住宅の設計をやっております。
内装リフォームした家の本体の2階建ての母屋は布基礎ですが、増築部分(下屋)が
玉石(ピンコロ)基礎でピンコロの上に束立てしているだけの手抜き構造でした。
このままでは大きな地震が来ると増築部分が崩壊するので、玉石(ピンコロ)基礎
を撤去してジャッキアップで布基礎に入れ換えたいと思います。
その場合は、土台のアンカーボルト設置や基礎の型枠施工で内部の床を剥がさなけ
れば基礎の工事が出来ないかと思います。
しかし、内部の撤去工事を行なうと工事費がかさんで来て予算をかなりオーバー
する可能性があります。
内部の床を撤去しないで基礎の入れ換え工事を行なえたらと思っています。そのよ
うな方法で行なう良い工事のやり方がありましたら、よろしくお願いいたします。
そして、その他玉石(ピンコロ)基礎での良い方法での基礎の入れ換え(補強)工事
がありましたら、よろしくお願いいたします。
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
武士じゃないので、二言ありで。
再再再です。>(青本)の補強方法においては話にならないと感じております。
誰もあの本の通りとは言っていないです。束等の固定は別に必要と書いているでしょ?柱の固定が必要と書いているでしょ?あくまでもイメージですよ。
>そう言う意味でもピンコロ基礎補強よりも連続したCブロック基礎の方が強度が高いと思われます。
じゃあ、コンクリートブロック基礎の安全性について、構造計算によって証明してください。できないですよね?コンクリートブロックでは役に立たないのです。コンクリートブロックでは安全性は証明できないのですよ。「~思われます。」って、根拠出せます?経験から?そんな理由は説明できないでしょ。
別の現場で、下屋部分がコンクリートブロック基礎で出来ているのは見つけたら「手抜き工事だ」って思いませんか?コンクリートブロックだけはお願いですからやめてくださいね。
>> 診断されていないと、固定金具やホールダウン金物はどうされるのでしょうか?
>建告1460号に基づき入れます。
今回基礎を新しくするところではなく、それ以外の箇所の金物が入っていないのでは?という質問です。現行法に基づき壁量計算されるのはいいのですが、仕様規定である金物が付くのが前提です。金物無しで壁量計算だけ満足してそれでOKかどうかという質問をした訳です。
>一般・精密耐震診断では金物の種類、補強方法、取付位置までは指示されないですよね。どうされているのですか?
診断でN値をつかってはいけないなんて決まり無いですから、新規で入れる箇所は当然N値法等で決めます。補強箇所については補強後の壁倍率から金物を選定しますよ。あとから新築用の金物が入らないところは、補強用の金物をつかったり、自分で計算してプレート等を代用したりします。ケースバイケースですね。
>非破壊でどこまで現場で現状を確認出来て耐震診断に反映出来るのか?
そのときどきで、施主の要望に合わせて変えます。非破壊にこだわってなんかないですよ。非破壊での診断を求められれば分かる範囲で計算しますし、当然推定部分があることは施主に伝えます。精度を求められれば部分解体を提案します。
またいざ工事ということで解体が始まれば、当然すぐに計算の推定と現地を照合し、再計算しますよ。
>これは可能だと思われますがいかがでしょうか?
