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段階ゲームが唯一のナッシュ均衡を持つ場合、その有限回繰り返しゲームにおける部分ゲーム完全均衡はそのナッシュ均衡に対応する行動の組が繰り返されるものに限られる理由を説明せよ。

A 回答 (1件)

部分ゲーム(サブゲーム)完全均衡はゲームを後ろ向きに(バックワードに)解いたとき(後ろ向き推論)の均衡と同じなので、後ろ向きに解くことを考える。

N人のT段階繰り返しゲームだとする。いま、最後の段階Tに達したとしよう。このとき、すでに段階T-1までのゲームは終了しているので、残る段階Tのゲームは通常の1回限りの同時手番ゲームと同じ。よって、N人の各プレイヤーはその同時手番のナッシュ均衡行動(段階ゲームのナッシュ均衡は仮定によって一意)を選択する。段階Tの各プレイヤーの行動が確定したので、最後から1つ前の、段階T-1の各プレイヤーの行動を考えよう。T-2段階はすでに終了しているので、残るのはT-1とTの2つの段階。しかし、上に見たように、後ろ向き(バックワード)推論によって各プレイヤーの段階Tの行動は確定しているので、段階T-1だけを取り出して各プレイヤーの行動を考えればよい。よって通常の同時手番ゲームと同じで、一意のナッシュ均衡行動があるのでそれを段階T-1でも選択する。このように、段階T-2、T-3、...2、1についても同様に推論すると、各段階で各プレイヤーは段階ゲームのナッシュ均衡行動を選択する、ということになる。したがって、T段階繰り返しゲームのサブゲーム完全均衡は、段階ゲームに一意のナッシュ均衡が存在する場合には各プレイヤーは各段階1,2,・・・,T-1,Tにおいて段階ゲームと同じ行動(段階ゲームのナッシュ均衡行動)を繰り返すといえる。
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