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古事記や日本書紀などを見ていると、日本神話に関する出来事の多くが、それに由来する神社を持っているのだと知って驚きました。
その時ふと疑問に思ったのですが、日本各地に幾万と存在する神社は、その建立の際に、八百万と形容される神の中でどの柱を祭神とするのか、どうやって決定しているのでしょうか?
もちろんその神社が建てられた土地にその神に由来する何かがあってそれを祭神にしたという事例は多々あると思いますが、にしても八百万もいればどの柱がどこでどうなっているかなんてわからなくなりそうなのに、この神社の祭神は〇〇ですとどうして言えるのだろう、誰がその柱を祭ると決めたのだろうと疑問に思うようになりました。
いくら神様とはいえ、神社を建てたのは昔の人のはずなので、昔の人は神社を建てる際の建築目的と理由・由来をどのように把握していたのか、この辺りの事情についてご存知の方がいればお知恵を拝借したいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。
A 回答 (1件)
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No.1
- 回答日時:
いろいろですね。
日本の神道というか神社の始まりは、集落にある里(リ)とされる中心地または集合場所のようなところから発展してきたと言われています。
里は元々なんにもない平地だったり、大きな石だったり、雨が降ると水が染み出る場所だったり、山だったりといろいろで、いつの時代か(たぶん大陸との交流が始まって以降)そこに祠を立てたり、結界をはったりするようになり、それが神社の形式になったのは、結構後のことだとされています。
鳥居に関しては8世紀の奈良時代には今の形になっていて、それ以前の形式は分かっていません。ただ、アジアの各地で鳥居に似た門を自分たちの民族集落の入口に立てる風習があるので、それを集落の場所である里に応用したのが始まりだろうといわれています。
さて、集落の里には「何か分からないけど斎もの」が居たようで、これがだんだん整理されて神様の形になっていったとされています。少なくとも豪族が発生した時期(1世紀とも2世紀とも言われる)には、豪族の信奉する神はある程度の形になっていたようで、それが地元の山の神なのか、川の神なのか、それともオッコトヌシのような生き物なのか、海の神なのかが豪族の出自や生業(農業なのか狩猟族なのかなど)によって、祀る神が違っていたようです。
その神様がどのようにその豪族や集落の神になったのかはもう分かりません。なにせ文字すらない、日本建国以前、卑弥呼の時代前後のことだからです。ただし、当時は確実に豪族など有力な一族は自前の集落と里をもっていて、それを広げること、近隣の集落に自分の神を押し付けて敬わせることが自分の勢力の拡大の証だったことは間違いないでしょう。
結局、豪族の神々を整理し体形化したのが、天皇家で、どうも天皇家は各地の豪族を支配下に置く際に「お前の神様はそのまま大切にするから、私の部下になれ」とやったようです。ほとんどの豪族がこれに参加(または負けた後に申出を受け入れる)したようですが、出雲族だけはこれを了承せず、だから「冥界の王」という形で天皇家と支配の場所を分けたようです。
大和朝廷が成立し、各豪族の神様が整理されるようになると、名目的には「天皇家が信奉している神々(天皇の先祖)といのが幅を利かせるようになります。たとえば八幡宮の神は応神天皇とされていますが、元々は九州の宇佐に住んだ豪族の神様だったようです。たぶん武功に優れた豪族だったのでしょう。これが応神天皇と習合することで、のちの時代に武士たちの崇拝を受けるようになり、現在のように各地に八幡神社ができるようになったわけです。
このように朝廷が成立して神様たちが整理されてくると、豪族と言うか貴族の力関係や姻戚関係に合わせて「うちの地元に○○神を勧請したい」と言うようなことが起こり、八幡神や稲荷神などは、武力の神様とか農業の神様などとして、各地に勧請されるようになったのです。
もっとも各地には出自の分からない祟り神を封じたような神社もあり、そのような神社はそこの地元の人しか内容を知らない、場合によっては氏子である集落の人もほとんど知らない、というようなものもあるようです。
そういうのは文献や伝承が残っていれば分かりやすいですが、そうでないともうほとんど何も分からないのです。
古代の神の形態について
日本では文献が残っていないので、文献として残っている古代ローマ時代の話をします。
たとえば有名なカエサルは「実は私の父は軍神マルス、母が浮気して出来た子供である」なんて言う演説をしていたようです。ローマに限らず古代の軍隊が出発する前は必ず占いを行い、人々もそれを信じていたようで、学があり軍隊運用能力も高いカエサルは「人間離れしている→神の子かもしれない」という部下たちの人気を察知して「実は俺は神の子」と言ったようです。
それぐらい「神」と人間の関係性は近かったということで、当時はまだユダヤ人以外は一神教ではなかったので、こういう話はいくらでもあったようです。
また、同じ時期のアラブの王はまさに「神」であり、神と人間は同じ姿、でも能力が圧倒的に違う、と言う意識があったようです。クレオパトラ(カエサルの子供を生んでいる)の時代のエジプトは、ギリシャ人に支配されていて、クレオパトラもギリシャ系、民衆の前に出る時は伝説と同様に金ぴかのマスクをかぶってエジプトの衣装をきたものの、日常生活はギリシャ風だったと記録されています。
そういう王を「神」とあがめていたのが民衆の姿であり、神がそこにいる、というのは「恐れ多い貴族や王族が隣に居る」ということと同じだったわけです。
日本の古代もほとんど同じだったでしょう。豪族は権力を掌握するために自分の土地の領民に「神」と思わせており、でも天皇に負けて家来になると「もっと偉大な神に使えることになったから、民は安心するように」とでもいったのでしょう。
それぐらい当初の神というのは、非常に身近ななにか、だったようです。
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