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或るウェブページ(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%B7% …)への記述によりますと、ミシェル・ド・モンテーニュの著書は「無神論」の著書と見做されているそうですが、この著者は積極的に「無神論」を主張なさっているのでしょうか?

それとも、「聖書」からの引用が殆ど無い故に批判を受けて、
それ等が「無神論」の著書だと見做されたのでしょうか?

別段に信仰の話では御座いませんでして、単純な疑問ですから、
諒察を御願い申し上げます。

A 回答 (1件)

モンテーニュの『随想録』の中で一番長い「レーモンスボンの弁護」の内容のことですね。



モンテーニュは西洋哲学の中で、懐疑論を徹底的に押し切って、結局は思考の停止以外にないことを実証してみせた方ですね。その概念は、彼の座右の銘「我何をか知る」に濃縮されています。彼の出現は西洋哲学界に深刻な打撃を与え、彼に対する解答としてデカルトの「我思う、、、」で象徴される建設的な懐疑論が出て来ました。ですから、モンテーニュ抜きでデカルトは理解出来ないと思います。しかし、その後の哲学の発展を見て行くと、哲学者達が持ち上げるデカルトの合理主義はどうも屁理屈であることを否めず、余り生産的であったとは思えません。それよりも、その後自然科学者たちに営々と引き継がれたモンテーニュの懐疑の方のが遥かに生産的であったと言うのが、人類の経験して来た歴史的事実のようです。

もともとは、カソリックの神学者であるレーモンスボン氏の主張の擁護として、この章が書かれ始めた筈だったのですが、モンテーニュの持ち前の懐疑が徹底的に表に出て来て、結局、カソリックの正統派の解釈とは似ても似つかない宗教論が語られてしまった。それが、伝統的な教会をして無神論とのレッテルを貼しめてしまったのでしょう。

そもそも、無神論とはユダヤ・キリスト・イスラム教の内部でだけ意味を持つ局所的で地方的な概念です。従って、この概念は人類のもつ普遍的で深刻な概念とは無関係な偶然に起因する概念です。モンテーニュがたまたま西洋の地方性を超えて思索出来る人間だったので、西洋人達たちは理解不能な混乱に陥り、モンテーニュにそんなレッテルを貼ったのだと思います。

この回答への補足

有り難う御座います。

十分に準備が整っていない段階で此の質問を提出させて頂いておりますので、適切な御返事が纏まらず、酷く格好が悪いのですが、後で「お礼入力」欄に追記を綴らせて頂きます。

補足日時:2011/05/12 02:07
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