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広辞苑で弱肉強食を引くと、

「弱者の犠牲の上に強者が栄えること」

とあります。
しかし、個体数で見れば草食動物のほうが肉食動物よりはるかに多いですね。
数の論理でいけば勝ち組は草食動物の方ではないでしょうか。

A 回答 (9件)

 弱肉強食は仏教嫌いの韓愈が記した「送浮屠文暢師序」が出典ですね。

生物学的な考察は抜きに、動物は弱肉強食だが、人間は違うという主張をしています。人間が人間以外の動物への不殺生を説く仏教に対する反論の一端だと思われます。それが、人間にして弱肉強食の論理である者への批判や、所詮は人間でもそうなんだという風に使われるようになったようです。

 生物学的には、二者間であれば、捕食・被食という関係で見ますし、別の分類では、生産者と消費者(一時、二次、…、頂点)としたりもします。食べ残しや排泄物は微生物などが分解して、植物の肥料となって行きます。それが、食物連鎖から生態系の循環となって行くわけなのは、ご承知かと思います。それが、たとえば数学的に見たら、奇跡的なほど美しく安定しています。

 それのどこを削っても、付け加えてもまずいということが言われています。生態系の破壊ですね。ある生物種を絶滅させてもまずいし、生態系に外来種を持ち込んでもまずい。オーストラリアに持ち込まれた犬が、新たな頂点消費者になってしまい、幾つもの動物種が絶滅した例などがあります。うかつな開墾で土壌生物が減少し、植物生物相が変化して、動物種の絶滅を招くこともあります。

 風が吹けばおけ屋が儲かるみたいな話が現実にあるわけで、しかも儲かった桶屋がお金を使うと、何かが起こってまた風が吹くといった感じでしょうか。

 そこに「勝ち組」はいないわけです。ピラミッドのような模式図で、つい頂点捕食者が生物相の王みたいなイメージだったり、しかしピラミッドを逆さに描けば、仰るような観点で唯一の生産者たる植物が一番大事なようでもあります。

 しかし、実際はループしているわけで、どこにも端がありません。それでは勝ち組は決めようがありません。頂点捕食者か、個体数かといったことは、何を見たいかという観点の問題に帰着すると思われます。

P.S.

 ネズミの嫁入りという童話で、自分たちネズミより強い婿を迎えようとする話があります。

 太陽に聞いたら自分を隠す雲のほうが強いと言い、雲は自分を吹き飛ばす風のほうが強いと言い、風は土壁を吹き飛ばせないと言う。土壁に聞くと「しかし、わしに穴をあけるネズミのほうが強いじゃないか」と言う。結局自分たちネズミに行きついたというストーリーになっています。生物の循環もそんな感じです。
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この回答へのお礼

出典があったとは知りませんでした。
勝ちも負けもないという自然の摂理。
人間社会ではどうなのでしょうね。

ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2012/11/01 11:11

物質循環という意味で、弱肉強食でもあり、共生でもあります。


捕食動物といっても、エサになる動物を食い尽くしてしまっては自らも滅びるので、抑制された「強食」になっている(人類だけがリミッターが壊れており自然そのものを破壊する)。

どちらが「勝ち組」という訳ではなく、1つの物質循環としてのみ持続性が成立しているのです。
人類は「食物連鎖の頂点」とか言いますが、裏返せば、他のあらゆる生き物に依存して生きている寄生生物だということです。

食物連鎖のピラミッドの下の方の生物は、上の方の捕食者がいなくても困りません(助かりはしても)が、上の生物は、下の生物がいないと生きていけません。
すなわち、「人類」は、生物として完結していないのです。

地球上の生態系の本質は、日光によって励起された化合物の合成(光合成=植物)と分解(消化=動物)の連鎖反応です。
植物が成長(合成)するためには、二酸化炭素と水、窒素などの、化合反応の材料が必要であり、動物抜きの分解(紫外線による分解や大気中の酸素による酸化)より、動物による能動的摂食と生化学反応的酸化による、高速の分解の方が、有効なのです。
先にあるのは太陽光=植物による光合成であり、動物はその有機物の分解を加速して植物の光合成の原料にする(物質循環の加速)ための寄生的な存在に過ぎないのです。

生命の進化とは、いかなる“強い種”の創出でもなく、地球に降り注ぐ日光が輻射によって再び宇宙に還って行くプロセスに於ける、生態系としての多様化=地球上の熱容量(物質循環量と速度)の増大だと言えるのです。
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この回答へのお礼

