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「注目高まる安全な原発 日本がトップ独走、次世代型「高温ガス炉」 国が開発推進」と産経新聞に出ていました。ヘリウムガスで冷却し、放射性物質の放出や炉心溶融などが起きないとのこと。また安く電気を起こせる、事故が起きても自然に停止するなどの特徴が書いてあります。ネットで調べた限りでは、大きな欠点は見つかりませんでした。今まで軽水炉ばかり開発されてきたということは、何か高温ガス炉に問題があったということでしょうか。

A 回答 (2件)

 「冷却効率」という点から言えば、「空冷」は「水冷」に比べて圧倒的に効率が悪いです。



 「冷却効率」とは、原子炉でいえば、同じ大きさの原子炉から、どれだけの熱量(エネルギー)を取り出せるかということです。

 つまり、軽水炉(水冷)と同じ出力のガス炉(空冷)を作ろうと思ったら、相当な大型の原子炉にする必要があるということです。
 No.1さんのリンク先でも、大型の「高温ガス炉」でも、電気出力は20万kW程度と書いてあり、軽水炉の最新のものは電気出力130万kWですから、1/6以下ということです。
 同じ出力を得るのに、建設コストが6倍だったら、普通は選択肢から外れるでしょう。

 現実には、日本初の原子力発電所である日本原子力発電株式会社の「東海原子力発電所1号機」は、軽水炉ではなく、炭酸ガス冷却の「ガス炉」でした。1965年に完成したものを、経済性の観点から1998年に廃炉にしています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B5%B7% …

 「安く電気を起こせる」の根拠は、おそらく「天然ウランが使えるので、濃縮が不要」ということなのだと思いますが、放射性廃棄物の処理まで含めて全体のコストがどうなるのかは、よく分かりません。


 コスト以外の「安全性」では、出力密度が低ければ相対的に制御不能のリスクは低いと思います。
 ただ、「もんじゅ」の冷却に使う液体金属ナトリウムが、空気に触れると発火するように、「高温ガス炉」の冷却に使うヘリウムに空気が混入すると、ウラン燃料をコーティングした黒鉛(要するに「炭」と同じ)が発火する可能性もあるようで、いろいろな「不測の事態」「想定外の事象」を考えたときに、どの程度のリスクがあるのか、既存の軽水炉に比べてどうなのか、まだきちんと評価されていないと思います。

 研究開発レベルの技術に対する、産業レベルでのリスク評価は、今後の作業なのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

有り難うございます。

発電コストですが日本原子力研究開発機構のホームページには
軽水炉に対する発電コストの比較
高温ガス炉(30万kWe) : 4.2円/kWh
軽水炉 (110万kWe) : 5.3円/kWh
とあります。
http://httr.jaea.go.jp/
軽水炉の場合、重大事故対応の費用まで入れれば、更にコストは高くなると思いますが、高温ガス炉の場合、軽水炉のような重大事故は絶対起こらないということであれば、安くて安全な発電方法ということになるでしょう。問題は黒鉛が発火したとき、どの程度深刻な事故になるかということでしょう。炉を地下につくり、火災の際には酸素の供給が自動的に止まる仕組みにすれば火災はすぐ鎮火するでしょうか。それでも駄目ならヘリウムで満たすか、真空にするかですね。そのとき核反応は暴走しないでしょうか。いずれにせよ、小型原子炉であれば福島のような事故にはならないと言えますか。

いずれにせよ、誰か、研究する価値はある課題ではないかと思います。

お礼日時:2014/09/01 16:46

>何か高温ガス炉に問題があったということでしょうか。



 下記URLによると

・空気突入による火災
・核燃料の損傷
・大型化が難しい
・小型炉×多数
・水素製造の競争力

http://oceangreen.jp/kaisetsu-shuu/KouonGasRo-Ri …
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この回答へのお礼

有り難うございました。

お礼日時:2014/09/01 15:56

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