ダーウィンの進化論によると、生物の進化は、
(1)適材適所による進化(自然淘汰のような形。キリンの長首だけ生き残るといった例)
(2)突然変異による進化
があると言われますよね。
しかし、私には、どうしてもそれが納得できません。
もちろん、そうした形での進化もあるでしょう。
しかし、ほとんどの進化は、“意志”による進化だと思うのです。
例えば、カメレオンが自分の体の色を変えられるのが、自然淘汰とは思えないし、突然変異とも思えません。
カメレオンは、自分で体の色を変えたら、獲物を捕食しやすいと思ったからこそ、体の色を変えられるようになったのだと思っています。
でなければ、自分で自分の体の色などわからないのに、どうして色が変わっているとわかるのでしょうか?
自然淘汰であれば、なぜ体の色を変えられる動物が他にいないのでしょうか?人間だって、体の色を変えられる人種がいてもおかしくないですよね。
そういった例はたくさんあります。
食虫植物だって、昆虫が栄養にならないだろうか?と考え方からこそ、昆虫を溶かす成分ができるようになったのでしょう。
蝶の羽に丸い模様があって、それが鳥を威嚇する形だというのは、偶然できたのでしょうか?
スポーツ選手が訓練によって、身体能力を延ばせるのと同じように、動物というのは、長い年月によって、生きるために必要な身体的能力を手に入れるのではないかと思っています。
そして、意志の力によって、遺伝子も変えられるのではないかと思っています。
この考えはおかしいでしょうか?
学問的な研究をされている方などからのご返答、お待ちしております。
A 回答 (6件)
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No.5
- 回答日時:
「意志による進化」を提唱するためには、中枢神経系を持たない動植物や、そもそも神経系を持たない原生動物等がどのように"意志"を持つのか、ということを説明しなければなりません。
少なくとも、
>カメレオンは、自分で体の色を変えたら、獲物を捕食しやすいと思った
という思考は、非常に高度な思考です。類人猿の一部と人類にしかできない思考ですよね。
まして神経系を全く持たない細菌が「メシチリンに耐えることができれば病院内でどんどん増えることができるぞ」と思ったりするのか・・・?
また、突然変異と自然淘汰ではどうしても説明できない現象が存在し、それを説明するために別の説を提唱するのでしたらまだ面白いのですが、質問者さんが挙げた例は全てダーウィンの進化論で綺麗に説明ができることばかりです。というより、ダーウィンの進化論が最も美しく説明できる理論だからこそ、ダーウィニズムが広く信じられているのです。
質問者さんが最初に書かれた、
>ダーウィンの進化論によると、生物の進化は、
>(1)適材適所による進化(自然淘汰のような形。キリンの長首だけ生き残るといった例)
>(2)突然変異による進化
>があると言われますよね。
ですが、ここにまず誤解(敢えて言わせて頂くと不勉強)があります。
この自然淘汰と突然変異は、進化の分類や種類ではなく、この2つが揃って初めて「進化」という現象が成立するのです。
つまり、ここを正しく言い換えると、
(1)突然変異と自然淘汰による進化
が1つあるだけ、です。
まず、「突然変異」はランダムで方向性を持ちません。いつ如何なる時でも、あらゆる変異が一定の確率で起きる、と理解して頂いてけっこうです。
これらの無数のバリエーションの内、環境に適応しないものは子孫を残せず、適応したものは子孫を残すことに成功します。これが「自然淘汰」です。
ですから、「自然淘汰」は方向性を持つわけです。
例えばキリンの首が長い方向に進化が始まれば、ひたすら長い個体を選抜し短い個体は淘汰することによって、「キリンの首が長くなる」方向に進化を後押しするわけです。
カメレオンの体色、蝶の羽の模様、全て同じことです。「意志」を持ち出す必要はどこにもありません。
>でなければ、自分で自分の体の色などわからないのに、どうして色が変わっているとわかるのでしょうか?
カメレオンは自分の体色が変化することに"気づく"必要はありません。気づこうが気づくまいが、体色が環境に合わせて変化する個体は補食しやすく、従って生き残りに有利で、つまりは「子孫を多く残せる」わけです。
>自然淘汰であれば、なぜ体の色を変えられる動物が他にいないのでしょうか?
これ、「意志による進化」説でも同じことが言えるのでは?
体色を自由に変化させられるのは非常に便利です。捕食者、被捕食者どちらにとっても有利なのは間違いないでしょう。
だとすれば、「意志によって進化できる」のであれば、大半の動物が体色を変化させられるようになるはずなのでは?
