
物理化学の問題です。教科書を読んでよく考えたのですがわからないです。
1)アルゴン、窒素、アセチレン、アンモニア分子について並進、回転、振動運動の自由度の数を求めよ。
並進運動と回転運動の自由度がわからないです。振動運動の自由度はその分子とかの基準振動の数のことでしょうか?
2)窒素分子の伸縮運動の波数は2359/cmである。温度を室温から上げていくと、Cvおよびγはどのような振る舞いをするか、また、伸縮振動励の励起エネルギーよりはるかに高い熱エネルギーをもつ高温ではCvはどのような値をもつか計算せよ。必要なら、1/cm = 1.439kを用いよ。
3)N2O5分子の分解反応(2N2O5→4NO2+O2)はN2O5の一次反応である。N2O5分子の分解反応をある時刻から一定条件ではじめ、時刻12時にはN2O5の濃度が初期濃度の3/4に、時刻14時には初期濃度の1/4になった。速度定数および反応開始の時間を求めよ
In(1/3)=-2kt
t=120minを代入して
k=4.58×10^-3 /min
In3/4×(1 /4.58×10^-3×-2)= 31.4min
11時30頃に開始した。
アトキンスの教科書に反応速度は量論数で割って
1/ν×d[A]/dt=-kdt
と書いてあったので-2ktとしました。
上の計算はあってますでしょうか。
回答よろしくお願いします
この式であったますでしょうか?
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
自由度とエネルギー均分定理(等配分則)についてです。
ちょっと間違いやすいところがあります。
窒素N2は二原子分子です。
並進の自由度が3、回転の自由度が2、振動の自由度が1で合計6とします。
常温ではN2の伸縮振動は励起されていませんので比熱を考える時は自由度5に等配分則をあてはめてCv=(5/2)Rとします。Cp=(7/2)Rです。これは実測のCp=29.125J/Kmolとよく一致しています(データはアトキンスの本の巻末に載っています)。
もっと高温で振動が十分に励起されていればどうなるでしょう。
ここで自由度が6になるはずだからとCv=3R、Cp=4Rとしてしまうと誤りです。
(私自身、以前この部分で間違った回答を書いたことがあります。)
基準振動の数は3n-5で求められますがエネルギーの配分に関しては基準振動1つが自由度2に対応します。
十分高温での比熱はCv=(7/2)R、Cp=(9/2)R(=37.4)になります。
塩素Cl2の定圧比熱は33.91J/Kmol=4.1Rです。
基準振動が励起されていると早とちりをしてしまうと困ります。
半分程度励起されているということになります。
No.4
- 回答日時:
#2の補足について。
> ということですか
はい。そういうことです。
アトキンス物理化学第8版の表22.1(第6版なら表25.1)にある速度定数は、
-k[A] = d[A]/dt で定義される k です。このことは、表にある半減期t_{1/2}と k をかけると、
(3.38×10^-3/s) × (5.70h×3600h/s) = 0.694 ≒ ln(2)
になること、つまり t_{1/2}=ln(2)/k の関係があることから分かります。
もし、-k[A] = v = 1/ν×d[A]/dt で定義される k を使うならば、
半減期と速度定数の関係は、t_{1/2}=(ln(2)/k)÷νになります。
どちらの定義を使っても、半減期の値は変わりません。
半減期と速度定数を結ぶ公式の形がかわるだけです。
これは、質問者さんが質問文に書いたやりかたでも、#2のやりかたでも、
どちらでも正しく開始時刻が求められていることからも分かると思います。
しかし、私自身は、k[A] = d[A]/dt で定義される k を使う方がシンプルでわかり易いと考えています。じっさい、アトキンス物理化学第8版の表22.1に対応する表が第4版の表26.1にあるのですけど、この古い版ではアトキンス自身が間違えていて、混乱しやすいことを身をもって示しています(-k[A] = d[A]/dt で定義されている文献値の速度定数kから、t_{1/2}=(ln(2)/k)÷νの公式を使って半減期t_{1/2}を計算している)。