こういうことが出来ることは知っていますよ。でもいろいろ問題があるでしょ?施工上の問題と、品質レベルの問題や金額の問題等。ある程度そのあたりを目をつぶれば出来ます。
床材めくって、内部で施工した上で、内部のリフォームも行ったほうが、耐震的にも仕上がり的にもいいと思います。
お忙しい所、再再再度に渡るご丁寧なご回答ありがとうございました m(_ _)m
Cブロック基礎というのは確かに基礎としての安全性は証明が出来ないですね。
施主が予算がなく布基礎の補強までは手が回らないという話になった場合に
ピンコロ基礎を残して補強するよりも強度はあって施工も楽かなというものです。
布基礎が出来ない場合の現状からの改善の最後の手段であって、決して目的
ではないです。
>金物無しで壁量計算だけ満足してそれでOKかどうかという質問をした訳です。
耐震診断は依頼されたわけではなく、壁量計算はあくまでも安全を確認すると
いう意味で施主に対してサービスで行なったものです。その後にこの増築部分
の手抜き工事の件が発覚したのですが、自分が出来る範囲で計算と確認を行
ないましたので、とにかく現状は基礎がないのと同じ状態ですから、本体と同じ
布基礎を施工して一体化した上で金物補強するのが一番の方法だと思われます。
金物は内部のリフォームで床下や天井裏から金物の一部を確認しておりますが、
問題ありませんでした。しかしあくまでも一部を確認しただけですのでその他の
部分は大丈夫だろうと言う推定でしかありませんし、それ以上の事は現状では
不可能で、スケルトンリフォームでも行なわなければ確認出来る術がないです。
施主には基準法上の壁量をチェックして安全を確認しただけで耐震診断したと
は伝えていないです。
耐震診断の件のご回答、ご丁寧にありがとうございます。参考になりました。
その他の件も、ネット上のやり取りなので、こちらの言っている事、そちらの言っ
ている事がお互いになかなか伝わらなくて、申し訳ありませんでした。
おかげさまで、最終的に施主にも確認して布基礎で改修する事になりました。
ありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
再々です。
これで最後にします。>いろいろ言っていただけるとこちらも問題意識を持って仕事に取り組めますので助かります。
なかなか直接議論することはありませんので、ネットということもありいろいろ書かせて頂いています。
>今回は基準法による壁料計算と4分割法計算で安全は確認はしております。
耐震診断はこの計算プラス劣化による低減や金具による低減、地盤、基礎による低減等を考えた上で判定します。新築と違うのは仕様規定でがんじがらめにするのではなく、適切に現状の状態を把握してあげようとしているところです。
そのため玉石基礎でも必ずしも「絶対コンクリート基礎に変えなさい」ということはありません。診断者が適切に判断することが求められているだけです。
診断されていないと、固定金具やホールダウン金物はどうされるのでしょうか?全部つけてまわります?出来ないから無視します?金具は無視して布基礎は施工するって、バランスが悪いと思います。
耐震診断ならそれをトータルで考えることが出来ますので、お勧めしているわけです。診断は奥が深いですが、チャレンジする価値はあると思います。診断初めてでもとりあえずやるだけなら1日2日で出来ますよ。
>耐震診断以前の問題で増築部分と母屋側の連続し一体化したコンクリート布基礎というのは原則であるかと思うのですが。
新築のときは当然です。
しかし、既設の建物の下に布基礎を新設は現実には無理です。床をめくるとかそんなレベルじゃないでしょ?ほとんど建物を解体するぐらいじゃないと無理です。だから代替案としてお勧めした方法があるのです。
だって建物を仮設で支えながら布基礎をつくって、さらにアンカーで土台で固定って現実的に出来ないでしょ?内外壁を解体して布基礎を少しずつ作れば出来ますが、そこまでやる必要あるのでしょうか?と私は問いかけたわけです。何もしなくて良いと言っている訳でもありません。まっ、コンクリートブロックはどんなことがあってもやりませんがね。
>不連続の基礎や独立基礎にした場合不同沈下を起こし上部の軸組が壊れる原因になると、建設省の増補版の補強方法にもそのような記述があります。布基礎は決して過剰設計ではないかと思います。
私がお勧めした方法はべた基礎にしますので下がることはないですが?基礎工事が過剰でなく、布基礎の選択が過剰であると思うと書いたわけです。
この回答への補足
お忙しい所、再度、ご回答ありがとうございました。
