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信頼性技術に関する本は3冊読みましたが、バスタブ曲線で初期不良となる具体的な事例を知りたかったのですが見た本にはほとんど掲載されていませんでした。
具体的な事例を知ってイメージを持ちたいのですが、事例が出来るだけ詳しく掲載された書籍をご存知の方は是非教えて頂きたいです。
(例えば今まで掲載されていた例はパソコンだと起動不良、クルマだと思う整備不良ぐらいの情報はありましたが、もっと深掘りされた事例が知りたいです。例えば、車だとどこの工程で人?装置?部材?の何が問題で初期不良が起こるのかが知りたいです。初期不良と摩耗不良の違いを実例から理解したいです)

質問者からの補足コメント

  • 補足させて下さい:「例えば、車だとどこの工程で初期不良が起こるのか?」と記載いたしましたが、これは”どの工程で不良が出るのか?”を知りたい訳ではないです。
    初期不良の事例の具体的な情報として、「どの工程で発生したか?」や「人?装置?部材?」のどの事象で発生したのか?を深掘りして知りたかった次第でした。

      補足日時:2023/10/09 20:10

A 回答 (10件)

私はかつて本業で品質保証の仕事をしていました。



バスタブカーブでの初期故障(初期不良)は、その製品が使用段階に入るとやがて内在していた問題があれば顕在化して不具合や故障に至ることを意味します。
たとえば電子機器ならハンダ不良であるとか、機械ものだとネジの締付け(増し締め)忘れや接着不良といったものです。LEDだとDLDというガンみたいな欠陥を内在していたものが使用され始めると、早く劣化し点灯しなくなります。
初期故障(初期不良)の原因は製品の種類によってまちまちです。

> 車だとどこの工程で人?装置?部材?の何が問題で初期不良が起こるのかが知りたいです。

どの段階にも問題があり得るので語り尽くせません。もっと前段階の設計に問題があることも珍しくはありません。
詳しく知りたいのなら、FTAやFMEAの具体的な事例を調べれば、どういうところでどんな問題がありえるのか、多少は分かって来ます。

※事例:H3ロケット打ち上げ失敗(2023年3月7日、種子島宇宙センター)
下記の詳細説明を参照。

メーカでは品質管理に十分注意し、スクリーニングやエージングでこれを内在する問題(不具合・欠陥)を抽出したり検査で除去しています。しかしそれでも問題を含んだ製品が市場に流出することがあるのです。
こういうのをユーザが使いはじめると、間もなくバタバタと故障が出だします。これがいわゆる初期故障です。

実は、私たち人間でも製品と同じようなバスタブカーブを持っています。図を見ても分かるように、乳幼児の死亡(つまり製品で言えば故障)率はとても高くなっています。
それは母体内で保護されていた状態から出産で外界へ出され、外界の環境に対する適応性が備わっていない乳幼児は、そこで淘汰されてやがて死ぬわけ。
乳幼児が内在する欠陥とは、たとえば先天性異常や出産時の外傷、低酸素症、呼吸器病態などです。

※宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した新型ロケットH3の打上げが(実際に使用されると)失敗に終わりました。打上げ数分後に第2段エンジンが点火しなかったためです。今年の3月7日のことです。

点火しなかった原因は、第2段のエンジンを点火させるソレノイド(コイル)の駆動回路に設計ミスがあった(ソレノイドを駆動するときに出るサージ性の逆起電力(コイルサージ)に駆動トランジスタが耐えられなかった)ためです。

この駆動回路はH2Aロケット時代にも使われて多くの実績があったのですが、またまた問題を起こさずに成功裏で来ていました(なので誰もこの設計ミスに気が付かずにいました)。
でもH3ロケットの打ち上げ時に設計ミスが現実の故障に至り、打上げ失敗に終わったわけ。
「信頼性技術 バスタブの初期不良モードの具」の回答画像5
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この回答へのお礼

本業で品質保証をされた方の貴重なご見解ありがとうございます。
製品が使用段階にはいり内在化していた問題(=欠陥という意味ですね?)が顕在化して不具合にいたることが理解出来ました。(具体事例(はんだ不良やネジの締め付け、LEDのDLDという不良モード)もありがとうございます)
日本のロケットの技術が高いと感じていましたが、過去もたまたま問題起こさなかっただけで設計ミスが過去からあったという事例も驚きました。

すみません、1点だけ質問させて下さい。
初期故障はワイブル分布の式からexp(1以下)の収束するグラフとなりますが、初期不良の欠陥の内在率(存在率)もexp(1以下)の分布で存在しているということになりますでしょうか?
(すみません、少し質問の内容が変わってしまいましたが、私が知りたいところがこの部分も含んでいることに気づきました)

この質問をさせて頂いた理由は、一般的な製品の出来栄えや工程のばらつきは正規分布していると言われているので不良を引き起こす欠陥は正規分布の下側のスソの製品が不良(ここでは初期不良)になりえるのかと思っていたのですが、初期不良=正規分布の下スソという考えは間違っているのでしょうか?(間違っている気がしました)

