで240Wまで対応しています。
それだけ電流を流せる電源部を持っているということです。
こういうアンプはインピーダンスが1~2オームくらいまで
下がるf0付近でも電流を流せることになり、しっかりした低音が
出ることになります。
まあ谷の部分はアンプにとっては気絶寸前なのです。ここで充分に
電流を流せるかどうかが、まさにアンプの実力です。8Ωの時の
W数なんてあまりあてになりません!
ありがとうございます。
インピーダンスの谷の部分をいかにアンプで駆動できるかがポイントなのですね。素朴な疑問なのですがスピーカーのインピーダンスが周波数によってそんなに変化すると、実際にスピーカーから出る音の大きさも周波数によって強弱されて、聞き取りづらくなったりしないのでしょうか。
No.2
- 回答日時:
はじめまして♪
#1様のご回答で おおよそよろしいかと思います。
たしか バスレフの共振周波数って 谷の周波数だった様な記憶も有りますが、、、(不確かですみません)
バスレフの場合は、おおむね 谷の周波数までが再生帯域とされています。また 昔の基本設計では 二つのピークが同じ高さになるように設計した様です。(周波数特性上では理想的とされています)
しかし、音楽を聴く場合には特定の周波数での共振音が目立つため、バスレフ効果を弱めた純粋オーディオ製と、逆に特徴を目立たせて店頭効果優先の製品もあります。
それから 共振のインピーダンスが高い方が良い と言うのは、間違いでは有りませんが、厳密には共振の山が 鋭く尖っているか なだらかな山か の 方が ユニットの特徴をつかむためには適しています。
しかし、Boxに入った状態ではケースバイケースで 一概には判断出来ませんね。
低域共振ピークは ユニット単体、密閉、平面バッフル等では 1つ、
一般的なバスレフでは 2つ、バックロードや共鳴管利用等では3つ以上見られます。 どれが良いとかではなく、それぞれ個性や特徴が有るということです。
一般的に、ユニット単体のインピーダンス特性と比較すると、Boxに入れる事で共振周波数も共振峰の高さ(抵抗値)も上がります。
小さなBoxほど周波数と共振峰が高くなります。
大きなBoxでは おおらかに ゆったり 自然の音に近い等(逆の意見では 低音感が足りない 迫力がない 締まりがない 等)
小さめのBoxでは 低音のノリがよい スピード感がある 迫力感がある等(逆の意見では 開放感が無く詰まった感じ 共振が強すぎてベースの音程が聞き取れない 本当の低い周波数の低音が聞き取れない 等)
ですので、ユニットとBoxは ある意味でトータルの設計が必要です。 つまり インピーダンスカーブを見て 特徴はつかめるが、善し悪しとはおおむね無関係と言ってもよいと思います。
専門家ではありませんので、勘違いや思い込み等が有るかもしれません。
詳しい説明ありがとうございます。
アンプの設計と比べてスピーカーの設計はいろいろとノウハウがありそうですね。音の良し悪しを数値で定量化できないので最終的には耳で聴くしかないのでしょうね。
小さなBoxで低音を出す技術が世の中にいくつかありますが、共振とインピーダンス設定がどうなっているのか非常に興味があります。
No.1
- 回答日時:
> バスレフスピーカーの場合、インピーダンスカーブに山が2つできるかと思います。
そうですね。山2つはスピーカ自体の共振周波数と、箱の特性(たとえばバスレフダクト)による共振周波数があるからですよね。
山が高い所に物理的な共振点があり、少しの電流でも大きな音が出ることになります。あまりエネルギーを消費しないので見かけ上のインピーダンスが上がる(電流が少ない==>抵抗が大きい)ということでしょう。
バスレフなどでダクトがあるとダクトの共振周波数近辺は音が出やすい(というかそのように作っている)ですよね。
共振周波数ではコーン(ボイスコイル)がよく動き、それによって(逆)起電力が発生しているということなので、インピーダンスが上がります。
#共振周波数というのは、簡単に云うと、たとえばものを叩いた時に出る音の周波数です。スピーカならコーンを叩いたときに出る「ボコッ」という音です。この周波数が最も出やすい音になります。
ご説明ありがとうございます。
出力(電力)は(I^2*R)なので共振点ではRが大きい分、小さな電流でも大きなエネルギーを取り出せるということなのですね。
逆起電力の影響でインピーダンスが増加するという説明も「なるほどなー」と納得できました。
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