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- 回答日時:
すべて、真空内での話として回答します。
(1)点電荷が作る電場の公式を使って求めます。
O点に点電荷Q[C]があり、Oからの距離がr[m]である地点Pに作られる電場E(※)は、
大きさ(強さ)が
E=k・Q/(r^2) なお、式中のkはクーロン法則の定数で、9.0・10^9[N・m^2/(C^2)]です。
で、
向きは
(a)Q>0なら OからPに向かう向き
(b)Q<0なら PからOに向かう向き
(※)空間に、電荷Q[C]とq[C]の電荷とが、距離r[m]離れて置かれていたとします。これらの間にはクーロンの法則で知られる静電気力Fが働きます。
F=k・Q・q/(r^2)
この力を、次のように再解釈して、電場というアイデアを生み出します。
力Fは、Qが直接qに作用した力ではなく、Qが在るために周囲の空間が変化して、別の電荷qはこの変化した空間から力を受けるのだ、と考えることにしたのです。
なぜって、一方の電荷が、遠く離れているもう一つの電荷のことをどうして知ることができるのでしょう。遠く離れているモノから直接影響を受けるということは、異常なことだと思うのが自然な感覚です。 そこで、電荷から直接力を受けると解釈するのではなく、自分がいる周囲の空間からの影響で力を受けるのだと解釈することにしたわけです。
この、変化した空間を電場と呼びます。ただ、力の大きさは変わってはおかしいのでFの大きさはそのまま、解釈をし直します。電荷qは電場Eから力を受けるので、その力はE、qに比例するものとします。つまり、
F=E・q
と書けるものとして、Eを定めてみることしたのです。この解釈で、後々矛盾が発生したら、定義し直せば良いわけですが、こう定めることで、矛盾が生じないことがわかっています。
F=kQq/(r^2)=E・q
となりましたから、電荷Qが、そこからr離れた地点に作る電場Eは
E=kQ/(r^2)
と書き表せることになります。
(2) 電気力線の本数は、次のように決めることになっています。
電荷Qから伸びる電気力線の本数は
4πkQ[本] πは円周率、kはクーロンの法則の定数です。
このように決めた理由は、次の通りです。
電気力線の混み具合と電場の強さには関連があります。具体的には、電気力線が混み合っている所では電場が強く、疎らになっているところでは電場が弱いのです。
そこで、電場の強さを、電気力線の混み具合(密度)で表してやろうというアイデアが生まれました。
空間の任意の点で、その地点での電気力線に垂直で、小さな面積ΔSの平面(面積がほとんど0の適当な平面です。ΔS≒0です)を考えます。この平面を貫いている電気力線の本数がN本であったとき
電場Eの強さ=N/ΔS 或いは、N=E・ΔS
と定めたのです。
たとえば、たった1個の電荷q[C]が原点に有ったとします。この電荷からは 4πkq本の電気力線が、放射状に、どの方向にも同じように(等方的と言います)伸びていることになります。
原点からの距離がr[m]の地点では、その電場の強さは同じはずです(対称性からそう判断すべきことがわかるはずです)。電気力線の密度が同じという意味だとも言えます。
距離rの地点PでOPに垂直な、小さな面積ΔSの平面を考えます。これを貫く電気力線はn本だったとしましょう。
ところで、原点からrの地点ならどこでも同じ状況であるはずですから、それらのすべての点についてまとめてみると
nの総計は、結局q[C]から伸びている電気力線の総本数 4πkq本になるはずですし、ΔSの総計は、Oを中心とした半径rの球の表面積4πr^2に等しいはずです。
つまり、定義に従って、ここでの電場の強さは
E=n/ΔS=4πkq/(4πr^2)=kq/(r^2)
として良いことがわかります。これは、点電荷が作る電場の強さと一致します。
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