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大腸菌の形質転換の学生実験(lacZ遺伝子に挿入して、X‐galを含んだ培地で培養)で白色コロニーからプラスミドDNAを回収したんですが挿入DNA が入っていませんでした。この理由を教えてください。
また(薄い)青コロニーからプラスミドを回収したらDNA断片が挿入されていました。この理由も教えてください。

A 回答 (8件)

薄青コロニーの現象は、実際にクローニングをしているとよく遭遇する現象で、実験の「こつ」のひとつともいえる現象です。



本来は、DNA断片が挿入されると、lacZ遺伝子が破壊されて、白色コロニーになるはずです。しかし、場合によっては、下流まで転写が進み、不完全な状態、且つ微量ながら、LacZ蛋白質ができてしまうことがあります。そうすると、真っ白ではなく、薄い青になってしまいます。
(挿入断片中にプロモーター活性がある場合、短い挿入断片で、中に終止コドンが無い場合などに起こります)

ただ、白色コロニーに、挿入DNAが入っていないプラスミドが入っていたというのは、あまり無い話です。薄青コロニーが当たりだったときには、白色コロニーは、プラスミドそのものが入っていないことが多いです。これは、プラスミド上の薬剤耐性遺伝子ではなく、宿主そのものが変異して、薬剤耐性を持ってしまった場合に起こることです。

もし、挿入断片が入っていないプラスミドが回収できたとすると、ライゲーションまでの間にプラスミドの切断部分に削り込みが起こってしまっていて、フレームシフトなどの変異が起こってしまった可能性が高そうです。

ちなみに、プラスミド上のlacZ遺伝子は、lacZ遺伝子の全長ではなく、N末側の一部分だけがのっています。これが転写・翻訳されると、宿主が持っているN末を欠いたlacZ遺伝子の産物とくっつくことによって、活性を持ったLacZ蛋白質となります。(alpha-complementationといいます)
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この回答へのお礼

いろいろ教えていただきありがとうございます。
どう考察していいのか分からず助かりました。

お礼日時:2004/07/03 03:58

酵素がHind3ですか。


予想はしていましたが。。。
おそらく挿入断片はλHind3マーカーだと思います。
他の班の挿入断片の大きさは0.6kbや2kbとか2.3kbもしくは4.4kbではないですか?
もしそうであればマーカーにある0.1kb程の断片が入ることがあります。
これは見にくい断片ですし、ゲルの端から出てしまった可能性も否めません。BPBより速く流れますから。
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ベクター(プラスミド)、インサート(挿入断片)は、何の制限酵素で切りました?


ライゲーションのときの、両者の濃度比は?

ベクターの濃度がインサートに比べて多いと、ベクター同士がライゲーションしてしまい、白コロニーだけど、挿入断片らしきもののバンドが出ないってことになります。

まぁ、可能性ですけど。

この回答への補足

制限酵素はHind3 挿入断片:ベクター=2:1でした。

補足日時:2004/07/01 11:38
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ただX-galだけをプレートに巻き込んで、


そこにトランスフォーマントをまいただけでは
正確なカラーセレクションできませんよ。
リプレッサーとIPTGはご存知でしょうか?

この回答への補足

ご存知です。

補足日時:2004/07/01 11:40
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白コロニーから挿入断片のないプラスミドがとれたことについて



おそらく挿入断片が入っています。
ただ見えにくいだけです。
小さいからエチブロに薄く染まるので。
また、泳動するゲルの濃度がその大きさの断片の検出にあっていないのかもしれません。
小さすぎてBPBより速く流れてゲルの下端からゲル外に出たのかも。
多分ですが100ベース~200ベースくらいのものだと思います。
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あまり遺伝子実験には詳しくないのですが、この実験はちょっとやったことがあるので、ご回答しようと思います。



白いコロニーから挿入したはずのDNAが確認できないのは、プラスミドDNAの回収やその後の操作でDNaseのコンタミが起こったのではないかと思います。学生実験ということですので、他の学生の結果がどうだったか聞いてみてはいかがでしょうか?おそらく白いコロニーからは目的のDNAが検出されているはずです。もし全員が全滅しているようであれば、実験の指導が悪いということですね(笑)

薄い青コロニーから断片が挿入されている、というのは、この実験の考察の肝になるところなので、あえてお答えしません。要は実験では教科書にあるとおりの理論だけの現象は起こらないということです。
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学生実習でこんな実験するとも思えませんけど・・・。


学生の推理力を試しているのかな?
そういえば、私が受けた実習の中にはわざとベクターをコンタミさせて、学生の混乱を招く学生実習もありましたし。

普通に考えると逆ですよね。
でも結果から考えたら?
・白コロニー・・・lacZ遺伝子が働いてない。DNAなし。
・青コロニー・・・lacZ遺伝子が働いている。DNAあり。
白コロニーはlacZ遺伝子が働いていないので、遺伝子がない、もしくは破壊された。
DNAが入っていなかったことから、破壊されたのは除外。
ということは白コロニーはlacZ遺伝子を持っていない。
つまりlacZ欠損株の大腸菌を用いて、lacZ遺伝子を含むプラスミドを形質転換に用いた。
これだとDNAがはいっていないコロニーは白くなり、入っているコロニーは青くなります。

でも白コロニーからプラスミドは取れたんですよね?
私の推理はちょっと間違ってるかも。
青コロニーと比べてサイズ的にどうでした?
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X‐galという酵素基質培地の酵素基質やlacZ遺伝子の働きが分かっている回答者がそう多くいるとは思えませんが。

(^^;

もう少し、遺伝子の働きと、コロニーの色からどういう酵素を持っていることが分かるかを説明した上で、なんで疑問なのかを質問し直してみてはいかがでしょうか?

参考URL:http://www.eikenkizai.co.jp/product/baichi/escol …

この回答への補足

まずlacZ遺伝子がBガラクトシダーゼを作る。
Bガラクトシダーゼはラクトースを分解しガラクトースとグルコースにする。
同様にBガラクトシダーゼはX‐galをガラクトースと青い色素に分解する。
目的DNA断片をプラスミドのlacZ遺伝子内のマルチクローニングサイトに挿入する。(これによってlacZ遺伝子は破壊される。=Bガラクトシダーゼを作れない)

よって青いコロニーを形成したものはlacZ遺伝子を破壊されなかった(挿入されなかった)
白コロニーのものはlacZ遺伝子を破壊された(挿入された)はずなのに白で挿入されてなかったり、青で挿入されたものがあった。

補足日時:2004/06/29 03:59
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