初めて自分の家と他人の家が違う、と意識した時

工学部の人気がない理由


いろいろな書物を読んでいて疑問に思ったことを質問させてください。

工学部の人気がない理由は、一つは小中学生に理科離れが起きていること、
もう一つは、キツイ(汚い?)・危険・給料安いの3K職種に就くことが多いため、とありました。
それは当たっていますでしょうか?

この不景気、巷では文系よりも理系の方が就職がいい、だの、理学部よりも工学部の方が更に就職がいい、だのと言われていますが、
それは上記のような、3K職は常に人手不足だからでしょうか?

理系白書のような書物を読んでも、何だか悲哀に満ちた内容で暗くなりますし、
工業大国日本であるはずなのに、なぜ彼らは報われていないのでしょうか?

A 回答 (7件)

金銭的な欲が無いと金銭的には報われません。


出世の欲が無いと出世に関しては報われません。

工学部系の人間は、物を作ることに熱中してしまい金銭欲や出世欲よりもモノづくりに没頭する傾向があると思います。小惑星探査機はやぶさを作った人たちは、金銭的見返りとか出世などよりもはやぶさを作り、はやぶさの探査飛行を成功させること自体に情熱を注ぎ、寝食を忘れて働き、そしてものすごく満足感を味わっているのだと思います。

最先端科学だけではありませんよ。
巷の大工さんだって同じように家づくりに燃えており、少しでも良い家を作りたくて寝食を忘れて働きます。
もちろん、金も欲しいのですが、5000万円の住宅を一軒仲介して、売主から3%、買い主から3%、合計6%、つまり一瞬にして300万円を稼ぐ不動産販売業に手を染めようなどとは考えないものなのです。

一方、文化系の出身者で実業界に入る人は、自分でモノを作ることができませんので、金儲けに専念することになります。金儲けいと言っても自分の懐に入れるわけでは無くて、自分の会社の利益を増大する仕事に従事する子になります。つまりは営業として売り上げを増やしたり、管理部門でコスト削減を実施したりするのが役目ですね。

このような分野で頭角を表せば会社も大切にするし、出世街道を走ることになるのでしょうね。
実際、ノーベル賞を受賞した人の会社でも社長になるのはノーベル賞とは関係の無い人でしょう。商売が上手な人が社長や重役として出世する可能性が高い。

日産という会社には物作りに燃えた技術者が沢山いたけれども、かれらは良い車を作ることに情熱を燃やしており、会社の利益だけを考えていたわけじゃなかった。そこに会社の利益だけを考えるカルロスさんが雇われて、村山工場や座間工場を閉鎖し、航空宇宙事業を売り飛ばし、ターゲットを日本市場から中国市場にスイッチするなどして利益を挙げた。そして、今や月10日の勤務で年俸が8億円以上です。文化系の商売人ならではの手腕ですね。
きっと、日産GT-Rという高性能者を設計開発している技術者の100名分を一人で貰うのでしょう。
でも、日産GT-Rを開発している技術者はカルロスの年俸の100分の1しか稼がないけれども、モノづくりの楽しさ、モノづくりの充実感で後悔のない人生を送っていると思います。

世の中には金の酬いだけじゃなくて、充実感や達成感という酬いもあって、そちらに向かう幸せというのをもっと教えていかないと、よのかなみな不動産ブローカーになって、その不動産そのもの、すなわち家をつくる大工がいなくなってしまいますね。

少年・少女にモノづくりの面白さや、科学することの楽しさを教えてゆかないと、日本人がみな役人と商売人になってしまうかもしれませんね。
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この回答へのお礼

とても解り易いお話をありがとうございました。
私が読んだ理系白書では、物作りの充実感や満足感よりも、それが金銭的にまたは評価的に報われていない悲哀に満ち溢れていたため、それが気になっていました。できれば個人の情熱に頼ることなく、評価や金銭的にも報われる社会になって欲しいものだと感じます。

