
全微分公式は
dz=∂z/∂y・dy+∂z/∂x・dx
ですが、
全微分可能性は、ε(x,y)/(√dx^2+dy^2)→0
ですよね。
全微分可能性は、ちょうど接平面の対角線の高さとΔzの差を、ΔxとΔyを一辺とする長方形の対角線である(√dx^2+dy^2)で割って極限を取るという形になっています。
そうならば、全微分も、Δz/(√Δx^2+Δy^2)であるべきですよね。それが、なぜ上式になるのかわかりません。
僕にはそれぞれの成分が、接平面のxの変化によるzの増分とy方向の変化によるzの増分を足すと、zの増分になるとしか意味しておらず、
微分の微分係数を求めるつまり、平均変化率の極限値になっていないと思うのですが・・・
確か、dy/dx=接戦の傾きで、上式では単に成り立つよねとしか言えていないような・・・・
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
接平面の傾きは「全微分係数」というひとつの実数では表せませんが、
全微分可能ならば傾きの代表として偏微分係数を並べた「勾配ベクトル」が
その役割を果たします。No.1で申し上げました通り偏微分係数は接平面の
座標軸方向の傾きと決まっていますから、座標軸の取り方自体(座標系)には
もちろん依存しますが、任意の方向の傾きを考えるときのその方向に依存しない
のは明らかですね?
全微分の公式が納得できればあとは形式的にベクトルの内積に書き換えられます。
dz=(∂z/∂x)dx+(∂z/∂y)dy
=(∂z/∂x,∂z/∂y)・(dx,dy)
=grad(g)・dv ・・・*
これをΔに置き換えると近似式になります。
Δz≒grad(g)・Δv
つまり、接点において定義される勾配ベクトルgrad(g)と、接点からの任意の方向の
変位ベクトルΔvとの内積をとると、その方向に進んだ時のzの増分の近似値が得られます。
(方向微分係数はこの増分をその方向への距離|Δv|で割ったものを|Δv|→0とした極限
ですから当然方向に依存する量です。)
さて、grad(g)から近似ではなく正確にΔzの値を求めるにはどうするかです。
増分の微小な極限が微分でしたから逆に微分を「合計」すると増分になります。
この操作が積分ですね。Δz→dzに対して∫dz=Δzということです。
上の*印の式にそのまま積分記号を付けるだけで下の式が得られます。
Δz=∫dz=∫grad(g)・dv
この計算が線積分と言われるものですね。dv進んではdz上がり・・・を繰り返せば
その合計として正確なΔzが出るというイメージです。一変数の時と同じですね。
説明しだすときりがないですので、あとはベクトル解析の教科書をお読みになって
また改めてご質問されるとよいかと思います。
わかりやすそうな参考サイトをつけておきます。
http://www12.plala.or.jp/ksp/vectoranalysis/vecF …
参考URL:http://www12.plala.or.jp/ksp/vectoranalysis/vecF …
回答ありがとうございました。
grad(g)はΔvの関数で、ほぼdy/dx=f'(x)と同じように考えられる、また、積分は増分の微小な極限である微分を「合計」して増分とする操作で、Δz→dzに対して∫dz=Δzという関係なのですね。
とりあえず、grad(g)もヤコビアンなのかヤコビ行列なのか、線形代数によって表現される微分係数であることはわかりました。
とりあえず、ベクトル解析の本も読んでみようと思います。
また、質問したいと思いますので、そのときはよろしくお願いします。
No.1
- 回答日時:
一変数関数の微分から類推するとlim[Δz/(√Δx^2+Δy^2)](つまり平均変化率の極限)と
したくなるのもわかるのですが、これは全微分ではなく「方向微分係数」と呼ばれるものです。
接平面の傾きというのは接点からどの方向(Δx,Δy)に進むかによって変わります。
ですから多変数関数では、一つの数値だけでは接平面の状態を記述できないのです。
方向(Δx,Δy)を指定して初めて傾きlim[Δz/(√Δx^2+Δy^2)]がひとつ定まります。
