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行列で出てくるケーリー・ハミルトンの定理の使い方が全然わかりません。次数下げに使えるとのことですが、
微分や積分でもするんでしょうか?三角関数の半角の公式はそういう風に聞きました。
例題や有用性について教えてください。

A 回答 (2件)

ケーリー・ハミルトンの定理と微積分とは全然関係ありません。


次数下げに使うのですが、こんな問題の時に有用です。

[問題(数学検定準1級の過去問題です。)]
行列A=(a b c d)がa+d=1, ad-bc=1を満たすとき、A^3はa,b,c,dによらない一定の行列になります。A^3を求めなさい。

[解答]
ケーリー・ハミルトンの定理により、
 A^2-(a+d)A+(ad-bc)E=0
なので、
 A^2-A+E=0
である。すなわち、
 A^2=A-E
である。
これを用いると、
 A^3 =A^2×A
   =(A-E)×A
   =A^2-A
   =(A-E)-A
   =-E・・・(答)


これは、ケーリー・ハミルトンの定理を使わないとすると、ひたすら成分計算をやらなければならず、結構面倒です。
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ケーリー・ハミルトンの定理は二次行列の場合あまり有り難味がわかりません。

定理を直接使って役にたつのはやはり字数下げぐらいではないでしょうか。とはいえ二次式=0という関係式があるので、二次正方行列Aの多項式は実質的には1次以下であるということを述べているわけで、その意味では強力な定理なのかも知れません。

少しばかし具体例を出しましょう。Aを二次の正方行列とするとき、
A^2=tr(A)A-det(A)E
という関係式がありました。tr(A)とdet(A)はそれぞれAのtrace(対角和)とdeterminant(行列式)です。行列Aの多項式
A^n+a_{n-1}A^{n-1}+…+a_0E
に対して、この行列多項式を通常の多項式と思って
A^2-tr(A)A+det(A)E
で割るわけです。結果1次式が得られます。

rakkorakkoさんが二次以上の一般のケーリー・ハミルトンの定理について述べられているとしたら、書くまでもないことですが、このn次元バージョンももちろんあります。二次の場合ほど簡単な式にはなりませんが、n次正方行列Aに対して
A^n=α_{n-1}A^{n-1}+…+α_0E
とかけます。なお係数はこの形では綺麗な式では書きにくいので省略します。とにかくn次正方行列Aの多項式は、結局すべてn-1次以下の多項式と同じものだ、という主張をしています。大学初年級の言葉を借りれば行列Aの多項式は有限次元K代数になるということです。

有意義な利用法がもしかしたらあるのかも知れませんが、僕個人ではそのような理論的なこと(多項式は実質1次式のようなものだ、という主張)を裏付けているような定理だと考えています。
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