>少年・少女にモノづくりの面白さや、科学することの楽しさを教えてゆかないと、日本人がみな役人と商売人になってしまうかもしれませんね。

心から同意いたします。小中学校の理科実験・実習には費用がかさみ、また安全面を心配する保護者も増え、なかなか実施できない現実も見聞きしております。公共施設の科学館などで楽しい実験や実習が行われてはいるのですが、それらに参加できる層も限られていますし、やはり小中学校で是非、と思ってしまいます。

お礼日時:2010/08/05 23:31

だって先生が止めるんですもん。



女の子が工学部を目指すと、かなりの確率で誰かに止められます。
私も止められました。
「女子少ないぞ」と。
もともと高校の理系クラスで女子なんか3割だったんですから、いまさら何を?って一年間聞き流したら、決意は固いと見たのか先生も何も言わなくなりましたが。

男の子は男の子で、止められはしませんが、「工学部にいく=女の子と縁がない」という、一種の覚悟?を決めてきた人が多いような気がします。

まあ、なにも、華やかさだけで大学選ぶ人ばかりではないでしょうが、いやーな先入観が蔓延して、グレーゾーンの人間がどんどん工学部以外に流れている気はしなくもないです。で、なんか悲哀とか自虐とかに満ち満ちた人たちが残る、と。それでも本人たちが意外とそんな環境を楽しんでいるあたり、始末に終えないのですが。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。おっしゃるとおり、女子学生が少ないのも工学部人気薄の理由の一つでしょうね。理系出身女性の不当な扱いはよく話題に上ります。本当は工学部だって女性の感性が必要な分野や仕事があるのに本当に惜しいことです。もっともっと女性にも志望して欲しいですよね。大学側もふんぞり返っていないで、もっと中高生へ啓蒙して欲しいものです。

お礼日時:2010/08/15 00:34

ひとつ。


技術には小学校から積み上げ続けた基礎の上にさらに大学で築いていくんだけど、今の教育課程では、その基礎がスカスカのため、さらに高みに行ける独創を持った人を育てにくい。

ひとつ。
キャリア教育の徹底で、中学生にでも分かる職業や資格が進路決定に大きく影響するんだけど、工学系には、そのレベルで分かる程度のものには、なって面白いというモノがまだない。
せいぜいゲームとかITとか、文系でもなれるようなモンしかないと思ってる。

ひとつ。
学校の先生は、実験が嫌いな人が多い。

偏見で回答してみました。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。なるほど、やはりそう思われますか・・・。偏見とおっしゃっていますが、私も実はそう感じております。今や進学校の理系クラスでは医歯薬獣(最近はちょっと歯学が人気薄)志望の中にちらほら物理や数学を特化して学びたい理学部志望者がいるくらいで、優秀な理系クラスで工学部を志望する人は工学に対して本当に高い志を持っている僅かな人たちに限られてきているような気がしています。優秀な人たちにもっともっと工学部を志望して欲しいものです。

お礼日時:2010/08/07 00:03

そもそも工学部に人気がないというのが事実かどうかいささか疑問です。



それと、一流大学の大学院まで出ていれば研究職ですので必ずしも3Kには該当しません。
工学部卒=工場勤務という短絡的な見方をする人がいるのでしょうか?大学まで出て工場で何かを作っているという人は少ないんじゃないですか。

理系の方が就職がよいのは技術があるからです。文系の学生はさほどの技術や知識を身につけずに卒業してしまうことが多く、高卒者に対するプラスアルファの部分が乏しいからです。だとすれば高卒者をさけて大卒者を採用する動機は乏しいです。

まあ、そんなわけであなたは多分に事実を誤認していると思いますよ。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。3K職=工場勤務と誤解をさせてしまったようで申し訳ありません。私自身は工場勤務を3Kとは思っておりません。失礼を承知で言わせていただければ、工場勤務は「楽」で「(労力やそれまでの努力の割に)報酬は高い」と思っております。かつて私は総合職としてとあるメーカーに採用された際、工場実習のため生産ラインに入って実際に製品を作った経験があります。研究職や技術職の方に比べれば、ラインに立って作業することは大変楽でした。

