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大和以前の戦艦で側面の副砲が近代化改修後も廃止されなかった理由はなぜでしょうか?まず使用する機会などなくあるだけ無駄だと思うのですが、何か残しておく理由があったのでしょうか?

A 回答 (3件)

艦隊同士の砲戦(=戦艦の存在意義そのもの)が起こった場合、駆逐艦が突撃してきて魚雷を打ち込まれるから、その撃退用に10~15センチ程度の砲は必須装備です。

で、その規模の大砲といえば、副砲か高角砲。よって、高角砲と副砲を兼用する、といのならアリで、実際に米軍(ノースカロライナ級以降)や英軍(ヴァンガード)は高角砲と副砲は兼用。
これらは、日本戦艦の近代化改修(1935年前後)より時代が後の話。

で、近代化改修の時期において、そこまで航空機は脅威でなかったので、副砲を減らして高角砲、という考えが生まれる余地が無かったと思われます。
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その様な状況が実際に発生するかどうかは横に置くとしても、全主砲が使用不能になったときには必要という判断もあったかと思います。

あと、陸上への砲撃の際には、副砲による砲撃も有効だということもあったのではないでしょうかね。そもそも改装に手間だし資材も使うし、そんなことするなら空母の一隻も作った方がよい。そのまま残しておいても何かの役に立つだろうという日本的判断ですね。
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こんにちは


次のような回答ではいかがでしょう。
基本的には「とにかく手が回らなかった。一方で南方の島々への再上陸の際の艦砲射撃をする気でいた・・・」

  真の意図はもはや図りかねる時代ですし、副砲の今後についてそもそも誰かによる「計画的な方針」があったかどうかも怪しいところですが、 私の読んだ書き物から推定するに・・・ まずは「改修に手が回らなかった・・」と言えるでしょう。
  もっとも、これを「人的・物的リソースが限られる中で優先順位が届かなかった」と言い換えた場合には二通りの捉え方がありますね。
①「明らかに対航空戦が重要だとわかっていたのにそのための人的・物的リソースが足りなかった」
②「対航空戦に先見性が及ばず優先順位に反映できなかった」
後者はいわゆる「大艦巨砲主義からの脱却が遅れた」というよくある総括で多くの歴史家が納得するでしょうが、 軍の中にもいろいろな意見があったでしょうからそこは酌んであげる必要があるでしょう。

一方、それでも副砲(10cm~20cm級)には独特の役割があり、もし私だったとしても簡単には廃止できなかったかも。 それが、「上陸地点向け艦砲射撃」です。
  大型戦艦の主砲は主に艦対艦戦の長距離「オーバーリーチ」(アウトレンジ)を狙っています。 このため、航空機の優位性が見えてくると「無用の長物」を感じた軍人も多いかと。
他方、先の大戦はいわば島の奪い合い。いきなり上陸するにせよ、奪われた島を取り返すにせよ、とにかく上陸地点は先に艦砲射撃で制圧する必要がありますが、このときにモノを言うのが中距離からの多数の砲弾による射撃。
作戦冒頭は遠距離から巨砲を撃つこともあるでしょうが、どこかに当たれば戦闘能力が低下してくれる艦船と違い、上陸援護のために海岸の敵の拠点(トーチカ等)を制圧するためには、中規模砲弾でよいのでピンポイントで当たる必要があります。
特にじわじわと島を奪われて何とか取り返そうとあせっている中では、航空優位で対空防御の必要性を考えつつも「もはや戦艦の最大の役割はこのような上陸作戦の支援・・・」を考えると中口径砲を廃止することはなかなか勇気が要ったでしょう。
(ちなみに大和型は副砲を早めに廃止しましたが、それでも「ハリネズミ」のように対空用機銃を増設したのは絶望的な沖縄出撃の直前だったようですね)
さてさて、いかがでしょうか。 

ちなみに、米軍艦船では、一度は増設したエリコン25mm、ボフォース40mmの各対空砲を途中から廃止して12.7cmの中口径砲を増設しています。
これは、対空戦を軽視したのでなく、VT信管(真空管式の一種の簡略レーダーを内蔵して飛行機の近くを通過するだけで爆発してダメージを与える近接信管)がきわめて有効なことがわかったので、これが発射できる中口径砲での対空防御に切り替えたとのこと。実は日本でも同様の防弾が開発されておりそれを見込んで副砲を残していたという説は・・・まったくないですね。汗

お役に立てば幸いです。
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