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先ほどは1件も回答をいただけなかったのでもう1度質問させていただきます

かなり急いでいますのでよろしくお願いします

低LET放射線による悪性腫瘍の治療で分割照射する理由を教えてください

酸素効果、SLDR、正常組織、細胞周期の同調、再増殖という用語を使って説明して頂けたら幸いです。

よろしくお願いします

A 回答 (1件)

 医学を履修した事が無い一般人の推測に過ぎませんが、



>1件も回答いただけなかったので

書かれておられるので、一応回答させて頂きます。

 放射線とは高エネルギーを持つ粒子の流れであり、放射線の粒子は高エネルギーであるが故に、照射対象の物体中の原子中の電子にエネルギーを与えて、原子や分子を電離(イオン化)させる性質があり、これを電離作用と言います。
 放射線を生体組織に照射すると、組織内に存在する分子が電離したり、分子結合の切断や組み換えが起こります。
 電離作用により、細胞核内のDNA分子において分子結合の切断や組み換えが、直接起きる事もあれば、電離作用によって生じた活性酸素等のラジカルにより、DNA分子が損傷する事もあります。
 損傷したDNA分子は、DNA修復系によって損傷部が修復されますが、修復系はDNAの2本鎖の内、損傷を受けていない側の塩基を鋳型として、損傷箇所のヌクレオチドを交換する事で修復しています。
 従って、DNAが複製途中の1本鎖の状態の時に損傷すれば、鋳型が無いため、修復が正しく行われず、損傷が非常に蓄積され易くなると思います。
 又、DNAが2本鎖の状態であっても、DNAの損傷が生じて行く速度が、修復系の修復速度を上回れば、やはり損傷が蓄積して行く事になると思います。
 放射線療法において、1回に照射する線量を少なくし、次回の照射まで時間を置けば、その間に修復系がDNAの損傷個所を修復する事が出来ますから、DNAの損傷の蓄積を少なくする事が出来ると思います。
 修復系が正常に働くのは、DNAの中でも損傷時から修復時にかけての時間、2本鎖の状態となっていた部位であり、複製途中の1本鎖のDNAは修復し難いため、DNAの複製が行われるS期でいる時間的割合が多い細胞ほど、生じたDNAの損傷が蓄積する確率が高くなると思います。
 悪性腫瘍細胞は正常細胞と比較して分裂が盛んなため、放射線照射によるDNAの損傷が、蓄積され易くなります。
 DNAの損傷が蓄積して行けば、やがては細胞の機能が失われ、その細胞は死滅しますから、悪性腫瘍は放射線に対して脆弱となり易いのだと思います。
 これに対し、分裂が盛んではない正常細胞は、修復可能な損傷で済む確率が高いため、放射線照射を行ってから、次の照射までの間に、DNAの修復が進行し、放射線照射によるDNAの損傷の蓄積による影響を低く抑える事が出来るのだと思います。

【参考URL】
 放射線 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84% …

 放射線療法 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84% …

 DNA修復 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/DNA%E4%BF%AE%E5%BE%A9

 DNA複製 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/DNA%E8%A4%87%E8%A3%BD

 細胞周期 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%B0%E8%83%9E% …
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この回答へのお礼

詳しい回答ありがとうございます

とても参考になりました!!

またよろしくお願いします

お礼日時:2011/06/20 10:39

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