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中性子がβ崩壊して、陽子と電子(と反電子ニュートリノ)へ変化する、というのはなんとなく理解できます。中性子は単体では不安定で15分程度しか寿命がなく、エネルギー(質量)的に安定な陽子へと変化するのが自然な流れだと思えるからです。一方で、陽子がβ崩壊する、というのは私にとって理解が困難です。なぜなら、陽子は、寿命が確定できないくらい安定であり、わざわざ不安定な中性子に向かって変化する必然性が思い浮かばないからです。加えて、陽子がβ”崩壊”することがあるなら、その事実は、陽子が極めて長寿命とされていることと矛盾しているとは考えられないのでしょうか。
初学者の私が直観的に納得できるような回答を、いただければ幸いです。

質問者からの補足コメント

  • 現在、次のような点が、主たる疑問になりつつあります。

    原子核内では、原子核全体の安定性を高めるためであれば、中性子も陽子も等しく、β崩壊を起こし得る。その場合、中性子は単体でも短寿命であるから問題ないとして、原子核内では”崩壊”し得る陽子も、ある意味で不安定なのではないか。(単体では極めて長寿命とされているが。)

    このような考え方の誤りもあわせてご指摘いただければ嬉しく思います。

      補足日時:2020/02/17 18:30
  • 前回の補足を、再度パラフレーズしておきます。

    中性子は、単体で極めて短命ですが、その単体での崩壊の仕方と、原子核内でのβ崩壊の仕方は同じように思います。陽子は、単体では崩壊が観測できないほど、長寿命、安定であるのなら、陽子過剰原子核内でもβ”崩壊”するのではなく、例えば、陽子が原子核を離脱するなどの他の道筋はないのでしょうか。

      補足日時:2020/02/19 13:28

A 回答 (6件)

もちろん「陽子が原子核を離脱する」ということもあるよ. わかりやすい例としては


リチウム3
とか, ね.

それと同様に, 「中性子が原子核を離脱する」モードもある.

基本的には「なにがどうなると安定になるか」ってだけの話. 複数の崩壊モードを持つこともよくあるし.
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
なるほど、そうですね。”複数の崩壊モード”に関しては、いままで視野になかったので、これから勉強してみたいと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2020/02/20 08:20

まあ、人の話聞きなよってことだね。

中性子とか、陽子が、マクロで考える粒子感でいるかぎり永遠に答えはでないから。

>原子核内では、原子核全体の安定性を高めるためであれば、中性子も陽子も等しく、β崩壊を起こし得る。その場合、中性子は単体でも短寿命であるから問題ないとして、原子核内では”崩壊”し得る陽子も、ある意味で不安定なのではないか。(単体では極めて長寿命とされているが。)

こんなまとめかたしても無意味です。

まず、崩壊といっているのは、電子や陽電子が出てくるからの比喩であって、別に崩壊しているわけではない。アップクオークとダウンクオークが、素粒子レベルで変わって、内部に存在しなかった素粒子が飛びだす。その本質がわかっていますか?

そう考えれば、エネルギー保存則より、β+崩壊は単独では発生しないえない。なぜなら、陽子は中性子より静止質量が小さいから。
これが陽子と中性子の静止質量差より、反応前後の核子内の結合エネルギー差が大きい核種のみ、β+反応が起こる。

いずれにせよ、中性子も陽子も、単独でも、核子の内部でも極めて安定で、弱い力でクオークが素粒子レベルで変化しているだけ。そのとき、電子やニュートリノがセットでたたき出されるだけで、それらはもともと核子の中にあったわけではない。つまり中性子も陽子も、β崩壊しようが、β+崩壊しようがどちらも極めて安定。だから、世の中の反応はほとんどが化学反応による物質の多様性で成り立つ。核子を未来永劫存在すると考えても差し支えない。

これと陽子崩壊はまった区別。ばらばらになってしまうって話なので・・・

β崩壊を、粒でできた塊がバラバラになる・・・って思いこんでいるかぎり、この話は永遠に回答にたどり着きませんよ。
ちゃんと基礎を勉強してください。

>中性子は、単体で極めて短命ですが、その単体での崩壊の仕方と、原子核内でのβ崩壊の仕方は同じように思います。
違います。

>陽子は、単体では崩壊が観測できないほど、長寿命、安定であるのなら、陽子過剰原子核内でもβ”崩壊”するのではなく、例えば、陽子が原子核を離脱するなどの他の道筋はないのでしょうか。

陽子崩壊と、β崩壊の仕組みをごちゃまぜにしています。

どちらも、コメントするレベルにないぐらい、はちゃめちゃな理屈。
β崩壊は、崩壊ではありません。クオーク変化です。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
今後、いろいろ考えたり、勉強したりするにあたっての手がかりをあたえていただいたように思います。その意味では、”はちゃめちゃな理屈”を質問させていただいた甲斐があったと言えるのかもしれません。
”コメントするレベルにないぐらい”と、おっしゃりつつ、貴重な時間を削って回答いただいたことに感謝いたします。

お礼日時:2020/02/20 08:12

あなたのいう「陽子がβ崩壊する」というのは, 具体的にはどのような反応のことをさしていますか?



