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ドイツ語の再帰動詞で何だかもやもやすることがよくあります。

Hannna malt sich einen Drachen.

これがどうして再帰動詞になるのかわかりません。sichは不要な気がしますが?!

辞書には普通の4格支配の他動詞としてと再帰動詞の場合が記載されていますが、再帰動詞としては
「自画像を描く」「感情などが現れる」と載っています。

その他、日本人の感覚ではsichが不要ではと思われるような文に出会ったことが何度もあります。ドイツ人はどんな論理で再帰動詞にしているのかよくわかりません。

A 回答 (2件)

こんにちは。


これは落とし穴ですね。「sich malen」という4格の再帰動詞ではないのです。この場合の「sich」は、3格の再帰代名詞ですね。
まず、再帰動詞には、3格をとるものと4格をとるものがあることを御存知ですか? 先に4格の方を挙げると、たとえば次のようなものがあります。

sich erinnern 思い出す
sich legen 横になる
sich schämen 恥をかく
sich beeilen 急ぐ

このうち、「erinnern」と「legen」は他動詞として「思い出させる」「置く」などの意味に使えます。「schämen」と「beeilen」は、再帰動詞としての用例だけで、他動詞として独立的に「恥をかかせる」「急がせる」という意味で使うことはありませんが、働きとしては他動詞のようなもので、sichは直接目的語の役割をするので4格です。これに対して、3格をとる再帰動詞における「sich」は間接目的語に当たるわけです。

sich vorstellen 思い浮かべる、想像する
sich erlauben あえてする
sich schmeicheln 自負する

このうち、「vorstellen」という動詞については、4格をとる再帰動詞もあり、「自己紹介する」という意味になります。3人称単数や複数形だと、3格も4格も同じ「sich」になり、見分けがつきにくいですが、1人称や2人称親称(du)の単数ならはっきりします。

Ich habe mich vor meinen neuen Kollegen vorgestellt.
私は新しい同僚の前で自己紹介した。
Ich habe mir vorgestellt, wie schön es ist.
私はそれがどんなに美しいか想像してみた。

再帰動詞は以上のようなものですが、特に再帰動詞として挙げられていないものでも、sichという再帰代名詞を伴って、自発的、または自分の利益になるように、というニュアンスで使われるものがあります。「Hannna malt sich einen Drachen.」という文は、1人称で書き換えると「Ich male mir einen Drachen.」となります。この場合、「mir」の部分は日本語に訳さなくてもいいですが、一人で、自分のために、という意味の強調があります。こういう用法としては、たとえば次のような言い方があります。

Ich möchte mir diesen neuen Film ansehen.
私はこの新しい映画が見てみたい。(興味があるから)
Ich habe mir ein neues Auto gekauft.
私は新しい車を買った。(自分のために)

また、「sich」にはほかの用法もあります。

Ich wasche mir die Hände. (Er wäscht sich die Hände.)
私は手を洗う。(彼は手を洗う。)

この場合の「sich」は、所有の3格と呼ばれます。

たしかにドイツ語を読んでいると、ときどき思いがけないところでsichが出てくることがあるのですが、そういう場合はやはり、行為とその主語である人物の間に、何らかの重要な意味や強調があります。
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この回答へのお礼

Tastenkastenさん、お久しぶりです。早速ご回答いただきありがとうございます。そうなのですね!3格の再帰代名詞ですか。

>たしかにドイツ語を読んでいると、ときどき思いがけないところでsichが出てくることがあるのですが、そういう場合はやはり、行為とその主語である人物の間に、何らかの重要な意味や強調があります

行為とその主語である人物の間に重要な意味や強調があるのですね。

そういえばこの文はあるファンタジー小説の題名ですが、読んではいないものの、Hanno(一字間違い)という落ちこぼれでいじめられっ子の男の子が
Drachenと仲良くなり、読み書きを教えるうちに自然と自分も勉強し、学力がついて自信を得て行くという物語のようです。
だから「自分の為に」Drachenの絵を描くというのですね!納得です。

全く関係のない話ですが、滞欧経験の長いTastenkastenさんにお尋ねしたいことがあります。ドイツでMuschelの缶詰を買って、サラダにトッピングしようと缶切りを突き立てた瞬間、プシューという音とともにとてつもなく臭い汁が噴出し、酷い目に遭ったことがあります。てっきり缶詰が腐っていたのだと思いました。その後ずっと貝の缶詰の恐怖を忘れたことがなかったのですが、わりと最近ある方が随筆で「シュール・ストレミング」という世界一臭い缶詰があると書いていらっしゃるのを発見。どうやらスエーデンの、ニシンを原料とした缶詰らしいです。でもドイツのは確かにMuschelでDeusches Erzeugnisとあったと思います。同じようなものがドイツにもあるということでしょうか?ご存知ですか?
とにかく臭いにとても敏感なヨーロッパの人々でのこんなものを食べる人がいるなんて信じられません。
余談ですが、もしよろしければご回答お願いします。

お礼日時:2015/05/30 17:12

お礼有難うございました。

「Hanno malt sich einen Drachen」という本があるのですね。子供たちの人気は高いようです。Hannoが、学校からの帰り道で、一人で砂の上にドラゴンを描いたというわけですか。「sich」からは「一人でそっと」という情景も読み取れます。この場合、「sich」を抜いた形だと本の題名になりません。

「シュール・ストレミング」というのは残念ながら知りません。でも、そういうものがあると聞いたことがあるような気はします。貝の缶詰もムール貝ぐらいしか食べたことがないですね。割と好奇心があるので、いろいろなものを買って食べてみたものですが、貝の缶詰にはそんなにたくさん種類があったような記憶がありません。名前がわかればよいのですが、私がいたのはオーストリアなので、はいってきていなかったのかもしれません。商品名がわかると調べられるのですが、ちょっと検索しただけではそれらしいものが見当たりませんでした。
においのきつい食べ物は時々ありますね。青カビのチーズなどにもかなり強烈なものがありますが、カビチーズではなさそうな、普通のチーズと同じ黄色い色のものでにおいのきついものがありました。
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この回答へのお礼

再度のご回答ありがとうございました。酷く臭い缶詰についてはそのようなものが北欧やドイツにあるということなのでしょうね。オーストリアにいらっしたのですね。インスブルック、リンツ、ザルツブルク、ウィーン、ザルツカンマーグートなどで休暇を過ごしたことがあり、よい思い出がいっぱいです。ドイツより洗練されていて、料理も少し美味しかったような!?tastenkastenさんの他の回答も読みますが、イタリア語やフランス語にも堪能でいらっしゃるご様子で、その博識さと学識の深さに毎回感じ入っております。ご専門は音楽関係と推察しますが、語学でも何でも素晴らしいですね。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

お礼日時:2015/05/31 15:43

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