No.9ベストアンサー
- 回答日時:
あなたの上げている写真の記号で(4)の問いを考えると:
小球と台の質量をm₁、m₂、速度を↑v₁、↑v₂
台が小球に作用する垂直抗力を↑Fとすれば
台が小球に作用する垂直抗力の仕事率は写真にあるように↑F・↑v₁
小球が台に作用する反作用力-↑Fが台にする仕事率は -↑F・↑v₂ になる。
重要なのは
小球の台に対する速度を↑vとしたとき小球は台の斜面に沿って運動するので
↑Fと↑vはたえず直角ということ、つまり↑F・↑v=0 です。
ところが
小球の台に対する速度=小球の速度-台の速度 だから
↑v=↑v₁-↑v₂ がなりたつ。
これを↑F・↑v=0 にいれれば↑F・↑v₁+↑F・(-↑v₂)=0 が出てくる。
つまり台の斜面と小球とはなめらかなので垂直抗力しか及ぼし合わないから
台と小球が及ぼし合う内力の仕事率のそれぞれは0でなくても和は0になり
したがって、
小球の運動エネルギー+台の運動エネルギー+小球の位置エネルギー
が一定という力学的エネルギー保存則が出るのです。
感動してしまいました。。。
ずっと悩んでいたことがスっと解けた気がします。ありがとうございます。
もう一つだけお聞きしたいのですが2体問題の力学的エネルギー保存は今回のように片方の内力が物体に対して相対速度に垂直に働いている場合のみ保存するということでしょうか?
それとも他に保存する場合がありますか?自分では完全弾性衝突の時くらいしか思い浮かびません。
No.11
- 回答日時:
<2体問題の力学的エネルギー保存は今回のように片方の内力が物体に対して相対速度に垂直に働いている場合のみ保存するということでしょうか?>
いえ、そうではありません。
たとえば、あなたが写真にあげている式を完全弾性衝突に適用してみます。
すると↑Fと-↑Fは衝突の最中に作用しあう内力、↑v₁、↑v₂は
唐突の最中のそれぞれの速度です。
これを辺〃加えると
d/dt(1/2m₁v₁²+1/2m₂v₂²)=↑F・↑v₁+(-↑F)・↑v₂となって
この両辺を衝突時間の間で積分すると
左辺=衝突前後の運動エネルギーの和の変化、
右辺=衝突時間中に作用しあう内力のする仕事の和
となるが
完全弾性衝突では衝突前後で運動エネルギーの和に変化はないから
衝突時間中に作用しあう内力のする仕事の和=0
となります。
ここで、直線上を運動する2球の完全弾性衝突を考えれば
その場合でも衝突時間中に作用しあう内力のする仕事の和=0
になりますが、この場合は内力も相対速度も方向は直線にそっているから
内力と相対速度は直角ではありません。
ようするに
外力の位置エネルギー+2物体の運動エネルギーの和が保存する条件は
(内力と相対速度の向きとかは関係なしに)
内力のする仕事の和が0になるということです。
No.10
- 回答日時:
>ただ垂直抗力が小球へする仕事と台へする仕事が等しい
>(つまり打ち消し合う)かどうかは判断できないと思うのですが
内力が「接触」による場合、接点の速度は一つしか無いことと、
作用反作用の法則から、等しいことは直ぐにでてきます。
難しいのは、内力が場によって生じる場合で、
簡単には説明出来ません。2つの物体が異なる速度を持てるし
場に蓄えられるエネルギーも絡むからです。
接触と場による内力が両方ある場合の力学的エネルギー保存則の
証明は、解析力学が必要だと思います。
No.8
- 回答日時:
No.2&3 です。
#3 の「お礼」に書かれたことについて。>垂直抗力の仕事が仕事をしていると思うのですがこれはどういうことでしょうか?小球に働く垂直抗力による小球への仕事は0だと思いますが台へは明らかに仕事をしています。
