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No.1ベストアンサー
- 回答日時:
>この時期途中から温室への切り替えは無理でしょうか。
2013年羽化の大型成虫狙いということであれば、この時期に切り替えてもほとんど意味がありません。しかし、早期に羽化させる効果があります。
その幼虫が2014年に羽化するライフスケジュールであれば、大型化という目的にも効果があります。
早く羽化させたい、大型を出したい、安全確実に羽化させたいなどの飼育目的によりますが、
すでに9~15度まで下がっているのであれば、すでに幼虫は冬を感じていますが、春を感じさせるためには20度以上にしないと意味がありません。現在の9~15度と温室の15~17度の差は、変化と言うほどでもないということです。その幼虫が比較的早く孵化したもの(7月いっぱいくらいまで)であれば、温室に入れて、外気に先んじて飼育温度が20度以上になれば、放置飼育よりも早い目に羽化します。温度を高い目にするのは、冬を感じさせるまでの期間を長くして、エサを食わせて太らせて大型を狙う場合です。常温だと5ヶ月の間エサを食うとすれば、それを高音飼育法によって6ヶ月・7ヶ月に延長させて太らすわけです。従いまして、すでに9度までも温度が下がっているのであれば、すでに幼虫は冬を感じているので、冬を遅らせて、より長期間エサを食わせるという狙いからは、手遅れということです。
3月以後になりかつ、飼育温度がおおむね23度以上であれば、蛹になるのが出てきます。
常温(室内で放置飼育)においた場合は、だいたい5月以後に蛹になります。
また、幼虫の孵化が秋(8月末以後)であれば、2013年には蛹にならず、2014年になってから蛹になると思いますので、もし温度管理をするのであれば、この冬は温室に入れて温度を高めにしてエサを食わせ、2013年の秋から下記を参考に温度管理をされればよいと思います。冬を感じさせるまでの温度を高い目にして長く引っ張って、その間にエサをもりもり食わせて太らすのです。
下記は別の質問に答えたものですが、昆虫飼育用の温度管理室で完全に温度がコントロールできるのを前提とした理想論です。別にこのとおりにしなくても大丈夫です。
大型を狙うポイントは、菌糸ビン3本で羽化させる場合、二本目で1400ccに入れること、基本は高い目の飼育温度としてエサを活発に食わせ、いったん温度を下げて「日本の冬」を感じさせることです。冬を感じさせて、その後に春を感じさせると言う演出をしないと、幼虫は永久に蛹になりません。晩夏に孵化したもの、あるいは、初夏に羽化したがマットで飼育しているものは、羽化までに約2年を要します。また、夏に羽化したものを人工的に掘り出さずに放置した場合は、次の初夏まで蛹室の中で何も食べずに半年以上じっとしています。
クワガタムシの幼虫は、木の中で過ごすので、3令のある時期に自分の住んでいる木の大きさを測定して、それに応じて自分の最終羽化サイズを決めて蛹になります。住んでいる木が小さいのに自分が大きく成長し過ぎると、対応する蛹室が作れないので、あらかじめ測定するのです。従いまして、最後の一本の菌糸ビンを大きなものにしても、測定後であれば、すでに幼虫は自分の最終サイズを決めてしまっているので手遅れとなるのです。最後の一本の菌糸ビンには外から見てもまったく食痕が出ずに、生きているのか死んでいるのか判らないときがありますが、そのような状態は「居食い」と言って理想的な状態です。ほとんど運動せずに手近な場所のエサだけを食べてまったりしているので大型が出ます。逆に食べ跡が多く見られ食欲旺盛に見えるものは逆に運動によって体力を消費するので大型になりません。個々の幼虫の性格によるものだと思います。
>この際、何度位が適温なのでしょうか?
「冷やし虫家」で温度管理をキチっとできるのであれば、下記のとおりをお勧めします。使わないともったいないです。幼虫も大喜びです。
一週間に一回温度設定を変えるだけですから簡単です。
11月末には、二本目のビンに移されましたでしょうか?
オスは、1500ccに入れないと、温度管理をしても大型は期待できません。メスは800CCで大丈夫です。
10月と11月は24度で飼育します。22度は少し下げすぎですが、幼虫が冬を感じるには至ってないので、こっそり23度に上げて下記のとおり再スタートすれば大丈夫だと思います。「冷やし虫家」を使う場合の標準は以下のとおりになると思います。
12月初旬24度
12月7日23度
12月14日22度
12月21日21度
12月28日20度
1月4日19度(このあたりで幼虫に冬を感じさせながら、かつ餌も食わせます。)
1月14日~2月14日18度
2月22日20度(ここから春を感じさせます。)
3月1日22度
3月7日24度
3月14日26度
3月21日27度
これでたいていの幼虫は蛹化準備に入りますので、一番大きなオスが蛹になったら23度にします。この温度をキープして成虫にします。それに前後して、次々蛹になるのが出てきますが、無視します。もちろん無視といっても見殺しにするわけではありません。自然に成虫になります。
ひとつの小屋で飼育する以上、やはりVIPに焦点を当てざるを得ません。
最低のときに18度にするのは、低すぎるような気がしますが、こうするとセミ化が防げます。ここから27度まで持っていくとどんなに鈍感な幼虫でも蛹化スイッチが入ります。
最低が20~22度だと冬を感じ損なって、温度を上げても蛹にならない幼虫が出てきます。確かに餌の食いは良く、キノコも出なくて良いのですが、セミ化させては元も子もありません。また、幼虫がかわいそうです。8~9割くらいはセミ化してもよいから、必殺の巨大成虫を得るというなら別ですが・・・
19度以下になると幼虫は餌を食べる量が減りますので、幼虫は、「今は冬だな・・」と感じていると推測できます。
それ以下でも冬眠するわけではなく13度以上では餌を食べるとの研究結果があります。また20度以下では蛹にならないという研究結果もあります。
そうすると、19度以下にして冬を感じさせるが、18度以下にはせずに、ある程度餌も食べさせて少しでも太らせる。
そして、20度以下をキープすれば蛹にはならないので、春先まで20度以上にはせず、夏に向けてかなり急激に温度を上げれば、蛹化スイッチがはいるというわけです。
ここで一点問題になるのは、キノコが生えてくるということです。
18度では頻繁にキノコが出てきますが、一日の温度の上下が激しいと、キノコがよく出てきますが、18度一定であれば、それほどでもありません。
プロのブリーダーでないのであれば、だいたい以上のように温度管理をすれば、そこそこの大型固体が出ると思います。
二本目に入れるときに30グラムを超えていればVIPと思うべきです。
詳細な御指導ありがとうございます。今年は温室設置(他の理由で使えなかった)が遅かったため、次の冬からは参考にさせていただきます。
なお、質問の幼虫ですが、8月中旬に孵化し、11月末に1400CCのビンに交換したところです。今まで室温飼育もあり、20g程度でしたので今から継続し冬を感じさせつつ、餌も摂取させる温度域(17℃位)にして成長を促進させようと思っておりました。なお、当方は寒冷地というほどのことはないですが、古い家の為、室内でも5℃程度にまでなってしまいます。
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