わざわざありがとうございます。私もk[A] = d[A]/dt の方がシンプルで良いと思いました。アトキンスはわかりやすく書かれているところとそうでないところの差がありますよね。反応のとこはわかりにくいです。
No.2
- 回答日時:
1)並進運動の自由度とは、粒子の重心の運動の自由度です。
3次元の空間内を粒子が自由に動き回れる時は、重心の運動の自由度は3になります。回転運動の自由度とは、分子の向きの自由度です。非直線分子では分子の向きを指定するのにθ,φ,ψの三つの角度が必要ですから、回転運動の自由度は3になります。直線分子ではθ,φのふたつの角度で向きを指定できますから、回転運動の自由度は2になります。
振動運動の自由度とは、分子の形の自由度です。例えば、H2Oでは、OH距離が二つ、HOH角が一つで自由度は3になります。しかし分子が複雑になると、数え落としたり二重に数えたりで、間違える可能性が高いです。そこで、振動運動の自由度は、全体の自由度が3nになることを利用して
非直線分子:3n-6
直線分子:3n-5
の公式から求めます。つまり、振動運動の自由度とは、基準振動の数のことです。
2)参考URLの回答番号:No.1を読んで、納得のいかないところがあれば、この回答の補足欄でお知らせください。均分定理については、アトキンス物理化学を参照して下さい。
3)開始時刻はあってます。考え方も大筋あってるのですけど、アトキンスの教科書に書いてある反応速度vの定義と1次の速度式は、それぞれ
v=1/ν×d[A]/dt …… (1)
と
d[A]/dt=-k[A] …… (2)
じゃないかなと思います。
ひとによって微妙に定義が違う可能性もあるのですけど、ふつうは、1次反応の速度定数といえば、式(2)のkそのものを指します。この場合では、-2ktとする必要はなくて、速度定数はk=9.16×10^-3 /minになります。
反応速度vは式(1)を使って
v=(-1/2)×(-k[A])=(4.58×10^-3/min)[A]
になりますので、開始時刻と同じように、kの定義が違っていても同じ答えになります。
kの定義については、出題者に確認してみて下さい。
参考URL:http://oshiete.goo.ne.jp/qa/2538888.html
この回答への補足
親切そしてわかりやすい解説ありがとうございます。自由度の考え方については理解できました。
僕の描いた式は、最後の速度定数はを-k[A] = v =1/ν[A]/dtと考えてしまっている。あくまでも等号が成り立つのは、-k[A] = d[A]/dtであってここに量論数1/νをかけると、-1/ν×k[A] = v =1/ν[A]/dtが成立する。ということですか

No.1
- 回答日時:
最初だけ。
大事だから。n個の原子からなる分子は論理的に3nの自由度を持たねばならない。
だからアルゴンは単原子分子なので仮にx、y、z方向への並進の自由度を持つ。
窒素は二原子分子だから三つの並進の自由度の他に、伸縮の自由度一つ、回転の自由度二つを持つ。
アセチレンになるとかなり面倒、12個の自由度が、並進三つ、C≡Cの伸縮一つ、C-Hの伸縮二つ、C-C-Hの折れ曲がりの自由度二つが二組、折れ曲がったときのH-C-C-Hの二面角の回転が一つ…あと一つが思い浮かばない…。多分C-Cの中心(重心)の廻りの大きな回転だけどこれは二つ有る筈…。
御免なさい。m(_ _)m
ご返事遅れました。回答ありがとうございます。並進の自由度はxyz方向への運動ど3つ、回転の自由度は単原子は0、直線分子ならば2、非対称分子は3で、振動については直線分子では3N-5、非対称分子では3N-6である。室温では振動は励起されずエネルギー寄与はないが、高温になれば振動ひとつあたりRTの寄与をする。ということがわかりました。親切に回答していただきありがとうございます。助かりました。
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