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物理量のディメンションについて

ディメンションとは何でしょうか?ある辞典には「物理量の種類だけを指定するもの」とありますがピンときません.以下の7つの認識は正しいでしょうか?御教授下さい.

(1)「距離(m)を速度(m/秒)で割り算した値のディメンションは秒だ」という表現は正しくない.こういうとディメンションとは単位のことのように聞こえるが,ディメンションと単位は同一ではない.
(2) 振り子の周期(秒)と人の寿命(年)は,秒と年というように単位は違うが,ともに時間という種類の量であるので,同じディメンションだ.
(3) 距離A (m)とB(km)の二つの数値の足し算A+Bには意味がない.単位が違うから.しかし,Bを1000倍して単位をAとそろえれば,A+1000Bという意味のある足し算ができる.単位をそろえることが可能なのは,物理量A,Bが同じ種類だから,同じディメンションだからだ.
(4) 距離A (m)と時間C(秒)の足し算は,どうしたって無意味.それはAとCのディメンションが異なるからだ.
(5) 速度(距離/時間)のディメンションは2次元,というのは間違い.速度のディメンションは距離については1次元,時間についてはマイナス1次元というのが正しい.
(6) 密度(質量/体積)のディメンションは,質量については1次元,長さ(距離)についてはマイナス3次元だ.なぜなら体積のディメンションは長さ(距離)について3次元だからだ.
(7) 10人で5日かかる作業量を50人・日と表わした時,作業量のディメンションを2次元というのは間違い.人数について1次元,日数(時間)について1次元というのが正しい.

A 回答 (3件)

こんばんわ。



(1)~(6)の内容については、特に問題となるところはないと思います。
(7)はそもそも物理量を扱っている内容ではないので、なんともいえないです。


ここでのディメンション(次元)とは、
「どのような物理量の組合せになっているのか」を表していることになります。
「単位」は観測量・測定値を測るときに使いますが、
「次元」とは本質的にどのような組合せかということを扱う時に使います。

質問の中にもありますが、次のように表されます。
・速さであれば、[距離]/[時間]= [L* T^(-1)]の次元をもっている。
・力であれば、[質量]×[加速度]= [M* L^2* T^(-2)]
・円の中心角は、[円弧]/[円周]= [L/L]= 1(無次元)


これを使うと、「次元解析」ということができます。
例として、
振り子(単振子)の周期:tは、
・おもりの質量:m
・糸の長さ:h
・重力加速度:g
という 3つの物理量で表される(依存している)ことがわかったとします。
周期tは時間なので、その次元は [T]です。
そこで、次元に対する式を立ててみます。
[T]= [M]^a × [L]^b × [M* L^2* T^(-2)]^c

[M], [L], [T]の次数を比較すると、a= 0, b= 1/2, c= -1/2となります。
よって、t= k* √(h/g)(kは比例定数)と表されることまでわかるようになります。


「いま考えている式は、エネルギーに関する式か?運動量に関する式か?」というように、
どのような物理量を扱っているのかということを意識するために、非常に重要なものです。

ある種、無意識におこなっていることかもしれません。
(運動エネルギー=運動量という式を立てることはない。)
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この回答へのお礼

たいへん詳しく説明していただき,ずいぶん理解ができたと思います.御回答たいへんありがとうございました.

お礼日時:2010/03/21 10:05

面倒なので「次元」で統一します。



(1),(3)
ディメンションと単位は同一ではない.
→Yes
距離A (m)とB(km)の二つの数値の足し算A+Bには意味がない。
→単位の異なる和は(別途定義しない限り)通常意味がないから。
 物理量A,Bが同じ次元だが、同じ単位ではない.
(7)
人は物理量ではないので物理学の対象外。ただし、工業(工学ではない)ではよく使用される単位です。

後は言うまでもないでしょう。
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この回答へのお礼

(3)に関しては,御説明いただいた表現のほうが分かりやすいです.ずいぶんピンとくるようになりました.御回答たいへんありがとうございました.

お礼日時:2010/03/21 10:00

次元、ディメンション、単位というものを最初に定義して、具体例として(1)~(7)を検討するのはよいが、この定義をしないで、いけない。

良いなどと言っていても論理構成ができません。(1)~(7)を集約して何が言いたいのですか。
 次元、単位は科学、工学の基礎で心ある本には必ずそれが最初に記載されています。
 科学の世界では単位系としてCGS系を使っていると聞いたことがありますが、工学の世界ではSI単位系に統一され、機械、電気、化学、原子力、等々の分野がエネルギー変換を通じて共通に扱えるようになり、大変理解しやすくなっています。たとえば電気の世界において単位に精通すれば電流と磁界の話が見えてきます。相対性理論を構成するマクスウエルの方程式の各式の違いがわかります。
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この回答へのお礼

おっしゃる通りですね.しばしば,一般的,汎用性のある定義を述べず,具体例だけを挙げ,「こういうものをxxという」と説明に出会います.説明された人は「こういうものって,どういうもの?」と首をかしげます.私の文章はまさにその様式でした.気をつけいたいと思います.御回答たいへんありがとうございました.

お礼日時:2010/03/21 10:04

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