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小説と物語とはどういう違いがあるのでしょうか?
いろいろな本を見ると、小説は作り話のため、しっかりとした因果律をもって話が進み、物語は偶然の積み重ねで話が進むとあるのですが、ちょっと分かりにくく、理解ができません。竹取物語などもいってみれば、作者の意図にはまった筋道を進み、結末へ向かっていくという面では小説なのではないのでしょうか?
どなたか分かりやすく教えてください!

A 回答 (5件)

第一義的には,No.2さんが書いておられる定義で区別されるしょう(ぼくも電子広辞苑を真っ先に引きました)。



小説という言葉は,坪内逍遙が novel を訳したものですが(高校国語の文学史で習ったでしょう?),novel は「新奇なもの」という意味です。早いははし,坪内は「俺たちゃニューウェーヴなんだぜい!」と言いたかったんでしょうね。そんな事情が尾を引いていると考えれば,小説だ物語だと言葉にふりまわされるのは,なんだかあほくさいですね。
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この回答へのお礼

確かに!
新しい風を吹かせようとしたら、新しい言葉を作りたくなりますね。
ということは、坪内逍遥もそれを意図したのでしょうか。
なんだか、こんなに悩んでいたのに思わぬところに答えがあったような気がします。
でも、この答えも悩んだからこそ出たものですよね。
すごく勉強になりました。
ありがとうございました!

お礼日時:2009/07/14 11:21

もし、「小説と物語」というそれぞれの言葉の成立事情に注目するなら、「小説」は漢代の重要な価値を持った公文書とは異なる、「取るに足りない、下らないお話」という意味が原義で、「物語」は日本語の「モノをカタる」、あるいは「モノがカタる」という複合動詞に由来する語だと説明されるでしょうね。



ですから、元来「小説」は公文書ほどに高い価値が認められない読み物という意味の漢語(古代外来語)でして、この「小説」という漢語を明治時代になって、英語の“novel”の訳語に宛がってから、日本で「小説」という語が一般化しただけのことです。
その証拠に、明治初期には、今日の「小説」に対応する語として、「稗史」や「戯作」という語が普通に用いられておりましたから。
明治において、もし“novel”という語の訳語に「物語」という語が宛がわれていたなら、現代の日本人は、「現代小説」ではなく、「現代物語」という語をごく普通に使っているのかもしれません。

>いろいろな本を見ると、小説は作り話のため、しっかりとした因果律をもって話が進み、物語は偶然の積み重ねで話が進むとあるのですが、ちょっと分かりにくく、理解ができません。

似たようなこととして、プロットとストーリーとの差異に関し、プロットはより複雑な因果論的な構成・展開を特徴とするのに対し、ストーリーは出来事のより単純な時間的な構成・展開を特徴とする、と一般には説明されるはずです。
ご覧になった本では、歴史的に新しい「小説」は概してプロットを有し、より古い「物語」は概してストーリーを有する、と説こうとしているだけではないでしょうか。

>竹取物語などもいってみれば、作者の意図にはまった筋道を進み、結末へ向かっていくという面では小説なのではないのでしょうか?

一応、非現実的な題材が採用されているということで、より近代的な物語を意味する「小説」ではなく、単に古い小説という意味合いだけで「物語」と称しているだけでしょうね。
これを中国の文学者が読んだら、間違いなく「これは伝奇小説だ」と言うはずです。
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この回答へのお礼

へぇ~、そうなんですね!!!
なんか、新たな考え方に出会ったような気がします。
すごく勉強になりました。
確かに言葉の発生とは、初めてそれに出会った人が何と言ったのかで決まりますね。
とても参考になりました。
ありがとうございました!

お礼日時:2009/07/14 11:18

> 小説と物語の違い


というとらえ方で考えるのは難しいように思います。

むしろ。
「『物語』の表現形式の一つが『小説』である」あるいは
「『小説』は『物語』に含まれる」と考えた方がしっくりするのではないでしょうか。

歴史的には人間の社会の中で最初に作られてきたのは「物語」であって、その表現形式としては、ANo.1のご回答のように「口述」がはじめにあって、次第に「唄」「舞踊」「劇」「絵物語」……等々いろいろな物が生み出されてきたのだと思います。

また表現する内容にしても、「史実」もあれば「教訓」「フィクション」……時と場合によっていろいろ作られてきたのでしょう。

さて「小説」は印刷術と識字率が社会で一定の普及をする中で生み出されてきた「物語」表現手段の一つであって、あえて分類すれば

・表現形式としては文字(文章)を用いるもの
・内容としては、主にフィクションを扱うもの

を「小説」と呼ぶのではないかと思います。

以上は素人考えですが、もしご質問の主旨からズレていましたらご容赦を。
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この回答へのお礼

なるほど!
物語の小説と考えると、しっくりくるような気がします。
確かに小説は完全にフィクションですね。しかも語る目的でないものと考えると少しずつ見えてくるような気がします。
ありがとうございました!

お礼日時:2009/07/14 11:15

「広辞苑[第六版]」に寄れば。



【小説】
18世紀以降の西欧で発達。
詩に代わって文学の中心を占める。
韻文や形式の手法から開放され、どのような素材でも自由に扱える。

【物語】
狭義には、平安時代から室町時代までのものを言う。
大別して伝記物語・写実物語・歌物語・歴史物語・説話物語・軍記物語・擬古物語などがある。
「○○日記」と称するものには、物語と区別し難いものもある。

やっぱり、難しいですね・・・。
(^^;
狭い意味では、古い時代のモノが「物語」。
小説は、比較的新しい時代の文学形態と言えるようです。

でも、先の「小説」の説明にも書かれてあるように、
「小説は、素材も手法も自由に書いていい」訳ですから、
「これは小説、これは物語」
と、キッチリ区別できないのが本当のところかも知れません。
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この回答へのお礼

確かに小説は自由に書いていいものだとすると、自由だからこそ区別ができないような気がします。古いものと新しいものとで区別すると分かりやすいですね。
やはり難しいですね。
回答いただき、ありがとうございました。

お礼日時:2009/07/14 11:12

 「物語」ももちろん作者はいるわけですが、字のごとく「モノを語る」すなわち口に出してお話しするという形を取るものが「物語」と思います。

小説は人に語るものではありません。(朗読というものは有りますが)
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この回答へのお礼

確かに物語は「もの」を「かたる」と考えるとわかるような気がします。でも、やっぱり難しいですね…。
回答ありがとうございました。

お礼日時:2009/07/14 11:10

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