
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
No.1は教科書に載っていた方法ですが、すなおにxyz座標系で計算すると、さらに簡単なように
思えます。ベクトルの基底は ex,ey,ez です。記号は前の通りとします。同様に、φ回転対称から
簡単のため、y=0 のxz平面で考えます。
<H>=(Hx,Hy,Hz) , d<s>=adΦ(-sinΦ,cosΦ,0) , <r>=(x,0,z) , <a>=a(cosΦ,sinΦ,0)
<ρ>=<r>-<a>=(x-acosΦ,-asinΦ,z)
ρ={(x-acosΦ)²+(-asinΦ)²+z²}¹/²={x²+z²+a²-2axcosΦ}¹/²
≒{x²+z²-2axcosΦ}¹/²={r²-2axcosΦ}¹/²=r{1-(2ax/r²)cosΦ}¹/² (a≪r=√(x²+z²) , だから)
1/ρ³≒(1/r³)(1-(-3/2)2axcosΦ)≒(1/r³)(1+(3ax/r²)cosΦ) , d<s>×<ρ>=adΦ(zcosΦ,zsinΦ,a-xcosΦ)
<H>=(I/4π)∲d<s>×<ρ>/ρ³=(Ia/4π)∫[-π,π]dΦ(zcosΦ,zsinΦ,a-xcosΦ)//ρ³
この積分のち、Hyの被積分関数はsinΦにより奇関数なので、積分Hyは0になる。ρの近似から
<H>≒(Ia/4πr³)∫[-π,π]dΦ(zcosΦ,0,a-xcosΦ){1+(3ax/r²)cosΦ}
Hx≒(Ia/4πr³)∫[-π,π]dΦ zcosΦ{1+(3ax/r²)cosΦ}=(Ia/4πr³)∫[-π,π]dΦ{zcosΦ+(3axz/r²)cos²Φ}
=(Ia/4πr³){0+(3axz/r²)(2π/2)}=3Ia²xz/4r⁵=(3Ia²/4r³)sinθcosθ (sinθ=x/r , cosθ=z/r)
Hz≒(Ia/4πr³)∫[-π,π]dΦ (a-xcosΦ){1+(3ax/r²)cosΦ}=(Ia/4πr³)∫[-π,π]dΦ {a-(3ax²/r²)cos²Φ}
=(Ia/4πr³){a-(3ax²/2r²)}2π=(Ia/2r³){a-(3ax²/2r²)}=(Ia²/2r³){1-(3x²/2r²)}
=(Ia²/2r³){1-(3/2)sin²θ}
Hy=0
ベクトル基底を球座標にすると
Hr=Hxsinθ+Hzcosθ=(3Ia²/4r³)sin²θcosθ+(Ia²/2r³){1-(3/2)sin²θ}cosθ
=(Ia²/2r³)cosθ{(3/2)sin²θ+1-(3/2)sin²θ}=(Ia²/2r³)cosθ
Hθ=Hxcosθ-Hzsinθ=(3Ia²/4r³)sinθcos²θ-(Ia²/2r³){1-(3/2)sin²θ}sinθ
=(Ia²/4r³)sinθ[3cos²θ-2{1-(3/2)sin²θ}]=(Ia²/4r³)[3(1-sin²θ)-2+3sin³θ]=(Ia²/4r³)sinθ
Hφ=Hy=0
いずれにしても、ゴリゴリです。
No.1
- 回答日時:
1. はじめに
補足が何を言いたいか不明ですが、素直に H=(I/4π)∲d<s>×<ρ>/ρ³ で計算すると
ベクトル計算が大変でした。そこで書籍に載っているベクトルポテンシャルで計算すると
ベクトル計算が無い分、多少、簡単になります。
2. 準備
べクトルを <r>、その大きさを rなどと記述する。単位ベクトルはそのままer,ex などとと記す。
まず、φについて回転対称だから、Hφは φ=0として、x軸上に取ってもH=(Hr,Hφ,Hθ)は変わら
ない(つまり、P点をxz平面上に取る)。円電流上の一点をAとし、Pからx軸に(垂直に)下した時の
点をQとし、∠AOQ=Φとする。円電流Iと円の半径をaとする。
OからAへのベクトルは<a>=a(cosΦex+sinΦey)、ベクトルOPは仮定により、xz平面にあるから
<r>=rer=r(sinθex+cosθez)、ベクトルAPは <ρ>=<r>-<a> すると、
<a>・<r>=arcosΦ sinθex・ex+0=arcosΦ sinθ
だから
ρ²=(<r>-<a>)・(<r>-<a>)=r²+a²-2<a>・<r>=r²+a²-2arsinθcosΦ
1/ρ=(1/r)/{1+a²/r²-(2a/r)sinθcosΦ}¹/²≒(1/r)(1+(a/r)sinθcosΦ)
ここで、a≪r だから、2次の微小を略し、√(1+x)≒1+x/2 を使った。
3. 計算
円電流の円の微小線素は d<s>=adΦeΦ(eΦはΦの位置の円の接線単位ベクトル)
まず、P点はxz平面にあるから、ey=eφ なので eΦ=-sinΦex+cosΦey=-sinΦex+cosΦeφ
<A>=(μI/4π)∲d<s>/ρ=(Ia/4π)∲dΦeΦ/ρ=(μIa/4π)∲dΦ(-sinΦex+cosΦeφ)/ρ
この積分内はρの近似式を使って
(-sinΦex+cosΦeφ)/ρ=(-1/r){sinΦ+(a/r)sinθsinΦcosΦ}ex
+(1/r){cosΦ+(a/r²)sinθcos²Φ}eφ
この積分はΦ以外は定数だから、∲sinΦdΦ=∫[0,2π]sinΦdΦ=0 のように、
∲cosΦdΦ=∲sinΦcosΦdΦ=0 になる。残りは ∲cos²ΦdΦ=π だから
<A>=(μIa/4π)π(a/r²)sinθ=(μIa²/4r²)sinθeφ つまり、
Aφ=(μIa²/4r²)sinθ、Ar=Aθ=0
極座標系の rot 公式から
Br=(1/rsinθ){∂(sinθAφ)/∂θ-∂Aθ/∂φ}=(μIa²/2r³)cosθ
Bφ=(1/r){∂(rAθ)/∂r-∂Ar/∂θ}=0
Bθ=(1/rsinθ)∂(Ar)/∂φ-(1/r)∂(rAφ)/∂r=(μIa²/4r³)sinθ
m=Iπa² だから、求める式が得られる。
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なんとか証明はできましたがもっと簡単にできそうな気がします…