お礼日時:2010/08/07 00:12

 私は理学部卒で工学部ではありませんが、就職先が3Kというのは当たっている部分もあります。


 ものを作・造・創る場合、納期は必ずあります。開発していて壁にぶつかり先が見えない事が発生すれば、納期はプレッシャーになります。人によってはキツイと思うでしょう。
 仕事の大変さに比べて給料が安い場合もあります。苦労して完成させて利益を生んでも評価されなければ給料は上がりません。私の場合、大変な仕事を爆安な金額で受けてきた上司の尻ぬぐいをさんざんさせられました。仕事を取ってきて売上が増えた事で上司はプラス評価となり、利益を出せなかった私はマイナス評価でした。当然会社は私を評価しないどころか赤字を生む不良社員のレッテルを貼られました。作る方はこのような理不尽を押しつけられる事があります。

 理系の方が就職に有利という事は確かだと思います。理系の場合、専門によっては企業からスカウトが来ますし、大学と企業のパイプを生かした就職が可能ですから、就職活動が不要な場合があります。
 私は束縛されたくなかったので、文系の人と一緒になって就職活動をしました。理系という事で好感触な会社が多かったです。情報処理の資格を持っていた事も影響したと思いますが。
 人手不足という事ももちろんあります。私のように評価しない会社に早々と見切りをつける人がいるのも確かですし、進歩が速い分野では社員を教育するより新しい事を知っている専門の人を採用した方が有利という事もあります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。回答者様がおっしゃっていることが理系白書の中にもありました。3K職という書き方で一般の方の誤解を招いたのではないか心配でしたが、イメージを正しく捉えていただいてホッといたしました。やはり労力に比べて報われていない現実はあり、それもまた工学部離れに拍車をかける一因になっているのかもしれませんね。人手不足の件も解りやすくご説明いただきありがとうございました。

お礼日時:2010/08/07 00:14

日本の高校の理科の先生が、理学部やら教育学部出身だから。



で、NO2の方が書かれているように、工学部の現在を高校生に翻訳できるヒトがいないのです、身近に。

やった!日本ノーベル賞!
ノーベル化学賞
福井さん 京大工学部
白川さん 東工大工学部
野依さん 京大工学部
田中さん 東北大工学部
下村さん 長崎大医学部

と、実は全員が理学部でなく、下村さん以外は工学部ということを、誰も説明しない。

理系白書
マスコミだから、悲劇的に書きますので
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。確かに理系白書はマスコミによる著書ですので、ある程度はバイアスがかっているのかもしれません。日本の高校の理科教師が理学部・教育学部出身だから、というのも解りやすいご説明でした。日本の国立大学工学部ではほとんど理科の教職免許が取れませんが、私立大工学部では数学や理科の教員免許が取れるところも増えてきました。私は工学部出身の高校理科教師を知っていますが、彼でさえ進路指導の時は生徒に教師になれる学部学科を勧めていました。これでは工学部を志望する生徒は減る一方ですね。

お礼日時:2010/08/07 00:23

工学というもの自身が既に十九世紀にほとんど完成し、情報や生物関連以外の分野はまるで大昔の学問のように見えるからでしょう。


本当は機械工学も航空工学も化学工学も最先端の仕事をしているのですが、他の分野の華やかさの影に隠れて「普通の高校生」には見えないのでしょう。
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この回答へのお礼

なるほど、納得しました。
例えは違いますが、いわゆる教師・看護師・医師・保育士・美容師など、身近にいてイメージが付き易い仕事が子どもたちの将来の目標になっているところを考えれば、普段あまり身近に感じることのない工学の世界へは目を向けさせることさえ至難の業でしょう。
大変よく解ります。ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/05 23:56

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