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No.4ベストアンサー
- 回答日時:
電流だの電圧だの・・なんていう現実の量が複素数なんていうことは現実にはありえないわけで,実世界に充実なのはやはりsinとcosです.
コンデンサなら電流がsinなら電圧は積分したcosになる・・てな按配ですね.
でも,三角関数は計算する上でイマイチ扱いにくい・・もう少し便利なものはないの?ということで目をつけられたのがexp(jθ)で,複素平面に取るとクルクル・・と回転していて,実に都合がよろしいわけです.
まぁ,正確なところはちゃんと本などで勉強されれば良いんですが,ごく簡単にイメージでつかむと,
exp(jθ)=cos(θ)+jsin(θ)
ですから
exp(-jθ)=cos(θ)-jsin(θ)
で両者を足してやれば
exp(jθ)+exp(-jθ)=2cos(θ)
となって
{exp(jθ)+exp(-jθ)}÷2=cos(θ)
と,なんとなく良い感じになりました.
数学的にはここでおしまいなんでしょうけど,我々としては電気信号で正弦波を放り込んだときの解析・・つまり,繰り返し同じ波形を入れたときの挙動を見たいだけなのでもうちょっと進められます.
exp(-jθ)って何よ?っていったら,要するにexp(θ)の逆回転なわけですが「正弦波の繰り返し波形を放り込んだときの出力波形」を考える上で回路にとって正回転と逆回転の区別ってありませんよね?(テスト用の発振器の正弦波出力で出力を反転させて測定しても関係ないでしょう?)
コンデンサでも電流の積分が電圧になる・・っていう按配ですが,ここで,「和の積分はそれぞれの積分の和に等しい」というのがあるので,exp(jθ)+exp(-jθ)では,exp(jθ)を放り込んで積分した結果とexp(-jθ)を放り込んで積分した結果を足してやれば良いわけですね.
結局,コンデンサにしても抵抗にしてもコイルにしても所詮は「実世界の住人」ですから,基本動作を表す関数は(微分にせよ,積分にせよ,乗算にせよ・・)結局は実数の世界の式で表されるものです.
複素数と実数の間の乗算だの加算だのをやっても,虚数部分は虚数のままですから,結局exp(jθ)で出てきたのとexp(-jθ)で出てきたのを加算すると実数部分(cos(θ)の分)だけ残って虚数部分(±jsin(θ)の分)は消えちゃうだろうなということはすぐ想像できますよね?
そこで,電子回路の解析をする分には
cos(θ)={exp(jθ)+exp(-jθ)}÷2=> exp(jθ)
という置き換えをやってしまっても良いだろうということになります.
さらにもう一歩進めれば,cosだろうとsinだろうと関係ないだろうと(結局,どこを開始点に取るかの違いだけなので)いうことで
sin(θ) <=> exp(jθ)
という置き換えをして便利に計算しているわけです.
複素数になったとしても,それは「計算に便利だからやってる」というだけで実際に「虚電流」とか「虚電圧」なんてものがあるわけではありません.jが掛け算されているということは「あぁ,正弦波を突っ込むと位相が90度ずれるんだなぁ・・」という風に読み替えるわけですね.
ご説明頂いて、exp(jθ)が正弦波になるイメージがつかめ、
疑問が解決できました。
わかりやすいご回答をありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
#2お礼欄「正弦波がVexp(jwt)」に関して。
二通りの考え方があって、
ひとつは#4さんの書かれている
cos(x)=(exp(jx)+exp(-jx))/2
からスタートする考え方。
正弦波(cos)について計算しようと思えば、exp(jx)とexp(-jx)について計算すればいい、exp(-jx)は逆周りに回っている(鏡に映したようなもの)だけなので、exp(jx)について計算すれば良いでしょう。
というストーリ。
(空間ベクトルを使って説明するときには、こちらの説明がよくされるように思います。)
もうひとつは、
cos(x)はexp(jx)の実部なので、exp(jx)について計算して、最後に実部をとればよいでしょう。で、「最後に実部をとる」というのを暗黙の了解にしてしまえば、exp(jx)で話を終えてもOK、という考え方です。
(フェーザを使った計算の説明ではこっちの説明が多いように思います。)
ストーリーが2つもあるのですね。
最初にexp(jwt)を回路へ導入した人はどっちで考えたのか、ちょっと気になります。
2回も回答頂きありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
>A・ext(jw)=A(cos(wt)+jsin(wt))
これは単にオイラー展開したもので、何もコンデンサの電圧とは直接関係ありません。
Q=CV よりコンデンサの電流Icとすれば電圧Vcは
Vc=1/C・∫idt
ic=Asinωt とすれば
Vc=-A/ωC・cos(ωt)となる。
ここでIcを基準にすればVcは90°遅れていることを意味します。
この関係を実効値と複素数で表すと
Vc=-j・(A/√2)/ωC
なると言うことです。
わかりやすい計算式をありがとうございます。
使っている参考書ではV=A・ext(jw)とおいてインピーダンスを求めていたのですが、
i=Asinωtとして計算していけばわかりやすく求まったのですね。
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