ついでなので、これを機にいろいろと勝手に書かせてもらいますww
もしお時間ありましたら、お付き合い下さいませ m(_ _)m
私が今回感じた疑問を書かせていただきます。
まず「木造住宅の耐震診断と補強方法」改訂版を図書館から借りて来て見ておりますが、
記載された玉石基礎の補強方法を見て、何これ?と思いました。
足固めは良いのですが、玉石を固定するために300ミリのコンクリート耐圧版、
それもダブル配筋、鉄筋コンクリート造建築物でもこんなのは見ないですね。
それに単に玉石廻りをコンクリートで固めただけのもので,目荒らしやアンカーで
コンクリートと一体化しているわけでもないので、地震力が伝わると肌分かれして
しまう様な構造で耐圧版には何の応力もかかってこないですよね。そのようなもの
に300ミリのダブル配筋のコンクリート耐圧版はまったく無意味だと思われます。
玉石が動かない様に周囲に極厚土間コン打っただけですよね。ベタ基礎構造でもな
いし。。それに、柱と足固めがどこにも固定されていない。。
話にならないと思って図書館で探したら、建築知識2011年09月号に「木造住宅の耐震
診断と補強方法」の耐震改修に問題があると玉石補強の改良工法が掲載されていまし
た(リンク見つけました↓)これなら納得出来ますが「木造住宅の耐震診断と補強方法」
(青本)の補強方法においては話にならないと感じております。
http://img01.hamazo.tv/usr/aozorasekkei/asigatam …
再度、今回の件をわかりやすくご説明すると、(質問図面参照)
母屋の布基礎の2階建て木造に増築で付け足された部分は本来まともな工事を行な
っていれば布基礎(緑の部分)で廻されているはずですが、手抜き工事で内部の大
引を受ける様なピンコロ構造でした。これは伝統工法の玉石基礎とはまったく別物
で壁式の在来工法においては地震力を伝える基礎なしの状態です。それに母屋は2
×4工法、増築部分は在来工法。泣きたくなりますww
ピンコロ基礎の様に点ではなく、基礎梁やフーチンにより建物から伝わる重量や地
震力が基礎全体に均等に面で分散されることが大事かと考えています。(下屋とか
関係ない基本構造として)
そう言う意味でもピンコロ基礎補強よりも連続したCブロック基礎の方が強度が高い
と思われます。
布基礎が適正かどうかは設計者自身の考え方や判断によるものですねww
設計者の今の地震に対しての危機感によっても変わってくるものかとも思われます。
> 診断されていないと、固定金具やホールダウン金物はどうされるのでしょうか?
建告1460号に基づき入れます。新築の場合はN値計算で省略せずに建告通りに
入れて、それに耐力壁両端の柱脚・柱頭はかならずHD金物を入れております。
全体からすると金物費は微々たるものです。費用対効果のCPは非常に高いと思います。
一般・精密耐震診断では金物の種類、補強方法、取付位置までは指示されないです
よね。どうされているのですか?
それと、耐震診断の経験が少ないだけに単純に思っていた疑問ですが、スケルトン
リフォーム前提で金物や施工状態、構造部分の腐朽状態、劣化状態等を目視で充分
確認した上で耐力壁を評価出来なければ、耐震診断評価の信頼性はあまりないので
はと思ってしまいます。劣化低減の評価方法は実際は非破壊ではほとんど確認出来な
いのではと思いますので有効ではないのではと思ってしまいます。リフォームでは
開けてびっくりというのが日常茶飯事ですよね。非破壊でどこまで現場で現状を確
認出来て耐震診断に反映出来るのか?なんです。実際はどうなんでしょうか?
基礎を解体して打ち直している所もある様です↓特殊な例もありこれが良いとは思
いませんが。
http://www.ieage.jp/construction03.html
某サイトで内部の床を撤去しないで基礎の入れ換え工事を行なえたらという投稿に
以下の様に回答をいただきました。これは可能だと思われますがいかがでしょうか?
これを見られている方も、ご意見いただけるとありがたいです。
* 外壁を高さ800ぐらいスミを張りまっすぐに切れ込みを入れ、取り壊す。
* 油圧ジャッキ等で水平に持ち上げる。
* 単管ジャッキベースで支える。
* 内側に古い鋼板型枠を設置。
* 鉄筋を組む。
* 土台にアンカー用の穴をあけ、アンカーボルトを差し鉄筋に緊結。
* 土台より100外側に型枠を組む。(生コン打ちスペース)
* 生コンを流す。
* とび出た基礎上に板金。
* できる限り柱脚を金物補強。
* 中間水切りの出を極力少なく施工。
* 外壁を仕上げる。
