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とある記事なのですが、インドでは新型コロナウイルスの被害のみならず、サバクトビバッタの大群が到来し、農作物の被害が拡大しており、そして隣国の中国も警戒しているのだが、ここで質問です。
教授の説明によると、
「変異して群れるようになったバッタは、季節風に乗って飛ぶ。風がうまく吹けば、数千km飛ぶことも可能です。過去には、西アフリカからカリブ海諸島に到達したという記録もあります」
と説明しており、この記事を書いた記者の最後の分によると、「当然、日本も他人事では済まされない。中国に侵入したバッタの大群が、黄砂を運ぶ風に乗って海に隔てられた2000kmをやすやすと越え、日本列島へと飛来することは十分にあり得るのだ。」
と書かれているのですが、ここで質問です。
この記事の通りに、中国国内にバッタの大群が飛来し、やがて黄砂を運ぶ風に乗って、日本本土にやって来る可能性があるのでしょうか?


●『突然変異で獰猛化 4000億匹のバッタ「日本襲来の可能性」(FRIDAY) - Yahoo!ニュース』↓
https://news.yahoo.co.jp/articles/64be035be61cb4 …

「インドの蝗害と日本本土への襲来の可能性に」の質問画像

A 回答 (1件)

教授は嘘は言っておりませんが,記事を書いた記者の生態学的知識レベルがお粗末すぎます。

飛蝗が起こる過程とそれが維持される過程を全く理解しておりません。日本ではご心配のことは起こらないと思います。

飛蝗が起こるには1世代で起こるわけではありません。所々に草が茂る砂地で何世代かに渡り徐々に個体群密度が増し相変異が強くなり,孤独相から群生相に変化していきます。飛蝗が起こるまでに群生相が進むのは,生理・生態も変化し,食性も変化してもはや植物だけでは餌が不足し植物食性では無くなります。食性が雑食性になり仲間をはじめとした昆虫等も総て餌として認識されます。

このようになって初めて飛蝗が起こります。仲間とふれあうと自分が食べられるといった恐れから逃げ出します。他の個体は餌が逃げるといって追うわけです。すさまじいことですがこれが移動の原理で飛蝗の原動力だそうです。

飛行距離はジェット気流に載っての話しだそうですから大西洋や太平洋を越えるようです。別な例ですが日本の稲の害虫のウンカも日本で越冬は出来ませんが,中国南部から毎年黄砂と共に日本にやってきて日本の稲に被害を及ぼします。プライベイトジェットで捕虫網でウンカを捕らえて確認したようです。

さて今のところは飛蝗の離陸までの話ですが,着陸後が重要です。着陸した世代だけで飛蝗が起こるわけではありません。次世代は裸地に産卵します。しかし,所々に草が生えている場所で無いと群生相が維持されません。なぜかといいますと彼らは夜に草に登って休みます。その際の混み具合で群生相が維持されます。ですから砂漠のような草が生えていない場所でも,反対に草だらけの草原でも群生相は維持できません。

さらにサバクトビバッタは熱帯性のバッタです。日本で世代交代できるとは思いません。日本で飛蝗を起こすバッタはトノサマバッタです。トノサマバッタは日本でも2000年以降に,馬家島や関空で複数回群生相が観測されています。しかし上記の環境が日本には無いようで菌類により絶滅したり,草が生育して孤独相に戻っています。江戸時代の飛蝗以来日本での被害はありません。
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