もちろん, 「陽子がβ崩壊する」ことと「陽子が極めて長寿命とされている」こととは矛盾しない. どうして矛盾していると考えられるのかがわからん.
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
説明になるかどうかわかりませんが、私の質問する”陽子のβ崩壊”とは、中性子過剰な不安定原子核内で、中性子が陽子(+その他)へ変化するのと同様に、陽子過剰な不安定原子核内で、陽子が中性子へと変化する、というような意味です。あまり多くの情報を持ちませんが、例えば、CNOサイクルという炭素、窒素、酸素の生成プロセスで、窒素(13)がβ崩壊し炭素(13)になる、と聞いたことがあります。

また、後半に関してですが、自分ではつぎのように考えています。
中性子は、単体で極めて短命ですが、その単体での崩壊の仕方と、原子核内でのβ崩壊の仕方は同じように思います。陽子は、単体では崩壊が観測できないほど、長寿命、安定であるのなら、陽子過剰原子核内でもβ”崩壊”するのではなく、例えば、陽子が原子核を離脱するなどの他の道筋はないのか。というほどの疑問です。

お礼、おそくなりまして申し訳ありません。
ありがとうございました。

お礼日時:2020/02/19 10:31

陽子や中性子を、マクロな意味での粒子と考えていると、そういう発想になりますね。

でも実は、この世に粒子など存在しません。場の量子論を見れば、すべては波。単独で、相互作用を受けなかったときのみ、まるで粒子のようにふるまうだけです。

陽子や中性子はまるで粒子に思えますが、実際は、アップクオークとダウンクオークがグルーオンで結びついてできています。そして、クオークや反クオークからなっている中間子を相互にやり取りをして、核子の中で結びつきます。その核子となったときの状態が安定しているから、物質は存在していて、まるで粒から物質が出来ているかの勘違いを起こします。

しかしそうではなくて、その中では、クオーク、反クオークのエネルギーの波が、ぐちゃぐちゃに相互作用を繰り返しています。その中の一つのクオークに弱い力が働いて、中性子が陽子になったり、陽子が中性子になったりする。もっと言えば、弱い力が働かないときにも、グルーオンは次々に状態を変えている。中はぐちゃぐちゃだけど、容器の中の話なので分からないだけなのです。その時、陽子が多ければβ+崩壊、中性子が多ければβ崩壊や同等の電子捕獲などを通じて、系が安定しようとするだけです。

なお、カミオカンデが観測を目指す陽子崩壊は、β崩壊ではありません。
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございます。
素粒子、原子核、原子、電子、等が理論的整合性の為の単なるモデルあるいは方便なのではないかという疑念も常々いだいています。その意味で、ご回答は大変参考になります。
カミオカンデは、なぜ陽子崩壊の観測にこだわるのか、それがβ"崩壊"と決定的に違う点は何か、も知りたく思っています。ありがとうございました。

お礼日時:2020/02/17 22:28

個々の粒子を考察しても答えは出てこない。


原子核全体の状態を考察する必要がある。

単独中性子は確かに15分しか持たないが、原子核中の中性子は半永久的な寿命を持つ。
原子核内には粒子以外の仮想粒子などが媒介する強い力などが働いており、それが中性子の安定性にも影響を及ぼしている。

一方、原子核内の粒子の状態は、原子核全体の安定度に影響を与えている。
たとえば陽子と中性子が同数の原子核は安定であり、なかなか変化しない。
鉄は最も安定な原子核として有名である。
一方、例えば陽子100個に対し中性子が50個しかなければ、その原子核は電気的に不安定であり、分裂しようとする。
逆に50個の陽子に対し中性子が100個もあったり、あまりにも粒子の数が多すぎる原子核も、求心力を保てない。
これらのような原子核は不安定な「放射性原子核」となり絶えず分裂して一定割合(半減期)で別の原子核へと変化していく。

ベータ崩壊も、そのような不安定な原子核が安定な原子核に生まれ変わる過程である。
中性子個々の性質とは関係がない。

たしかに自然界では高エネルギーの不安定状態から低エネルギーの安定状態へ向かう傾向がみられるが、
ベータ崩壊の場合、
それは個々の粒子のエネルギー状態を変化させるために起こるのではない。
原子核全体のエネルギー変化と安定度を変化させるために起こるのである。
したがってそれを達成するために一部の粒子が高エネルギー化、不安定化しようと、それは何ら不自然ではない。
くわえて原子核内では陽子だろうと中性子だろうと安定度は同じであるから、エネルギーの交換も双方的に起こる。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>原子核全体のエネルギー変化と安定度を変化させるために起こるのである。したがってそれを達成するために一部の粒子が高エネルギー化、不安定化しようと、それは何ら不自然ではない。

上記のご指摘が、私の疑問の大半を、解消してくれたように思います。じっくりご回答を読みこんでみます。

お礼日時:2020/02/17 17:58

>なぜなら、陽子は、寿命が確定できないくらい安定であり、わざわざ不安定な中性子に向かって変化する必然性が思い浮かばないからです。



必然性はそうですが、量子・素粒子の世界は「確率」で動いていますから「決定論」的な議論ではありません。「確率がゼロ」でない限りは起こり得るということです。(そして、「不確定性原理」から「確率がゼロ」であることは言えない)

「陽子がβ崩壊する」といっても、その「陽子の寿命」(数学的に 1/e ≒ 1/2.7 になる時間)は宇宙の寿命よりも長いといわれていて確定していないと思います。確か、スーパーカミオカンデでそれを何とか検出して「確率計算、寿命計算」しようとしているようですが、ここ10~20年の観測の中では検出できていないようです。

こんな記事がありました。
  ↓
http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/sk/sk/pdecay.html
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この回答へのお礼

素早いご回答、ありがとうございます。しばらく、ご回答の内容をじっくりかみしめてみたい思います。

お礼日時:2020/02/17 15:03

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