内側型枠と単管ジャッキベース(埋め込んだまま又は通気口とする)は殺し。
こんな感じです。
No.5
- 回答日時:
工事はマジックではないので、現実的な方法を考えた場合の提案です。
幸いにも下屋ということでの考え方です。
現在のCブロックの強度は、かなり信頼おけるものですから、ベースコンクリートの成を高くした上に配筋のピッチを狭め、そこにCブロックを使用することで今回の要望は満足できるのではないかと考えます。
これはこちらのご質問に対してのいい加減な提案ではなく、自らの現場と想定した場合に当てはめての見解です。
お忙しい所、ご回答ありがとうございます m(_ _)m
ブロックも漠然と考えておりましたが、具体的に提案していただき
コストや施工性でCブロックでも検討してみます。
No.4
- 回答日時:
再です。
>その場合の玉石の基礎の問題は柱が地震時に水平移動する事だと思います。
それだけじゃないけどね。
地震時に玉石から束がはずれると当然土台に曲げがかかり、一部が下がります。これがひとつ。
地震時に柱に引張り力が生じた場合に、基礎に力が流せないから土台に曲げがかかる。
それとか、一部の地盤が下がると、局所的に建物がさがるとか。
>それに対しては「木造住宅の耐震診断と補強方法」に記載されたようなやり方は水平力のみに有効だと思います。(実際は柱を金物で固定しないとアウトだと思いますが)
水平移動固定した上で、束をべた基礎と緊結するとか、束がずれないように固定するとか、
方法はいろいろあります。
>補強を行なったとしても現状での壁式面構造や筋交いの在来工法で引っぱり・圧縮力、地震による水平力にまったく耐力のないものと思います。
耐震診断していないってことですね?診断せずに布基礎を新設は過剰設計だと思います。
>リフォームの場合は無筋のコンクリート基礎があれば鉄筋を入れて増し打ちするのが一般的だと思います。
一般的ではないと思います。耐震補強の方法のひとつではありますが。
あくまでも診断した上で、総合的に判断することであり、一概に補強は施主のためになりません。過剰設計の恐れがあるからです。
>それから考えればお金をかけてでも今回は基礎なしの状態に布基礎を廻す必要性があるのではと考えています。
提案は自由ですが、最終判断は施主でいいと思います。
一番いい方法が施主にとって一番いい方法とは限りません。
高すぎて結局工事しないのと、方法は妥協するけど費用も安く抑えて工事するのとどちらが施主にとってメリットがあるでしょうか?
>ピンコロの基礎を残すのは地震力を伝える基礎として問題ですし、そこに応力が集中してしまいますので、手抜き工事の中途半端な補強をする様な事かと考えております。
下屋でしょ?地震力って何tかかる?
普通にアンカーボルト入れたら何本?
筋違い無いでしょ?
下屋負担分の地震力をべた基礎に流す考えで問題ないと思いますが。当然、べた基礎と上部構造とつなぐ工夫は必要ですが。
いろいろ書きましたが、所詮現地を見ていない人間の一般的な見解です。耐震診断を行い、建築士である設計者が判断すべきかと。リフォームだからとか、手抜き工事だとかという理由で危険意識をあおりすぎるのはどうかと。
再び、ご回答ありがとうございます m(_ _)m
いろいろ言っていただけるとこちらも問題意識を持って仕事に取り組めますので助かります。
実は今回は内部だけのリフォームで耐震リフォームは依頼されていなかったのですが、
外部でこのピンコロ基礎部分を見つけた時に、施主に対して下屋なので大きな力はかか
らないので、木部は腐朽していますが、重量鉄骨の鋼製束の様なものにかえて重量鉄骨
で足固めして独立基礎で入れ換えれば布基礎施工よりも費用対効果は高いと言う事を説明し
てあるんです。しかし、帰って考えてみると母屋側と連続し一体化したコンクリート基
礎でないとまずいなと思いこちらに投稿してみました。
> 耐震診断していないってことですね?診断せずに布基礎を新設は過剰設計だと思います。
新築が主でリフォームの設計監理は少ないので一般診断法や精密診断法は行なった事はありません。
今回は基準法による壁料計算と4分割法計算で安全は確認はしております。
耐震診断以前の問題で増築部分と母屋側の連続し一体化したコンクリート布基礎というのは
原則であるかと思うのですが。。不連続の基礎や独立基礎にした場合不同沈下を起こし上部の
軸組が壊れる原因になると、建設省の増補版の補強方法にもそのような記述があります。
布基礎は決して過剰設計ではないかと思います。
> 提案は自由ですが、最終判断は施主でいいと思います。