突然変異と自然淘汰であればこの点にも説明は可能です。
突然変異というのは、非常に小さな差しか生みません。というのは、遺伝子の変異で産み出せる差はほとんどがまったく差を生じないか、ごくごく小さな差しか生み出せないからです。まあある種の遺伝病など、たった1塩基の変異で非常に大きな差を生む変異もありますが、それはほとんどが「生存に著しく不利」か「致死的」な変異です。
この「非常に小さな1歩」を積み重ねて進化していくわけですが、重要なのは、それら1歩1歩の"全て"が適応的でなければならない、ということです。少なくとも非適応的であってはなりません。
その理由は簡単なことで、非適応的であれば淘汰されるので残らないからです。
体色を変化させるには、非常に多くの変異を経なければならないのですが、既に別の方向に進化してしまった生物には、その変異の道を辿ることはできないわけです。なぜならそのためには「上手くいっている」現在の皮膚のシステムを捨てなければならず、それをすると「不利」になるので淘汰されてしまいますから。
つまりダーウィンの進化論、すなわち「突然変異と自然淘汰による進化」とは、「極めて小さなマイナーチェンジの繰り返し」による進化です。
従って、
>蝶の羽に丸い模様があって、それが鳥を威嚇する形だというのは、偶然できたのでしょうか?
偶然ではありません、というのが回答です。
確かに最初に蝶のある1個体に「小さなシミのような点」ができたのは偶然だったでしょう。
でも、この小さな点が捕食者に小さな影響を与えて、「羽に小さな点がある個体は、点がない個体より僅かに被補食率が低かった」とすれば、長い年月と大きな集団で見れば"残す子孫の数が平均すれば多かった"ということになるでしょう。
するとある世代数を経ると、その蝶はどの個体も羽に小さな点があることになります。
さらに、その点の形や大きさにもいろいろな大きさや形のバリエーションが変異として現れ、それらは全て「捕食者を脅かしやすいか否か」という方向性で淘汰されるわけです。
すると、十分な世代数を経た後には、その蝶の羽には人の目かと見間違うばかりの大きな円ができているのがむしろ必然です。
>スポーツ選手が訓練によって、身体能力を延ばせるのと同じように
多分ご存じだと思いますが、この「スポーツ選手の身体能力が延びた」時、彼の遺伝子には何の変化も起きていません。
元々彼が遺伝的に持っていた身体能力を、訓練によって開花させただけのことです。
>そして、意志の力によって、遺伝子も変えられるのではないかと思っています。
そのような証拠は一切ありません。
なによりも、
まあ訓練でも意志の力でも何でも良いです。自分の身体の遺伝子が変異することがある、としましょう。
でも、その変異は子供には伝わりません。そこが質問者さんの仮説の決定的な弱点です。
これは実はラマルクの用不用説のことです。まあラマルクも「意志の力」は持ち出しませんでしたが。で、ラマルキズムは100年前に"死に体"になっています。「獲得形質は遺伝しない」という生物学の大原則が確認されたことによって、です。
簡単な例を挙げます。
ガンになった時、その人の遺伝子は間違いなく"変異"しています。つまりガンというのはこの場合、「獲得形質」です。
では、その人がガンになってから子供を作ったとします。実際にそんな例はたくさんあります。
獲得形質が遺伝するのなら、その子は「生まれた時からガンになっている」ということになります。そんなはずないでしょう?
