釈尊一代聖教のうち方等部で説かれた、極めて一部分ですが(爾前教)この五欲は煩悩の一部分でもありますが、人間の欲望としては、極めて必然的な欲望であります。この五欲に執着(度が過ぎると)して、生命力が衰え身を滅ぼす(悟れず)。とあります。
いい音楽や歌を聴き、良い景色、良い芸術作品の観覧、良き芳香を嗅ぎ、美味飲食し、男女の快楽を楽しむ。此の為に生まれてきたと通常思います。今の社会を見るとまさしくその通りだと思います。企業も社員も多く働いて、旨いビールも飲め、おいしい料理も食べられ、美しい景色や絵画も見られ、良い香りも嗅げ、良き歌謡も楽しめ、そして男女の触れ合いがある。次元が低いが本能的なものである。
しかし、これは人間の働き甲斐でもあるのは当然です。
ということで、執着してしまうから、生命力が弱まる(五濁のひとつ命濁)から身を滅ぼす。ということは
相反した摂理に思えます。これは釈尊が途中の足場の教えで、当時の仏法修行への戒めでしょうか?それならなんとなくわかります。
日蓮仏法の煩悩即菩提は悩みや苦しみは九界であり、菩提は仏界であり智慧であるとしています。
上記の五欲は悩みでもなんでもなく。楽しみでは。なんで命濁で生命力が衰えるのか?
だいたい分かっているのですが、具体的なライン引きがわからないのです。仏法に詳しい方よろしくお願いします。
灰身滅智でなく、煩悩即菩提と開覚
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
>>この五欲に執着(度が過ぎると)して、生命力が衰え身を滅ぼす(悟れず)。
とあります。○この文章自体が正しくないように思います。悟りとは何かがわからなくなった後代に「生命力が衰え身を滅ぼす。」となったのでしょう。執着の結果は「生命力が衰えるのではなく思考力が衰える。」ということですね。それゆえ正しい判断ができなくなり、悟りの道から外れるということです。
五欲は生きている以上誰しもあるものですし、なくすことはできません。釈尊も修行時代に断食などして死にかけましたから、極端なことはためにならないと、苦楽の中道が大切とおっしゃっていますね。
執着とは「思考が制御できないほど」という意味ですね。そうでなければ、普通に生きればいいのですね。
簡単に理解するためには、自分に戒を与えることですね。例えば、毎日寝る前にお経を読むという戒を自身に与えると、酒の飲みすぎはないですね。大酒飲んでは実行できませんね。遊びすぎとか、食べ過ぎで寝込むこともないですね。つまり、それが苦楽の中道なんです。ちょっと高めの目標を定めて実現しようと努力することが、中道ですね。執着というのはそれを妨げる心の傾向性のことですね。心は肉体の要求に流され易いという戒めですね。
No.4
- 回答日時:
煩悩則菩提、は菩提心は煩悩の中から生まれる、と云う意味かと思います。
よく沼地に咲く清浄なハスの花が例えに使われますね。jyusenさんの今の疑問、迷い、の心情には菩提心も含まれているかもしれません。
欲しいものは手に入れたけど・・・なんて、あるドラマの主題歌で歌われていて、結局満足してない自分の本当の望みは「愛」だったと“気づいて”いますが、その「愛」でさえ求めれば、それは「執着心」の対象となってしまいます。
求め心を自我の満足の為だけに使うとなぜかむなしさも感じるものです。
不思議です。
欲しいものを手に入れたというのに。
具体的な線引きは、「過ぎたるは及ばざるが如し」と云うのはどうでしょうか。
あるいは、「思いや、行動は他者を先に、自分は後に」とか「見返りを求めない与え心」などはラインとして活用できるように思いますが。
人それぞれにラインの位置は違うと思います。それでいいと思います。そのラインの位置が少し前進すればそれは菩提心の現れ、なのでしょう。
No.3
- 回答日時:
>>いい音楽や歌を聴き、良い景色、良い芸術作品の観覧、良き芳香を嗅
>>ぎ、美味飲食し、男女の快楽を楽しむ。此の為に生まれてきたと通常
>>思います。
まさにその通りです。ブッダはこれを貪欲(欲望)といっています。
人間はまさにこの貪欲の力によってこの人間の世界に生まれたのです。
