
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
水の比熱が一番大きいというのはどうやって調べましたか。
確かに大きいという印象はありますが単純に一番大きいと言っていいのかについては疑問があります。
普通出てくるのは「液体の水1gの温度を1度上昇させるのに必要な熱量が1cal(≒4.2J)である」というものですね。気体の水(水蒸気)1gであればほぼ半分になります。液体と気体の違いは周りにある水の分子との間に結合があるか、ないかだということですからその部分をゆすってやることにエネルギーを必要としているということでしょう。水の分子1つにくっついている水の分子の数はほぼ4個です。(氷だとこの数は固定しているとしていいでしょうが液体の水だといくらか変動するとしなければいけないでしょう)。結合が強くなると比熱が大きくなるというのであれば氷の比熱は水よりも大きいはずですね。でも調べてみると氷の方が小さいです。約半分になります。比熱はエネルギーの入って行き先が多ければ大きくなります。でも結合の数が多くてもそこにエネルギーが入っていくパイプが細ければ比熱は大きくなりません。加熱によってそこそこ動くことができるような結合状態がたくさんないといけないのです。
気体の水素の定圧比熱は14J/gKです。気体の水、液体の水のどちらの値よりも格段に大きいですね。
どこにからくりがあるのでしょうか。
気体の比熱は分子ごとに決まります。
二原子分子であれば1mol当たりの比熱はほぼ一定です。これをg当たりでみると分子量の小さい気体ほど比熱が大きく見えてくるのです。
金属の比熱の数値を見るとアルミニウムの比熱が大きいという印象を持つことがあります。その時の単位を見るとJ/gKになっています。原子の数をそろえて比較するとほとんど同じ値になります。理科年表に載っている値を引用します。単位はJ/molK、温度は25℃です。
Zn:25.5 Al:24.3 Fe:25.0 Cu:24.5 Au:25.4 Ag:25.5
これは「デュロン・プティの法則」という名前で古くから知られているものです。
http://luna-physics.cocolog-nifty.com/blog/2010/ …
自由度とか等配分則の説明のところは参考になるでしょう。
3原子分子の比熱の説明には「?」が付きます。
直線型のCO2と折れ線型のH2Oでは可能な運動のタイプが異なってきます。ところが2つの比熱を同じ仕組みで説明しています。変角振動の寄与についての考察には誤りがあるように思います。
この回答へのお礼
お礼日時:2012/07/23 08:23
回答ありがとうございます。
>比熱はエネルギーの入って行き先が多ければ大きくなります。でも結合の数が多くてもそこにエネルギーが入っていくパイプが細ければ比熱は大きくなりません。加熱によってそこそこ動くことができるような結合状態がたくさんないといけないのです。
納得です。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています
おすすめ情報
このQ&Aを見た人がよく見るQ&A
おすすめ情報