というわけで長くなりましたが、つまり質問者さんの意見は、まずご自分が納得できないと言われるダーウィニズムをきちんと理解しておらず、基礎的な進化論の勉強も足りないために100年前に決着が付いた話を蒸し返してしまっています。
むろん、一度は否定された説が後世になって復活した例はいくらでもあります(個人的にはラマルキズムにはその可能性はないとは思いますが)。
ただ、100年前に否定され、その後も復活させようとする試みが全て失敗してきたのは、それなりの背景があるわけです。「定説を覆す」には、それらをよほど勉強しないと"先人達の屍に躓いてすっ転ぶ"結果にしかならないでしょう。
実際の話、研究者がやっていることはその繰り返しです。
「よし、ここなら突破口があるだろう」と思って突入してもすっ転び、気が付けば自分が転んだのと同じ場所に"先人の屍"があったりするものです。
とりあえず、ダーウィンの進化論をきちんと勉強したいのでしたら、何冊か本を読むことをお薦めします。
一番のお薦めはこれです。
・「盲目の時計職人」リチャード・ドーキンス著、早川書房
これを熟読すれば質問者さんの疑問はほぼ解決するかと。
No.4
- 回答日時:
もちろん自然科学が現時点であらゆる自然現象を説明し終えているわけではありませんので、進化においても未知の部分があります。
だからこそそれを調べるための自然科学という学問があり、進化学という研究分野があるわけです。質問者さんが納得できないとお感じであれば、この分野でほぼ常識とされているそういった機構を無理矢理納得する必要はありません。例えば神の存在や霊的なもの等の存在を仮定すれば(あるいは、例えば中枢神経系が無くても「意志」を持つことが可能なメカニズムの存在を仮定すれば)、現在自然科学によって提唱されているものとは別の枠組みから色々なことを説明することが可能でしょう。
ですからご自身でどう納得するかと言うことに関しては全くご自由になさって宜しいのですが、もし進化論に関して他の方と議論をなさりたいのであれば、まず提唱されている進化論の枠組みを一定以上理解された上でなさったほうが有意義なものになるかと存じます。私の知識の範囲内では質問者さんが例示なさっている現象は全て進化学の現在の枠組みで説明が可能です(もちろんタイムマシンが無いので過去に起こった具体的な現象の100%の検証はできませんが)。
No.3
- 回答日時:
残念ながら、生物は質問者さんがおっしゃるような進化の仕組みを持っていません。
進化というのは、親から子へ遺伝子を受け渡す時に起こるもので、どんな遺伝子を子に渡すかは、親が生まれる前から決まっているからです。例えば、あなたが空を飛べるようになりたいと願ったとしましょう。それには、空を飛ぶ為の様々な遺伝子が必要です。
あなたが結婚して子供を作る時、その子供はあなたの精子と奥さんの卵子(逆かもしれませんが)が合体して子供の「もと」の細胞になります。
で、あなたの精子の遺伝子はどういうものかと言うと、あなたがまだ受精卵だった頃と同じものです(それが分裂してあなたの細胞が出来るのだから当たり前ですね)。正確には、普通の細胞には遺伝子は2セットあるので、精子や卵子はそのうちの1セットだけを受け継いでいます。
このように、あなたの精子(または卵子)の遺伝子は生まれる前から決まっていますので、あなたがどんなに空を飛びたいと願ったとしても子孫には伝わりません。
なお、質問者さんは自然淘汰と突然変異を別なものだと考えておられるようですが、別なものではありません。突然変異である日突然生まれた個体が、他の個体より優れていれば、自然淘汰によってその個体が生き残る、というのが自然淘汰説です。
>小笠原諸島にいるカタツムリは、同種にも関わらず、数十種類に分かれているそうです。
それは地理的隔離といって、変化がその地域内のみしか伝わらない(その地域内でしか結婚が出来ない)ため、島のように隔離された環境ではその島独自の形状になっていきます。
人間でいえば、大昔は飛行機などありませんから、日本やヨーロッパやアフリカなどは「地理的隔離」の状態にありました。ですからヨーロッパのような紫外線の少ない地域では、ビタミンDを合成する為の紫外線を受け取る為に白い肌になり、アフリカのような紫外線が多すぎる地域では遺伝子を破壊する紫外線から身を守る為に黒い肌になり、日本のような中間の環境では中間の色(いわゆる黄色)の肌になったわけです。べつに「白くなりたい」「黒くなりたい」などと希望してその色になったわけではありません。
No.2
- 回答日時:
質問者様の考えの最大の難点は、意思(あるいは後天的な何か)がDNAの配列を自分にとって有利になるように「選択的に」変更するメカニズムの存在は確認されておらず、恐らく存在しないことです。
ラマルクの進化論をご存知ですか?>(1)適材適所による進化(自然淘汰のような形。キリンの長首だけ生き残るといった例)
>(2)突然変異による進化
まずこの時点で、総合説どころかダーウィンの進化論もよく理解できていないということは良くわかります。また、思うという言葉を多用されていますが、個人的にそう思うというのは何の根拠にもなりません。
とりあえず、少なくとも「盲目の時計職人」と、できれば「進化論」を読んで、もう一度考えてみてください。
No.1
- 回答日時:
意思でどうにかなるのであれば皆が同じ進化をするはずです
植物は動物に食べられないように進化をしたでしょうし動物にしても他の動物に食べられないように進化しているはずです
そして食べることも食べられることもなく種であると個体であるとを問わず他の生物とは利害が一致するものだけになり利害が反する生物はいなくなっているはずです
そうなると150億年も昔に今の宇宙になるべく宇宙が誕生したことにも繋がります
遺伝子の変化に大きく影響するのは放射性炭素です
ありがとうございます。
ただ、皆が同じ進化をするとは思いません。
小笠原諸島にいるカタツムリは、同種にも関わらず、数十種類に分かれているそうです。
同じ環境でも、別の種類に分かれる良い例です。
そういう例は他にもたくさん見られます。
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