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No.17
- 回答日時:
>表記空間が広いのに音素空間は小さい。
一見不利に見える音素の少なさが逆に有利に働いている。書き言葉と話し言葉の面白い関係ですね。我々はつい書き言葉と話し言葉に大きな違いが在るのこと見過ごしてしまいがちです。事実、一方は一度書いたものが消えないことから読み直しができるために、簡潔を旨として上長を嫌う。もう一方では、言っている側から言ったことが消えていってしまうので、その不安を解消するために簡潔さを嫌い、冗長を旨とする。このように、全く正反対な嗜好があります。そんなに正反対であるにもかかわらず、書き言葉が話し言葉に強く影響してしまうことがある。その例の一つが、日本語の音素空間は小さ差だと思います。
縄文時代弥生時代のまだ文字が知られていなかった時には、もっと多くの音素が日本語にあったのではないか。そしてもし、近隣から表音文字のアルファベットが移入されていたのなら、日本人はもっと多くの音素を残していたのではないか。ところが日本にはたまたま表意文字の漢字が移入されてしまった。そこへ持って来て、日本人持ち前の工夫オタクが重なって、音を表すのに不便な漢字から万葉仮名を工夫してしまった。それも字画が多すぎるので、もっと工夫して平仮名片仮名を案出してしまった。これが母音子音に別れているアルファベットでなく一音一字になっていたために、本来もっとたくさんあったはずの音素に対して、文字の方が発音を一つに収斂させてしまい、音素の数が減ってしまった。
最近の例でも、「ゐ」の字を廃止してしまったために、「ゐのしし」を「いのしし」と書くようになり、それが発音を制限した結果、本来「ウィノシシ」と発音していた動物を「イノシシ」と発音されるようになってしまった。その結果、この動物が豚のように「ウィ、ウィ」と鳴く動物であることが忘れられ、何でこの動物をイノシシと呼ぶのか一般の人には忘れられてしまった。このように、一音一文字の表音文字を採用したために、時が経つとともに日本人の音素が減っていってしまったのだと思います。
ところで、平仮名片仮名の普及は発音を耳で聞いて覚えるのではなくて、目で見て覚えられるようにしてくれて、日本中の発音が(あるゆらぎの範囲内で)統一されたという利点があります。これは中国と決定的に違っていた部分です。中国には日本人のように工夫オタクが居らず、その結果表音文字がなかった。だから、漢字の発音は耳で聞いて覚える以外にはなかった。だから、先生の発音が訛っていたら、その訛りで覚える以外にその発音を覚える方法がなかった。従っって、中国では地方地方で漢字の発音に統一性がなかった。しかしその一方で、音素は地方地方でバラバラで、従って、中国語にの音素は日本語よりもはるかに多い。
現代になって、その不自由さに気付き、今では中国でも表意文字を使って発音を表すことになっています。その表意文字ってなんだか知っていますか。驚くなかれアルファベットです。中国人は漢字が古いと威張っていますが、その発音の統一には西洋人の助けがいるんですよ。日本人がなんでも自前でやってしまうのとは大違いですね。
そういえば今の中国語の大半(80%ほど)は、経済、幹部、資本主義、共産党、人民、共和国などの和製漢語です。自分の国の名前の中華人民共和国のうちで中国語は中華だけで後は和製漢語です。和製漢語なしでは自分の国の名前すら表現できなくなってしまっています。
また、朝鮮では識字率が日本と比べて圧倒的に低かったので、彼らも言葉の発音は耳で覚え、文字で覚えるのではなかった。だから、日本語の音素と比べて朝鮮韓国語の音素が日本語よりもはるかに多くなっている。
日本語の音素が世界的に見て極端に少ないのは、日本人が最初に覚えた文字が表意文字だったこと、日本人が工夫オタクだったこと、日本人の識字率が世界的に頭抜けて高かったことの結果だったのではないでしょうか。
いつもためになるお話ありがとうございます。
自然にこういう文章が書けるって素敵で素晴らしいです。
私には何が出来るのか考えさせられてしまいます。
お礼遅くなってすみませんでした。
ありがとうございます。
No.16
- 回答日時:
私の先生が
「宇宙論はまだほとんど何も解っていない状態だ。そのような状況では、数学的に無矛盾で、なるべく奇をてらったことを言ったもん勝ちだ。それが受けるんだよ」
って言ってました。
その先生は、今からうん十年前の若い頃にある国際会議で、会議参加者が自分で思うことを皆が黒板に書くことになったとき、
「時間は宇宙の始まる前から存在している」(英語)
と書いたそうです。
そして、私と先生が二人でビールを飲んでいるときに、先生はビールの下の方から立ち上ってくる幾筋もの小さな泡を指しながら、次のように言いました:
