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No.3
- 回答日時:
佞奸《ねいかん》
「政治の破産者・田中正造」より 著者:木下尚江
れると云ふことでは、この国家全体の元気と云ふものを失ひ、日本国と云ふ国の肩書を軽んじて来る。この少数の佞奸《ねいかん》邪智の奴ばかりに横領されて、一般人民を圧倒して置く時には、日本の所有権と云ふものを、こ....
「閑人詩話」より 著者:河上肇
氣將呑五大州 豪気将に呑まんとす五大州。 一寸丹心三尺劍 一寸の丹心、三尺の剣、 揮劍先試佞奸頭 剣を揮つて先づ試みん佞奸の頭。 と云ふのがあり、之に対し、結句の揮剣は平仄が合はぬから....
「総理大臣が貰つた手紙の話」より 著者:坂口安吾
れた瞬間から、破滅に瀕する大損害を蒙つたやうな幻覚を起し、はては犬畜生にも劣つた精神|陋劣《ろうれつ》佞奸《ねいかん》邪智の曲者などと病的な考にとらはれる。徒《いたずら》に催促の手紙を書いて息を切らせ、静....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
まことに以て訝しい次第。……この見当はあたらぬかも知れぬが、ひょっとすると、あの佞奸《ねいかん》の水野が、最近に至って双生児の秘事を聞き知り、それを種に、上様に....
切に願ふ、朝廷此情実を諒とし給ひ、詔を下して朝野の直言を求め、奸佞を駆逐し、忠正を登庸し、邪説を破り、大体を明にし給はむことを。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
(父子、世嗣の問題にまで、才気をさし挟むはいかに才ありとも、奸佞の臣たるをまぬかれぬ。いつかは、誅すべきぞ)
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この不幸をきっかけにして、土部三斎や、横山、浜川と言ったような、奸佞暴慾な武士たちは、だんだんに、雪之丞の計略の罠に陥ちてゆくであろう。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
奸佞
切に願ふ、朝廷此情実を諒とし給ひ、詔を下して朝野の直言を求め、奸佞を駆逐し、忠正を登庸し、邪説を破り、大体を明にし給はむことを。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
(父子、世嗣の問題にまで、才気をさし挟むはいかに才ありとも、奸佞の臣たるをまぬかれぬ。いつかは、誅すべきぞ)
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この不幸をきっかけにして、土部三斎や、横山、浜川と言ったような、奸佞暴慾な武士たちは、だんだんに、雪之丞の計略の罠に陥ちてゆくであろう。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
安く送らん事最々容易の業ながら忠相ぬしつら/\渠を見るに貴介公子の落胤に似氣なく奸佞面に顯れ居れば意許せぬ曲者なりと夫が成立よりの事柄を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
曖昧な理屈を立てた後、利己心の一見道理あるらしい狡猾な論法を用いた後、憤った本心から「奸佞の徒、みじめなる奴、」と耳に叫ばれるのを彼が聞いたのも、幾度であったろう。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
叔父さんを無事に連れ帰るのは誰でもいいが、このままにしておいては奸佞邪智の秋山男爵だ、この上如何なる悪計を持って我らを苦しめ、かつ鳩のような月子さんを翫ぶか知れない。
月世界競争探検 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
彼女はその点を正面から攻撃しはしなかった。彼女は奸佞な尋ね方をした。
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年 (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
ピストルでもあったなら、躊躇せずドカンドカンと射殺してしまいたい気持であった。犬は、私にそのような、外面如菩薩、内心如夜叉的の奸佞の害心があるとも知らず、どこまでもついてくる。
畜犬談:―伊馬鵜平君に与える― (新字新仮名) / 太宰治(著)
狡猾奸佞なるものの世に珍重せらるべきを知りぬ、「ブロンテ」の小説を読んで人に感応あることを知りぬ、蓋し小説に境遇を叙するものあり、品性を写すものあり、心理上の解剖を試むるものあり
人生 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
文雅風流の道に傾きすぎるきらいはあるがまず聖明な君と申しあげてよい。ただ困るのはその君側の奸だ。奸佞な侯公や悪臣のみが政治を自由にしている
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
王の奸佞邪智を打ち破る為に走るのだ。走らなければならぬ。そうして、私は殺される。若い時から名誉を守れ。さらば、ふるさと。若いメロスは、つらかった。幾度か、立ちどまりそうになった。
走れメロス (新字新仮名) / 太宰治(著)
古語に曰く君子は欺くべし罔べからずとは宜なる哉都て奸佞の者に欺かるゝは己が心の正直より欺かさるゝものなり實に其人にして爲而已其の欺く者は論ず可らず其才不才に依るにあらざるか爰に伊勢屋五兵衞の養子千太郎は父の病中を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かくては、慄然、日ごろの不安を、いやが上にも募らせた吉保は、奸佞の本質をあらわして、紋太夫と謀り、にわかに老公へ対して、ある決意をかためたらしく存ぜられます
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここらが彼の奸佞なところである。果たして、奉行の蔡九は、ご機嫌すこぶる斜めであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
など。■
この回答へのお礼
お礼日時:2021/09/04 18:11
たくさん挙げていただきありがとうございます。
レ・ミゼラブルにも出ていたのは気づきませんでした。
奸佞は古い訳本でしか見ない印象があります。
高田大輔氏も作中で使っていた気がしますが、現代人だとそういう特殊な作家しか使いませんね。
結論としては、ほぼ同じ意味で使われている……ということになりそうです。
もっと言葉の歴史について調べてみたいと思います。
No.2
- 回答日時:
他の回答者に期待しましょう。
私はこんな言葉使ったことがありませんから、例文を書く自信がありません。明らかに辞書を真似た例文を書いても意味ないでしょう。それより「佞奸」はあるのですか。No.1
- 回答日時:
「奸佞」は辞書に載ってるが、「佞奸」は見ません。
両方あるんですか。日本国語大辞典
かん‐ねい 【奸佞・姦佞】
解説・用例
〔名〕(形動)
心がねじけていること。悪賢く、人にこびへつらうこと。また、そのさまや、その人。
*御伽草子・鴉鷺合戦物語〔室町中〕「嗚呼、かんねい朝にありて賢は野にむもるる時代かな」
*文明本節用集〔室町中〕「奸侫 カンネイ」
*浄瑠璃・岸姫松轡鑑〔1762〕四「邪智奸佞(カンネイ)の元(もと)たる義員」
*読本・翁丸物語〔1807〕上一「元来性質奸佞(カンネイ)にして淫欲深く、いつしか源太兵衛が妻おかんといへるに密通し」
*報徳記〔1856〕一「風俗頽敗奸佞(カンネイ)邪曲(じゃきょく)の民多し」
*小説神髄〔1885~86〕〈坪内逍遙〉下・時代小説の脚色「北条時政が奸佞(カンネイ)なる臓腑肺肝をさぐりいだして仔細に写したるも」
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