No.1ベストアンサー
- 回答日時:
ショック → 否認 → 抑うつと怒り → 受容
これは、自分が望まない結果になったときの心理の過程と言われています。
受験の失敗、病気、身近な人の死、近々訪れる自分の死を目の前にして、一般的な心理の家庭は、こうだとされています。
もちろん、否認で終わる人もいれば、抑うつで終わる人もいれば、自分や周り対し怒りをあらわにして終わる人もいる。
避けられない死は特に心理的に大きなダメージを本人に、特に家族に与える。
現在治療方法が無い病がたくさんある。
「残念ですが、今の医療ではこれ以上は無理です。」と言われた場合、本人や家族に絶望が訪れるわけです。
死を受容できないために。
この方は、医療ではどうにも回復しない人や特に家族に対して、死すら受け入れることで、穏やかに残された時間を過ごすことも可能だと主張した人だと思います。
とはいっても、他人ごとではなく、自分がそうならないと、実感がわきません。
同じ心理を辿るのか、ショックから病気による死を迎える前に、耐えられず自殺しないとも限りません。
ですが、サポートする人が、自暴自棄になる家族を理解して寄り添った場合と、そうではない場合では違うかもしれない。
または、お手上げだと判断したその人に携わった医療関係者をはじめ、かかわりの遭った人が、もう自分にできることは無いとせず、まだやれることはあるのではないかと、心理のプロセスを理解し、しに行く人だけではなく、一緒に最後の残された時を過ごすことで、周りの人も、本人も貴重な時間を共有できるのではないか という気もします。
例えば、自分が余命何ヶ月だと宣告されたとします。
ショックですよね。
その後、何かの間違いじゃないか まだ治療方法はあるのだが、この病院は遅れているので、知らないのではないか と思い、あちこちの病院で診断を受け、「この病院も馬鹿だ」と怒り、「もういい 他の病院に行くから」と怒りを繰り返し、どの病院でも無理だと言われたあたりで、ふと 前聞いたことがあるプロセスを思い出すかもしれません。
ああ 本当だ、自分ばかりではい。多くの人が自分と同じ心理を辿っていっているのだ とわかり、じゃあ 最後は受容だが、どう死を受容すればいいのだろうか と考える。
ここまでくれば、怒りは消え、周りが見えるようになる。
家族が暴言にも耐えて支えていたことに初めて気づく。
ああ、自分より残される家族の方が辛いんだな と気づく。
まだ 子供は小さいが残された時間で、何ができるだろう 何がやってあげられるだろう とか気づき出す。
そしてただ 一緒に残された時間を有意義に使い楽しく過ごすことが、残される家族にとって、ダメージが少ないのではないかと思うかもしれません。
>これの論理は正しいものだと思いますか?
正しいとかどうかは 実際そうなってみないとわかりません。
が、受容できない人、家族は悲惨だとは想像できます。
人によって過程が違うかもしれませんし、何度も否定と怒りをいったりきたりするのではないでしょうか。
その最中に死が訪れるかもしれませんし、ショックからいきなり受容になるって人もいるかもしれません。
その人の性格で、順番、過程は違うかもしれません。
No.2
- 回答日時:
この本は未だ読んでませんが、昨年の夏にBSの録画をみました。
>これの論理は正しいものだと思いますか?
この論理の説明が無いので、回答し辛いと思います。
以上を前提に回答します。彼女は1万人以上の方の死に、精神科医として立ち会ったとされます。一番大事だと思うことは、死を迎えるだけの患者に対するターミナル・ケアの確立と言われます。末期がん患者や延命治療などの場合、痛みを和らげるだけの内科的な処置に疑問を感じたと言われます。そこで、死に対する宗教的・精神的なケアの必要を感じて、研究や看護に当たる中から《否認、怒り、取引、抑うつ、受容》の段階が死の過程にあると感じた。現代の介護などはそうした彼女の影響を受けていると思います。
しかし、E.キューブラー・ロス自身が老いを迎えた状況では、持病の悪化や人生の躓き等もあり、自暴自棄になり苦しんだと言われます。それでも彼女は、苦しみが人を成長させてくれると、死を受け入れる様になったと言われます。自分が死を迎える人達から学んだように、自分も学び、ケアする人達もその過程にある。死とは自分の理解を超えた問題を含んでいる。それを委ねて生きて行く時、家族の愛情や宗教的な関わりも大切と言われています。
E・キューブラー・ロスの考えを、完全とは思いませんが、彼女が半ば人生を投げ出して取り組んだ功績は大きいと言えます。それは精神科医を超えた人間の本質に関わる問題だと思います。 故に正しいと考えられるのですが。
No.3
- 回答日時:
私は個人的にはキュープラ・ロスは好きではありません。
しかし、彼女が残したものは、現在の医療界の中に、パターナリズムを捨てて、一人の病んでいる人を、その人と同じ目線で見て、考えて、共感し、寄り添うと言うスタイルを提唱した点では認めざるを得ません。キュープラ・ロスは精神科医と言う医学の領域のみからの治療が、本当に、死に行く人の全人的治療なのかを考え、悩んだ末の結論を彼女なりに出したものと思っています。
今も(かなり良くしようと試みられてはいますが)医療界の無味乾燥したあり方への批判だったのだと理解しております。彼女のお陰で現在の終末期医療への考え方が存在するのではないかと思います。彼女の理論が全て正しかったか聞かれると、正しかった部分もあるし、間違った方向へ彼女が向かったのを正しいと言い切れないと思います。
彼女の功績は、「人間として全人格的尊厳」を提示し、自ら実践した事だと思います。
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