この気泡の生成消滅がこの一つ一つが宇宙の誕生と成長と同じ仕組みだと考えることもできる。一見何もないビールの液体から突然小さな気泡が生まれてくる。しかし、そこには何もなかったのではなくて、ビールが密閉されていた時に気体が過飽和の状態で液体分子の間に閉じ込められている。その気体分子同士がその中で液体分子と熱運動で衝突して、偶然に目に見えない気泡の大きさに集まったり、バラバラに分離したりを繰り返している。そして偶然にある大きさの閾値を超えて集まってしまう時がある。その時その気体の集まりの系は不安定になって、そのままの大きさに留まれなくなってしまい、突然指数関数的に大きくなって目に見える気泡にになってこのように上に揚がってくる。しかしそのような現象が起こるためには、小さすぎて我々には見えていないとは言え、その小さな気泡が出来ては消え出来ては消えを繰り返すために、その裏に時間が流れていなくてはならない。宇宙の生成消滅も同じで、現在でも我々には見えないくらい小さな宇宙がこの宇宙のそこら中で、出来ては消え出来ては消えを繰り返している可能性がある。そして、ある一つのミクロな宇宙が閾値を越えるとその宇宙は不安定化して突然巨大に成長を始める可能性がある。だからどの宇宙の生成消滅にも、このビールの泡の生成消滅と同じように、その宇宙に先立って時間が流れているという仕組みも考えられる。だから私は、「時間は宇宙の始まる前から存在している」と黒板に書いたんだ。
なるほどおもしろそうです。
話は変わりますが、
以前の日本語の優位性の話についてです。
表記空間が広いのに音素空間は小さい。
一見不利に見える音素の少なさが逆に有利に働いている。
ということではないかと今気が付きました。
No.15
- 回答日時:
家内の友人がものみの塔というキリスト教系の宗教団体に勧誘されて、「大工さんがいなかったら家は建たないでしょう」って言われて、彼女はそれもそうだと思ったそうです。
彼女はそれで改宗した訳ではありませんでしたけれども。で、大工さんがいなくても家は建つんですよ。偶然を契機として成り行きに任せながら収まるところに収まるようにして自発的に複雑な構造が出来上がってくる。その構造のことを「散逸構造」と言います。生物の進化や社会構造の進化はその典型的な例です。複雑系の物理学の研究対象です。「偶然を契機として成り行きに任せながら収まるところに収まるようにして自発的に複雑な構造が出来上がってくる。」
、という仕組み。宇宙の始まり。
それを描いたナニモノかがいる。
それを「超越性」と呼ぶ。
、みたいな。
No.14
- 回答日時:
自然は何者かが作ったってこと、ですね。
神が作ったので神工と云えます。
人のウンチは人工。芋虫の糞は芋工。
人が作り出すものは全て自然との合作、と云えるのではないでしょうか。
神とは、宇宙の本体。
その本体は霊体であると山崎弁栄(べんねい)上人は云っているので、自然は霊工とも云えます。
決して自然は人工、などとは云えません。
云えるとすれば、ほんの一部分だけです。
ウンチとか。
No.11
- 回答日時:
”もの”について思ったことを少し。
ものがたりの”もの”は、物って書きますね。他にも、物の怪なんてのもある。多分日本人は、人の姿をしているからと言って人と認識してきたわけではないのかなと、思いました。
この国では、神々も妖怪たちも、人の顔をして暮らしている。その歴の浅からぬ故、元の己を忘れてしまうものもいるようで。
これらのものはどこから生まれたのか。
自然はどこから来たのか。
かなり深い謎ですが、生成という観点でみると、ある条件が揃えば自発的に、特殊な分岐点を経て、複雑で秩序だった構造が生じるという場合があるそうです。誰かが外から粘土をこねるように作り出すのではなく、自ら生まれて来るわけです。このような来歴のものたちに、あーたの親玉はどの玉?なんて聞いても即座に答えられるはずがない。追跡不能だからです。うーんと頭をひねって目を凝らし、やっと進化論やらDNA等の存在が明らかになったも、まだ我々はこの問いに答えられない。それともいや、ワイにはちゃんと親父とオカンがおりまんねん、それでそれで、ずーっとそれを遡ったら、、、ワイらの親玉はこの御神体(岩)に宿ってまんねん、とでも言うだろうか。それはそれで慧眼かもしれないが。
しかしそれでも、このもの達は皆、前代未聞の存在であろう。自ら生まれて来たその事の由来は何に求める?けものたちの世界に、ぽっと人が出てきたのであろうか。それともここには人など出でず、ただ、けのないけものがいるだけなのだろうか。
なかなか面白そうです。
でも私の勉強貯金と履歴ではうまい返しがなかなか思いつきません。
そうはく
こうはく
ありがとうございました。
No.9
- 回答日時:
米国在住です。
私は、テキサス州に住んでいるんですが、森を山火事から守るには、きちんとした森林管理が必要である、ということを、子供でも知っています。しかしながら、同じ国だというのに、カリフォルニア州では、庭木一本きるのにも、自治体の許可が必要になる場所が多い。
確かに、カリフォルニアの自然は美しいので、人間の手を入れた、人工的な森林管理をしたくないのでしょうが、その結果、毎夏、大規模な山火事が起こります。ほぼ、砂漠気候なので、手の付けようがないのは、日本でもニュースになっているとおりです。
自然を、雷や失火から守るには、人工的に手を加えなくてはいけないことを、理解して、実行する時期なのです。
ご質問から、こんなことを考えました。
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