「補足」に示された問題では、
(1) ~ (3) は台は動かないので、垂直抗力(というより、物体が台を押す力)は何も仕事をしていません。
従って「重力」のうち「斜面方向の成分」だけが仕事をし、それを積分すると「高低差 h」の位置エネルギーに等しくなり、この位置エネルギーが物体の運動エネルギーに変わることになります。
(4)(5) では台も動くので、「重力」のうち「物体が台を押す方向の成分」が台に対して仕事をし、台が動くことで「目減りした」「重力の斜面方向の成分」が物体に対して仕事をします。
その合計である「台の運動エネルギー」と「物体の運動エネルギー」の和は、最初にあった「高低差 h」の位置エネルギーに等しくなります。最終的に「仕事をした」のは「重力」だけですから。
もし「台と床」との間に摩擦がある場合には、台は「重力のうち物体が台を押す方向の成分」と「摩擦力」の合力によって加速度が生じ、その結果の速度による「運動エネルギー」となりますから、「台の運動エネルギー」と「物体の運動エネルギー」の和は、最初にあった「高低差 h」の位置エネルギーには等しくなりません。
「台と床との間に摩擦はない」という仮定が、「重力」のうち「物体が台を押す方向の成分」が台に対して仕事だけが「台の運動エネルギーになっている」ことを保証しているのです。
つまり、#3 に書いたように、「エネルギー保存」は「問題を解くための前提条件」として「与えられている」のであって、「問題の中で明示的に導き出されるもの」ではないのです。
大学の物理では、上記のような「まさつがある場合」などに対しても「運動方程式を解いて、時間の関数としての運動の変化と各エネルギーの変化」を求めることができます。しかし、高校物理では「微分方程式を解く」ことができないので、「最初と最後の状態」で「エネルギーが保存する」ことによって問題を解くことが多いです。そうしないと解けないからです。
ただしそれは「現実に起こっていること」の「近似解」に過ぎません。大学物理ではもっと詳細に「エネルギーが保存しない場合」についても解きます。
返信ありがとうございます。
(4)以降についてもう少し詳しくお願いできますか?これ以降は(4)の仕事状況下として話します。
仕事をするのは重力ではなく垂直抗力(つまり小球が台へ及ぼす力と台が小球へ及ぼす力)ではないでしょうか?(もちろん重力も仕事をしますが。)それが重力で考えられることがよく分かりません。
それと小球も、「台が小球に及ぼす力」によって仕事をされていると思うのですがどうでしょうか?
自分の考えとしては「小球が台へ及ぼす力」による台への仕事と「台が小球へ及ぼす力」による小球への仕事が打ち消し合わなければ力学的エネルギーは保存しないと考えます。(つまり元手であるmghが全て運動エネルギーに変化されず垂直抗力による負の仕事により減ってしまうか又はmghは全て運動エネルギーに変換されたものの垂直抗力による正の仕事によって台又は小球がさらに運動エネルギーを獲得するのではないかと言うことです。)
長くなってしまい申し訳ないです。よろしくお願いいたします。
No.7
- 回答日時:
>小球に働く垂直抗力は小球の変位方向に垂直なのでこちらの仕事は0になる気がするのですが
(4)に関してはそれでいいけど、球が W と衝突してからは NG
移動する坂では 垂直抗力と球の進行方向が垂直じゃない。
返信ありがとうございます。
なるほど確かにそうですね。
ただ垂直抗力が小球へする仕事と台へする仕事が等しい(つまり打ち消し合う)かどうかは判断できないと思うのですが力学的エネルギー保存則を適用出来るのはどこから分かるのでしょうか?