哲学的でいいですね。

ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2012/11/01 11:02

文学表現に科学的な厳密性を求めるほうがおかしいと思います。

もともと両者は別の時代に別の用途で生まれた概念なんですから。
諺や熟語を科学的に解釈したら無茶苦茶な言葉だらけですが日常レベルの会話では有用です。
弱肉強食を科学的に解釈しても間違いしか生みませんが日常レベルでのコミュニケーションにおいて殺伐とした様子を表現するツールとして役に立ちます。
古語にする必要はありません。
縁の下の力持ちという言葉を言葉通りに解釈したら逞しい不審者という意味になりかねませんが、日常会話では裏方として役に立っているものを表現する言葉として役に立つでしょう?
それとも縁の下の力持ちは変な言葉だから使うべきでないですか?
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この回答へのお礼

そうかもしれませんね。

ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2012/10/31 22:56

この言葉は、どうも人間の基準で見過ぎているんじゃないでしょうか。


強弱を善悪や優劣と結び付けているように感じます。

見方を変えれば、肉食動物ははるかに多数の草食動物に依存しているとも言えるんじゃないでしょうか。

肉食動物が草食動物を食べ尽くして、草原が肉食動物で一杯になってしまうなんて事は起こり得ませんからね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

そうですね、
もうこの言葉は古語となるかもしれませんね。

お礼日時:2012/10/31 20:33

同種同士では、弱い個体が食いつなげなくなり、捕食者に食べられて命を落とします。


草食動物には草食動物の強者がおり、肉食動物には肉食動物の強者がおるように感じます。

数の論理でいくと、微生物が高次ということになるでしょうが、
質も大事だろうなぁとおもいました。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

草食動物が仲間の弱者を間引くために肉食動物を利用しているともいえるかもしれません。

お礼日時:2012/10/31 20:30

>数の論理でいけば勝ち組は草食動物の方ではないでしょうか


「数」を強弱の判定基準にするなら、そういうことになります。
が、実際は食物連鎖というくらいで持ちつ持たれつの関係なんですね。

強いものが弱いものを滅ぼして生き残るのは、生態系の中で似たような位置にいる生物どうしの戦いにおいて、ですね。

例えば、
草原の草を喰む哺乳類は偶蹄目が種の数でも頭数でも圧倒的です。
似たような生態だったはずの奇蹄目はサイとバク、ロバとシマウマくらいしか生き残っていません。ウマの野生種は家畜化されたことも手伝ってでしょうが、滅んでしまいました。
おそらく、偶蹄目ウシ科の動物が草食により適した消化器官を手に入れたからだと考えられます。4つに分かれた胃の働きで餌はその場でとりあえず飲み込んで後でゆっくり消化できる、というのが強みになったんでしょう。
これが、事実上の弱肉強食ですね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

強さとは何かというのは案外難しいものです。

お礼日時:2012/10/31 20:28

>広辞苑で弱肉強食を引くと・・・・



ようするに広辞苑は人間の概念から見た分類の仕方であって
草食動物と肉食動物のどちらが弱者でどちらが強者であるかを広辞苑編纂者が人間の概念からあるいは進化の過程から勝手に分類判断を下しただけでしょう

もしあなたが【sift-2007辞典】を編纂するならば強・弱を逆に定義づけすれば良いのです

ただ、これにはクレームが付きそうですね・・・・
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

恐らくこの言葉は古語になるでしょうね。

お礼日時:2012/10/31 20:28

弱肉強食


きっと本来は「弱いものの肉を強いものが食べる。」という、肉食獣が草食獣を食べる自然の姿を表していたんだと思います。
それを社会に当てはめて使うようになったんで、色んな価値観による多様な解釈ができるようになったんだと思います。
本来、自然の中には、肉食獣と草食獣がいるだけで(ホントは虫とか色々いるけど)、強者や弱者は存在しません。
もっと達観すると、人間社会を同じ、とか言えるんでしょうね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

字だけを見ればその通りだと思います。
広辞苑の解釈が拡張しすぎのような印象がありますね。

お礼日時:2012/10/31 15:31

動物園の場合は、人馴れしているから駄目だろうから


ケニアとかタンザニアの動物保護区に行って、手ぶらで歩き回れば誰が弱者で誰が強者か実感できるね
是非試して欲しい

この回答への補足

問題なのは広辞苑でいうところの「栄える」という部分です。

補足日時:2012/10/31 15:24
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この回答へのお礼

人間様が弱者だとでも?

ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2012/10/31 15:23

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