> 一番いい方法が施主にとって一番いい方法とは限りません。
もちろんそうですよね。布基礎とお金をかけられな場合の対処方法も提案するつもりです。
> 手抜き工事だとかという理由で危険意識をあおりすぎるのはどうかと。
施主には手抜き工事とは伝えていません。確かにあおり過ぎは良くないと思いますね。
No.3
- 回答日時:
内部の床を撤去せず基礎のやり換えはどう考えても無理でしょう。
手品みたいな方法があれば良いですが費用はかかりますが、大きな地震が来た場合、倒壊する恐れがあるような中途半端な補強はしない方が良いような気がします。特に基礎を新設しないとAボルト、HD金物が入れられ無いので問題があります。
今日の設計技術者に多大な責任がかかってくる時代に自分の身を守るためにも的確な補強方法の提案をして、拒否された場合は仕事を請けないくらいの気持ちでいたほうが良いですよ。
勿論居住者の安全の為にもね。
お忙しい所、ご回答ありがとうございます m(_ _)m
> 今日の設計技術者に多大な責任がかかってくる時代に自分の身を守るためにも的確な補強
> 方法の提案をして、拒否された場合は仕事を請けないくらいの気持ちでいたほうが良いですよ。
私が考えているのも、まさにそうなんです。
直下型地震が明日来るかもしれない状況です。大きな地震が来て倒壊しないまでも、大きく
変形すれば建て直しになるかも知れません。説明したとしても今の時代に耐震補強したのに
なぜこうなるのかと責任を追及される可能性は大きいですね。今の大きな地震の起きる可能性
とそのようなリスクを考えれば極力安全側で考えた方が良いですね。。
と言うよりも居住者のためにも安全側で考えなければならない状況ですね。
No.2
- 回答日時:
>玉石(ピンコロ)基礎を撤去してジャッキアップで布基礎に入れ換えたいと思います。
ちょっとオーバーかなと思います。
耐震診断を行ったのでしょうか?
普通は「木造住宅の耐震診断と補強方法」に記載されたようなやり方で、玉石基礎を残したままで根固めおよびべた基礎施工かなと思います。
でも下屋だけでしょ?費用対効果を考えるとそこまでしなくてもと思います。
根固めして、玉石部分を補強してやればよいかと。
この回答への補足
お忙しいところ、ご回答ありがとうございました m(_ _)m
玉石の基礎というのは古民家や農家等に見られるもので、単に玉石の上に柱が載っている
だけですが、ほとんどが柱や仕口がしっかりした地震にも強い伝統工法による構造物が載
ったものだと思われます。その場合の玉石の基礎の問題は柱が地震時に水平移動する事だ
と思います。それに対しては「木造住宅の耐震診断と補強方法」に記載されたようなやり
方は水平力のみに有効だと思います。(実際は柱を金物で固定しないとアウトだと思いますが)
今回は分譲住宅の在来工法による増築で布基礎がなく150角のピンコロに柱(束?)の
様なものが載っているだけで、たとえとして玉石の基礎構造の様なものとして挙げさせて
いただきましたが、補強を行なったとしても現状での壁式面構造や筋交いの在来工法で引
っぱり・圧縮力、地震による水平力にまったく耐力のないものと思います。そして外部に
面しているので木部の腐食もあり、モルタルで巻いていますが、立ち上がりもほとんどな
いので、現に柱(束?)部分は腐食しています。
現状は地震力を伝えるコンクリート基礎がなく、単に建物の鉛直荷重を束の様なもので支
えているだけの状態だと思います。母屋側はすべて布基礎なので、20年以上前の工事で
すが、明らかに手抜き工事だと思います。
ピンコロ自体は基礎とは言えないもの(大引の束を受ける程度のもの)ですから、現状は
地震力を伝える基礎なしの状態と言っても良い状態だと思います。
リフォームの場合は無筋のコンクリート基礎があれば鉄筋を入れて増し打ちするのが一般
的だと思います。それから考えればお金をかけてでも今回は基礎なしの状態に布基礎を廻
す必要性があるのではと考えています。
「木造住宅の耐震診断と補強方法」に記載されたような玉石の基礎補強は水平力のみ有効
ですが、耐力壁からの地震力を分散して地盤に有効に伝える手段と構造部分の腐食を防ぐ
ためにはコンクリート布基礎しかないと思います。ピンコロの基礎を残すのは地震力を伝
える基礎として問題ですし、そこに応力が集中してしまいますので、手抜き工事の中途半
端な補強をする様な事かと考えております。
こちらの意見を一方的に述べさせていただきましたが、ご意見いただければありがたいです。
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