エネルギー損失がないから結果的に保存するしかないのだと言われれば摩擦による仕事が熱エネルギー変換されるように垂直抗力による仕事も他の運動エネルギー以外のエネルギーに変換される可能性は無いのか?と考えてしまいます。
No.4
- 回答日時:
まず、運動エネルギーの和は、力が内力か外力かに拘わらず成立するとは言えません。
それは、エネルギー原理の式を多体系に適用すれば分かります。
つまり、i個の物体系(質点系)に対して、
Σ{(1/2・mi・vi^2)-(1/2・mi0・vi0^2)}=ΣWi
Wiが保存力による場合、Wiは保存力の位置エネルギーの差(変化後と変化前との差)として書けますので、
変化前後のi番目の物体の位置エネルギーをUi、Ui0 とすると、
Σ{(1/2・mi・vi^2+Ui)-(1/2・mi0・vi0^2+Ui0)}=0
と書き直せます。
これが多体系の力学的エネルギーの保存の式です。
・・・ただし、各物体に働く力は保存力のみで、物体間の非弾性衝突は起こらないと仮定してあります。
さて、一番上の写真の式ですが、式変形をすると
d(1/2・m1・v1^2)=Fv1dt d(1/2・m2・v2^2)=-Fv2dt
となり、v1dt≠v2dt (変位が異なる)となり等しくありません(つまり、dtでの物体1と2の変位は異なります)。
よって、この2式を結びつける事はできません。
ちなみに、2物体間に内力としてポテンシャル力(位置エネルギーを持つ力)が働く場合、
2物体間にはポテンシャルがありますので、2つの物体の運動エネルギーを分けて書く事はできません。
ポテンシャルの変化まで考慮して式を書かないと正しい結果は得られませんので注意して下さい。
2枚目の写真の問題ですが、垂直抗力と言う非保存力が働き、その力のする仕事は0ではありませんので、
物体一つ一つに関しては、力学的エネルギー保存則は成立しません。
しかし、2つの物体に働く垂直抗力の仕事の和は0になってしまいます。
これを具体的に計算するのは少々面倒なので、
小球の力学的エネルギーの一部が台に移ったために、台が動き出した(台が運動エネルギーを持った)と解釈する方が良いでしょう。
ちなみに、摩擦力が内力になっているために、運動エネルギーの和が保存しない例は、
なめらかな水平面上で、摩擦力が働く台の上を物体が滑って行く運動がありますね。
摩擦力は内力になるけれど、保存力ではないから運動エネルギーの和は保存しません。
しかし、水平方向の運動量の和は保存してしまいます。
返信ありがとうございます。
上手く文意が読み取れず申し訳ないのですが最初の多系体の話はどのようなことを伝えたいのでしょうか?
それと垂直抗力の仕事が系全体では0になるとおっしゃいましたがやはりそこにつまづいてしまいます。少なくとも小球に働く垂直抗力は小球の変位方向に垂直なのでこちらの仕事は0になる気がするのですがどうなのでしょうか?よろしくお願いいたします。
No.3
- 回答日時:
No.2 です。
「お礼」「補足」に書かれたことについて。>2体問題において力学的エネルギー保存則を使う問題などあると思うのですがその場合のエネルギー保存則はどのようにして導かれるのでしょうか?
「導かれる」のではなく、「保存される」という前提条件が提示されているから「使える」という場合です。
補足に示された問題は、「空気抵抗」や「まさつ」がなく、かつ衝突は「弾性衝突」という条件が与えられているので、「力学的エネルギーが保存されている」という条件を使ってよい問題ということです。
現実の現象では、「空気抵抗」や「まさつ」があり、かつ「完全弾性衝突」ではないので、問題の解からは若干「ずれた」観測結果になります。
その現実からは「まさつ」や「非弾性性(物体の変形や振動)」による「エネルギーロスがある」という結果が導かれます。
与えられた問題が、「そのようなエネルギーロスはないものとみなす」といっているので、問題を解く上で「力学的エネルギー保存」が使えるというだけの話です。
「与えられた条件」から「その法則が成り立つかどうか」を判断する話であって、「法則を明示的に導き出せる」という話ではありません。
返信ありがとうございます。
垂直抗力の仕事が仕事をしていると思うのですがこれはどういうことでしょうか?小球に働く垂直抗力による小球への仕事は0だと思いますが台へは明らかに仕事をしています。
No.2
- 回答日時:
お画像でお示しの式は、何をしようとしているものなのでしょうか?
外力がなく、お互いに内力 F だけを及ぼしあって運動するなら、運動方程式は
F = m1*dv1/dt
-F = m2*dv2/dt
と書けるので
m1*dv1/dt = -m2*dv2/dt
→ m1*dv1/dt + m2*dv2/dt = 0
→ d(m1*v1 + m2*v2)/dt = 0
これを積分すれば
m1*v1 + m2*v2 = const
つまり「運動量保存」が得られます。
また、「2物体が内力のみを及ぼし合いながら運動する時の運動エネルギーの保存」は、明示的に「導かれる」ものではありません。
「外力がないので運動量が保存される」という条件下でも、「非弾性衝突」のように「力学的エネルギーが保存されない」場合だってあり得ます。
返信ありがとうございます。
2体問題において力学的エネルギー保存則を使う問題などあると思うのですがその場合のエネルギー保存則はどのようにして導かれるのでしょうか?
参考までに内力のみを及ぼしあうふたつの物体の問題を補足しておきます。
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