「微分」という言葉はいろいろに使われるため混乱しがちなのですが、
狭義には増分Δxの極限dxのことを「xの微分」と呼ぶと考えてください。
一変数関数y=f(x)の場合、「yの微分」はfの微分係数(傾き)と「xの微分」によって表されます。
dy=(dy/dx)・dx
一般に「微分する」と言えばこの微分係数を関数(導関数)として求めることを言います。
しかし別の見方をすれば、xの微分dxとyの微分dyとの関係式を求めているとも言えます。
この見方を自然に多変数関数z=g(x,y)に拡張したのがいわゆる全微分公式です。
dz=(∂z/∂y)・dy+(∂z/∂x)・dx ・・・※
右辺第一項がxの変化に起因するzの増分、第二項がyの変化に起因するzの増分を表します。
(それぞれ「xおよびyに関するzの偏微分」と呼ぶと分かりやすいのですが呼ばれないようです。)
そしてこれらを合計した完全なzの増分が「zの全微分」です。
一変数の時に求めていた微分係数(傾き)は、ここではx,yそれぞれに対して
∂z/∂yと∂z/∂xに拡張され、呼び名も「偏微分係数」と変わります。
偏微分係数はxやy方向の傾きであり、方向微分係数の特殊な場合にすぎません。
「全微分可能性」とは「接平面が存在すること」なので、360度すべての方向に対する方向微分係数が
存在する必要があり、各変数軸方向の偏微分係数が存在するという条件だけでは弱いです。
そこで出てくるのがε(x,y)/√(dx^2+dy^2)→0という条件式ですね。
俗に「全微分する」と言うのは、この条件を満たしたうえで独立変数zの全微分dzを
従属変数の微分dx,dyで表す、という意味であって、やっていることは偏微分係数(偏導関数)を
求めているにすぎません。全微分可能性とは言っても「全微分係数」というものがあるわけ
ではないのです。
※の式は、ベクトルとしてdv=(dx,dy)、grad(g)=(∂z/∂x,∂z/∂y)とおくことで
dz=grad(g)・dv (演算は内積)
と一変数の場合に似た形で書くことができます。このgradは「勾配」といいますが
方向微分係数とは違い、方向に依存しません。方向微分係数は
dz=(dz/|dv|)・|dv|
と表した時のdz/|dv|のことです。∂z/∂vと書くこともあります。
この回答への補足
(お礼の続き)
あとよろしければ、「※の式は」からの若干の解説もしていただけたらなと思います。特に、方向に依存しないのはなぜかとか、ベクトルと行列が2重積分、2変数関数の微分には強く関係しているのはわかるのですが、今ひとつわかりません。よければ教えてください。
回答ありがとうございました!!
なるほど。全微分係数はなく、接平面と底面を基準点(x,y)を通るすべての底面と直交する断面において偏微分係数を求めることになるんですね。よくよく考えると、微分係数は直線の傾きだから底面に対して、どの直線を接平面から選ぶかという問題が必ず出てきて、全微分係数という考え方がそもそも無理ですねw
そして、偏微分が方向微分係数の特別な形というのも解りました。
つまり、基準点(x,y)から接平面が存在する範囲の方向すべてに対して、底面において単位ベクトルeの極限の、Δeを取ることができて、そのΔeの方向の断面で微分係数を求めると方向微分係数となり、さらに、このΔeを基準ベクトルΔxと一致するように選択したとき、
Δz/Δx=∂z/∂xとなり、x軸方向の偏微分係数を求めることになる。
そんな感じでしょうか?
たしか、これは大学2回生の応用数学?で見たことがあるような気がします。そのときにdz=grad(g)・dvをならったような気もしますが、正直わからなかったですw。でも、この質問でかなり中核のイメージがついたような気がします。ありがとうございました。
あとよろしければ、「※の式は」からの若干の解説もしていただけたらなと思います。特に、方向に依存しないのはなぜかとか、ベクトルと行列が2重積分、2変数関数の微分には強く関係しているのはわかるのですが、今ひとつわかりません。よければ教えてください。
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