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この言葉は、おおっぴらには使いにくい言葉という印象を持っています。さりとて下品ということもないので不思議に思います。

A 回答 (2件)

本来は「立派だ」という意味が、副詞用法の「大層」更に「酷(ひど)く」となり、更には接頭語や方言へと移行する段階で、どんどん品が落ちていった経緯を、次のステップで辿ってみました。


同じ接頭語「いけ」の場合でも、否定の一語文に冠する場合と、形容詞、更には名詞に係る場合ではかなり下卑る度合いに違いが見られるようです。
また、その地域の方言の関係から、接頭語「いけ」についての個人で受ける印象も異なるでしょう。

段階1.形容詞「いかし」
1)厳(いか)し…いかめしい、おごそかだ。「いかし矛」(舒明紀)
2)猛(いか)し…強い、あらあらしい。「鬼、いかしき状を人に見せむと思ひて」(源氏物語・手習)
3)偉(いか)し…偉大だ、りっぱだ。「八束穂のいかし穂」(新年祭祝詞)

段階2.形容詞「偉(いか)し」の連用形の音便化)
1)いかき→いかい(イ音便)…大きい、大変な、はなはだしい。
2)いかいこと(慣用連語)…おおげさな事→たくさん(副詞用法へ)
3)いかく→いこう(ウ音便)…たいそう、ひどく。たくさん、多量。(副詞用法)

段階3.副詞「いかい」の<ai→e>の縮約「いけ」
(直音音節の母音(a)と母音音節(i)の融合(e)による転訛)
本来の「ひどく、たいそう」の「いけ」だが、やがてその意味での強調の接頭語に。


段階4.接頭語「いけ…」
一般に、他を卑しめ、あるいは事態を罵る形での伝法な接頭語。
更に強めて「いっけ…」「いけっ…」促呼ともなる。
1)形容詞に掛る
いけ厚かましい、いけ煩(うるさ)い。
2)形容詞に準じる一語文に冠する
いけ外聞の悪い。
3)名詞・形容動詞に掛る
いけぞんざいな、いけまじめな。いけ泥棒、いけ腰抜け。
4)否定の一語文に冠する
いけ好かない。
5)動詞に準じる一語文に冠する
いけつんつんする、いけどしをして。
6)「た」止めの一語文に冠する
いけふざけた。
7)副詞に冠する
いけしゃあしゃあと、いけまじまじと。

段階5.方言への転化
1)いかい→がいに、がいな、がいだ
2)がいだ→げーだ
3)いかい→甚(いた)いかい→でかい、でっかい→どでかい
4)いかいうらやまし→いかめし、いかめがる。
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この回答へのお礼

言葉の品格が下落する現象のことは教えられていましたが、いけについて大変詳しくご教示いただき感謝申し上げます。

お礼日時:2012/08/24 04:38

「いけ」は、「嫌」などの意味がある、やや悪意の接頭語です。


「いけしゃあしゃあと」なども同じです。

語源については諸説あり、不明です。
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この回答へのお礼

成程と思いました。ご教示ありがとうございます。

お礼日時:2012/08/24 04:34

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