貪欲とは『性欲・物欲・金銭欲・自己顕示欲』をいいます。
この貪欲が満たされないときに、瞋恚(怒り)が起きるのです。
瞋恚とは『怒り・恨み・嫉妬・不満など』をいいます。
人間の世界には『病気事故災害戦争飢餓など』の不幸が充満しています。
その原因は『貪欲と瞋恚』によって起きているのです。
だから、人間の寿命はたった80年前後と極端に短いのです。
ではなぜ人間には貪欲があるのでしょうか。
それは人間は愚癡(無知)だからです。
愚癡とは『空を知らないこと、十二因縁を知らないこと』です。
空を知らないとは、この世界が幻の世界であることを知らない。
十二因縁を知らないとは、この世界は悪い行いによって、不幸な現象が起きるという因縁によって造られていることを知らない。
ということです。
つまり『人間の欲望』=『病気事故災害戦争飢餓』だということです。
そこでブッダはこの世界で、『貪瞋癡』を捨てる修行をして、六道輪廻から解脱して死後には永遠の寿命である天界に生まれなさい。といっているのです。
No.2
- 回答日時:
『仏性』とは、『命そのものを働かせている意識』です。
人間の心は大別するなら『我』と『命の働き』と二つあります。その二つの意識が戦う場合を『苦しみとして』『我=心』は感じるシステムになっています。『我』がその『働き』と戦う場合、『心の矛盾として、心には漠然とした不安が押し寄せています。』心が矛盾する場合や、心が争う場合です。
宗教は二つの意識の主導権争いに『終止符』を打つために存在します。その最終的な結論を、神と和解して『神の僕となる。』と結論ずけています。
仏教での表現方法は、『自分自身を苦しめていた者が、誰であったのかを知る事』=『見性』によって、自分自身の苦しみを、根本から解消する体験です。心の矛盾が解消された姿です。
その体験以後、『我』は折れてしまいます。『我』は二度と『仏性』との主導権争いをしなくなります。心は二度と争う事を『放棄します。』その姿が『涅槃』です。
心の中が『子供時代と同じで、静まり返っている様です。』心に静寂が戻って、心が騒がない状態です。
人間の『自我意識』が戦っている『仏性』=『右脳の意識』を脳の障害によって、体験している脳科学者の動画を載せて見ます。
URL:
同じ状況において『我』が優位の場合を『煩悩』と表現します。同じ状況において『我』が引き下がっている場合を『菩提』と表現します。同じ状況と言う事から、『煩悩即菩提』と表現します。
言葉を替えた表現方法もあります、『不安心即安心』です。同じ状況を『如何いう心持で捉えるのか?』と言う視点の変更が『悟り』の効用です。
言い換えるなら『否定する心』VS『肯定する心』の争いが、人間の苦しみとなっています。
『五欲 』と言う表現で説明するなら、五欲 に振回された状態から苦しみが始まる事を意味します。逆な言い方をするなら『五欲 』を上手く使う場合に、不安が解消します。
その上手く使う場合は、『欲しがらないで手に入れる』です。『意識が先に立つと上手く行かない事』を意味します。
極端な言い方をするなら『全てを放棄する。』=『全てが、向こうからやってきて手にする事が出来る』です。
身体の健康も、行動の自由も、心の健康も『全て放棄する場合』=『忘れた場合』に成就出来ていると言う意味があります。
No.1
- 回答日時:
世の中では美しいものやおいしいものがあると言いますが
生きる為に、生存のために美しく美味しく感じるというのが真実ではないでしょうか。
実際、体調によって味の好みも変わりますし、女性でも相手が好いてくれていると急に綺麗に見えてきます。
ということは、やはり美や快というものは、個人的に選んでいるようにみえて、実は肉体や種、生物の理と深くかかわっているといえます。
いくらでもエネルギーを食らい、性の独占によりDNAの多様性を妨げる存在というのは、自然界には多く長くは存在できないのは明らかでしょう。
ゆえに、個人の欲望の惰性で、その理を越えた時、快楽が苦痛になるか生命力を削ることで惰性の暴走を防ぐのではないでしょうか。
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