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ホイールのナットとボルトについて

ホンダのストリームに乗っていますが、ホイールはナット締めです。
国産車はほとんどナットのようです。
アウディやVWなどの外車はボルトのようですが、これはなぜですか?
社外品のホイールに代えるとき、ボルトからナットへの変更は可能ですか?
マックガードのHPを見ていると、ナットの方がバリエーションが豊富で、
見た目もきれいです。
ボルトは、なんか地味です。

A 回答 (4件)

 クルマの研究で食ってる者でして、ホイールボルトに限らずボルト・ナットは過去に自分の研究テーマの一つでした。



 さて、ホイールナット、ホイールボルトにはそれぞれメリットとデメリットがありまして。

※国産車がホイールナット(クルマ側から見るとハブスタッド)になっているのは、ホイールの装着がラクだからです。
 ホイールを手で持ちあげ、ハブスタッドに一旦引っかけておいてあとはハブセンタが勘合するまでホイールを押し込めば、ホイールナットを締められます。
 これがホイールボルトだと、ホイールを手で持ち上げて一旦ハブに引っかける事になりますが、ハブはそれほど深く引っ掛かるワケでもなく、またこの状態ではホイールボルトの穴が合っていないので、ホイールがハブから脱落しない様に押えつつ、ホイールを回してホイールボルトの穴を合わせなければなりません。
 1輪だけならそれでも何とか出来ますが、2分で1台流れて来る強制駆動ライン(いわゆる組立ライン)では、ホイールナット(ハブスタッド)の方が断然有利です。

※一方欧州車がホイールボルトを使うのは・・・ホイールボルトの交換の為です。
 理論的な話は長くなるのでハショりますが、ボルトとナットでは、過大トルクで締めつけた場合ボルトの方が先に痛みます(ひどく簡単に言ってしまうと・・・ボルトの締め付けでは、ボルトには引っ張り応力が発生しナットには圧縮応力が発生するので、引っ張られているボルトの方が先に破壊する、という話です。これはホイールボルトに限らず、全てのボルト/ナットに言える事です)。
 欧州では冬の間スノータイヤに交換するケースが多く、日本と比べると頻繁にホイールの脱着を行います。締付作業の手違いでホイールの取付ネジにダメージを与えた場合、ハブスタッドだとハブを分解してスタッドを打ち変えなくてはなりませんが、ホイールボルトなら買って来て差し替えるだけです。
 つまりホイール取付ネジを痛めた場合のリカバリが容易なのがホイールボルトというワケで、交換が面倒なハブスタッドは、ネジ理論をよく御存知なく専門の工具もない一般ユーザ様にはあまり触って欲しくない、というのがホンネです。(自分も以前『ハブスタッドはもう止めよう』と会社に提案した事があったのですが、その時は上記『組立ラインの都合』で却下されました。)

※も一つ、ホイールボルトには問題があります。
 締付時、長いネジ部も回転させる事になるホイールボルトでは、ネジ部が捻れて締付トルクを『食って』しまい、結果、ボルトの軸力のバラつきが大きくなるという欠点があります。(これも純粋に工学的な話なので説明はハショりますが、要するにホイールをハブに押し付ける力のバラつきが、ホイールボルトの方が大きくなるということです)。
 このチカラがバラつくということは、ホイールナットよりホイールボルトの方が緩みに弱いという事を意味しており、クルマを購入して以降ホイールナットの緩みなど全くチェックしないユーザ様が多い国内では、ホイールボルトの採用はちょっと怖いという事です。(国内ではマツダさんのみホイールボルトを使っていますが・・・市場不具合の発生件数など知りたいところです。)

※ちなみに余談ですが。
 ホイールの中心位置は、ホイールボルトやナットではなくハブセンタの勘合で出す様に設計しています。これは日本車も欧州車も北米車も変わりません。(っと言いますか、これも工学的と言いますか数学的な話になるんですが・・・理論上、ナットでもボルトでも、座面にテーパやスフィア(球面)が付いた複数のネジでは、ホイールのセンタを出す事は出来ません。)
 この点も自分は非常に気にいらないところで、テーパやスフィアが付いている為に、ボルト部分に曲げ応力が残留します。是非JASO-FIX(国内の自動車部品規格で、テーパやスフィアが含まれます)を止めたいところなんですが・・・実際、欧州車ではテーパやスフィアを止めてISO-FIX(ボルトの座面が平らな国際工業規格。英車などは30年も前からISO同等のホイールナットを使った車型がありました)に切り換える動きがありますし、トヨタさんでもハブスタッドのままISO-FIXに切り換えつつあります。
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この回答へのお礼

100%理解できなかったけど、
非常に詳しい説明ありがとうございます。

お礼日時:2010/07/11 15:06

私がディーラーで質問した時は、欧州と日本では速度設定が違うからと言う説明でしたね。



日本車が採用するナット締めのスタッド式はホイールを装着する際にボルトとホイールの穴の遊び分だけ中心が下にずれるので完全な中心出しが出来ないが、テーパーナット締めの際に多少補正されるのと、日本は制限速度が最大100km/hの国だから少しばかりの中心のずれは大きな問題にはならないのでこの方式を採用している。
欧州では200km/h以上という場面も多いためにホイールの中心出しが非常に重要で、そのためにホイールの中央の穴をハブの中央の出っ張りにきちんとはめて中心出しをする方式を採用しており、この場合にスタッド式を採用するとハブとスタッドボルトの両方をきちんと中心出ししなければならないので製造しにくいためにボルト式を採用している。
と言うような説明だったと思います。
だからタイヤ交換の際のバランスの取り方も欧州車は違う事が多いそうです(ホイールのボルトの近辺に開けてある小穴を利用すると言っていたような)。

欧州車のホイールを外す時、ハブがきっちりはまっていて、さびが発生したりすると固くて非常に外しにくいことがあるのもこんな理由からのようです。
日本と同様に制限速度が低い米国の車はスタッド式のホイールが多いそうですし、欧州でもスピードを出さない事が前提のトラックや一部のミニバン、SUVなどはスタッド式があるそうです。
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ボルトを挿すタイプであれば、スタッドボルトを埋め込めばナットで締められます。


逆はあまり耳にしないので、そういう需要が少ないのではないでしょうか。

ホイール(タイヤ)交換の際もナットで締める方が楽です。
穴が小さく、ボルト締めに拘ったホイールのデザインでなければ、互換性はありますよ。
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締めすぎや斜めに閉めてしまった場合、ボルト(雄ねじ)の方が潰れやすいそうです。


またホイールを装着する際、ホイールをボルトにぶつけて、ネジが変形する可能性もあります。
ボルトが車体側にあると修理する際に大変ですし、修理するまで車を動かせません。
それに対して、ホイールボルトであれば、そのボルトを交換するだけで良いので、安く交換できスペアを用意しておくことが出来ます。
そういった理由で、欧州のメーカーはホイールボルトタイプを採用しているそうです。

> 社外品のホイールに代えるとき、ボルトからナットへの変更は可能ですか?
スタッドボルト、というボルトを車体側に立てれば可能です。
実際、輸入車を乗っている方でナットに変更されている方は結構いますよ。
スタッドボルト ホイール でネット検索してみるといくつか事例が見つかると思います。
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