クラッシックの著作権は発表から年月が経っているので消失しているのは周知の事実ですよね。
先日のラジオ番組で和田アキ子が今度の新曲はクラッシックの曲を使うと言ってました。
クラッシックは既に著作権が無いので事務所は良いところに目をつけたとさも大発見のように自慢していました。
そこで疑問が湧いたのですが、法的に著作権が消失したとは言え、他人が作曲した曲を使って商売をするのだから、その利益の一部は何らかの形で返還しないのでしょうか?(例えばクラッシック音楽振興の為に寄付とか)
確か平原綾香のジュピターも大ヒットしましたよね。
あの儲けも会社と歌い手の懐だけに入ったのでしょうか?
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
特許なども同じですが、ある期間は、創造者メリットが法律によって保障されるものの、あまりにも長くその権利を独占させると、それを踏まえて更に発展させるなどの「全体の進歩」がなくなります。
著作権は、その作品が出来た時点で自動的に発生し、その作者の生存中はもちろん、死んでから半世紀もの長い期間、その遺族など財産の継承者が権利を引き継げるのです。もう十分ではないでしょうか?その先は「人類全体の貴重な遺産」として、だれでもが自由に使い、時代に合った新たな加工やアイデアを加えて、新たな創造物を作り出すという発展に寄与できるとすれば、作った者としてこれほど嬉しいことはありません。子孫の資産が少々増えることよりも、人類全体の共有財産を作り出したというほうが嬉しくはないでしょうか? 死後50年以上経って、作品が加工されて新たな価値を生み、音楽文化や経済に貢献できるというほうが痛快ではないでしょうか?そもそも、作曲家などの芸術家は、永年にわたる、先人の努力・研究・工夫の成果の上に、自分のアイデアを追加して新たな創造をしているのであり、先人の成果を利用してはいけないというのであれば、芸術は進化しません。
我々は、創造者や演奏家はもちろん、CDの制作にかかわった人、流通させた人など多くの人のお陰で素晴らしい音楽を楽しむことが出来るので、「どこが儲けた」とか、「誰かが儲けすぎ」というようなショボイ話はどうでもよいと思えます。多くの人を楽しませ、喜ばせたのであれば、それに見合う収入があるべきです。「ジュピター」は誰でも公平に使えたのに、それに新たな価値を付加できたのは関係者の才覚と言うべきです。「ジュピター」を使いたければ、あなたも使えたし、私も使えたのです。しかし、私もあなたも、他の人たちも、それに新しい価値を付けることは出来なかったのです。「ジュピター」に目をつけ、時代に合った加工をして大ヒットさせたのはスゴイ才覚です。多くの人を喜ばせ、経済効果ももたらした偉大な才能が、それに見合うごほうびを得ることは当然だと思います。
創造者から多くの人の手を経て我々の耳に届いた音楽ですから、楽しませてもらっていることに感謝の念を持ち、創造者たちに尊敬の意を持つことがとても大切です。
創造者たちの生活のため、あるいは新たな創造意欲を減じないために、一定期間は収入が保障されなければなりません。音楽ファンであれば、違法なコピーや動画のアップなどは厳に慎まなければなりません。その一方で、ある期間を経たものは、「もういいでしょう、人類共有のものにしましょうよ」という考え方も必要だと思います。
No.2
- 回答日時:
音楽の著作権は、下のNo.1の方のとおり、著作権者の没後50年まで保持されます。
従って、クラシック音楽だから著作権が消滅している、というのは正しくありません。没後まだ50年経っていないストラヴィンスキーやショスタコーヴィチは、まだ著作権が生きています。また、第2次世界大戦で正当な著作権が行使できなかった、という理由からか、戦勝国の作曲家には「戦時加算」で著作権保持期間の延長があったようです。フランスの作曲家ラヴェルは1935年に没していますが、著作権が消滅したのは10年ほど前だったと思います。(これは、特に決まりがあるわけではなく、サンフランシスコ講和条約での取り決めらしい)
>法的に著作権が消失したとは言え、他人が作曲した曲を使って商売をするのだから、その利益の一部は何らかの形で返還しないのでしょうか?
著作権は、音楽、美術、文芸、論文などオリジナルなものを作った人の努力、投資、時間、発想といった「元手」に対し、これを利用するときには代償を支払うことで著作者の努力に報いよう、という発想で設けられていると思います。
従って、著作権そのものが「他人が作曲した曲を使って商売をするのだから、その利益の一部は何らかの形で返還」するものなので、これが消滅すればその必要がなくなる、ということです。基本的には、作った本人の権利、という発想だと思います。50年という期間は、日本では「著作権法」で定められています。(もともとは1886年のベルヌ条約に基づく)
著作権が消滅した音楽作品は、演奏しようが、編曲して再利用しようが、それは作曲者にはもはや何の権利もない行為となります。演奏・編曲に対しては、その演奏公表や編曲の出版から、新たに50年間の著作権が発生します。これは、オリジナルの著作権とは独立の、演奏・編曲した人の「努力」に対する権利となります。
>例えばクラッシック音楽振興の為に寄付とか
著作権は、著作者個人、あるいは直接それに係わった「著作権継承者」に限られ、漠然とした「クラシック音楽振興」などという事業仕分けの対象になりそうな「既得権益団体」は保持できません。著作者の判断で、著作権収入を業界団体(演奏者連盟とか、作曲家協会とか)に寄付することはできると思いますが。
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