お礼日時:2023/10/09 20:35

想定外のストレスの種類、強度が出荷後にかかる場合や、使用環境が設計時の想定とちがうと、実績(検査)では故障にならなかったのにすぐ故障する。

これが初期故障と見える。信頼性は製造者の無知により低下する。想定外とあきらめないで改善に努力されたい。
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シールやOリング下で発生する腐食は「隙間腐食」と言います。



本来アルミは不動態皮膜(安定した酸化物)を作るので腐食には強いのですが、シール部は酸素が欠乏しているので、不動態皮膜が再生成されず、腐食が進行します。

古い部品をバラしてみると、おおかた腐食しています。悩ましい問題です。
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鋳造品(ダイカスト品)の故障については、下記のようなものが考えられます。



初期故障・・・密度検査、ブリスター検査、X線検査などを怠ったため、内部に収縮巣があるのを見逃し、市場で早い段階で高圧漏れなどを起こす。

偶発故障・・・ブラケット部にウエルドなどの脆弱部があり、偶発的な過大応力で折損する。

摩耗故障・・・切削面(シールとの接触面のような酸素欠乏部)で腐食が生じ漏れが発生する。徐々に進行し故障に至る。


初期故障は、工程内で内圧を掛けてやれば発見できるのですが、試験液を使って製品を汚したくない、エアで高圧試験をやるのは危険なので禁止されている、X線検査は検査時間が掛かる等、諸々の事由で、切削面に巣が出たものしか落としません。そのため市場で初期故障が出ます。
各企業とも、ダイカスト品の不良撲滅には手を焼いています。
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正規分布しているかどうかの統計手法が使えるのは、サンプル数が多いときです(せめて30以上)。



ですが、初期故障で得られるサンプル数は常識的にそんなに多くはなく(多いと品質管理・品質保証上の処置をなるべく早くとります)、正規分布になるかどうかは分かりません。

一般的な製品の品質上のばらつきは、正規分布しているとみなしても宜しいとみなされ、3σとか工程能力を調べることができるようになります。
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> 初期不良と摩耗不良の違い



初期故障・・・例えば、製造過程で内部欠陥(例えば鋳造巣)が生じてしまい、それによりオイル内圧が掛ったときに漏れてしまうようなこと。
元々は、検査規格内であったが、市場のストレスにより急速に規格外になってしまう状態。

摩耗故障・・・金属疲労、クリープ、樹脂の加水分解、可塑剤が抜けて樹脂に亀裂が入るなど。使用環境によって寿命が左右される。
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この回答へのお礼

追加でご回答頂きありがとうございます。
鋳造巣の事例はネット上で分かりやすい事例が多数あり大変参考となりました(鋳造巣の不具合で、初期、偶発、摩耗に分かれている情報を探し中)。

摩耗故障の事例も4つ例も参考となりました。クリープ以外は材料の経年劣化というイメージが分かりました。

お礼日時:2023/10/09 20:44

たぶん書籍はないと思います。


何故なら、製造工程のどこにも不具合がなくても、運悪く不良品になってしまった・・・というのがバスタブ曲線の初期不良になるからです。
そのため、家電製品などは1年などの保証期間を設定しています。

もしも、初期不良が一定数以上超過した場合、製造工程のどこかに異常が発生したと考えます。
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この回答へのお礼

情報ありがとうございます。書籍はなさそうということですね。
製造工程の不具合ない場合でも運悪く不良品になるケースで初期不良になる場合もあるのですね。
故障率ゼロはあり得ないため、製造に不具合がない場合でも不良は起こりえるということが理解できました。参考にさせて頂きます。

お礼日時:2023/10/09 19:49

初期不良と言うか、初期故障と言うか、



不良には、ラベルの貼り間違いなども含まれます。これは市場に出たあとの経時変化を表すバスタブ曲線とは無関係です。
(出荷後いったん減って、何年か後に増えるものではないから)

故障と言って範囲を絞った方が良いと思います。
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この回答へのお礼

ご指摘ありがとうございます。ラベル貼り忘れも初期故障にはいるかもしれないですね。
故障の範囲が曖昧でしたが、使用一年程度で発生しその後は不良率が減少(収束)するようなバスタブカーブでの初期不良の具体事例を知りたかった次第でした。
そして具体事例がどのような製造工程(プロセス)で起きたものなのか?の情報も是非知りたかった次第でした(製造工程は特に絞って知りたいわけではありませんでした)。

お礼日時:2023/10/09 19:44

書籍は見たことがありませんが・・・、



電子回路基板のはんだ付のルーズコンタクトや、半導体チップのワイヤボンディングのネック切れ寸前などです。それが初期故障に繋がります。

この首の皮一枚のような状態が、市場で早い段階で壊れます。

ただ、これではユーザーにご迷惑をお掛けするので、大抵は出荷前にバーンインという過酷な環境での動作を課して、初期故障を発見し取り除きます。

例えば、愛知県にある大手自動車部品メーカーの電子工場の見学ラインを見たときの印象ですが、全長200mの一貫ラインの、なんと、ラインの2/3は、加熱したり冷やしたり振動を加えたりと、徹底的に初期故障を発生させる検査?をやっていました。これを全数、全自動でやっていました。

一方、摩耗故障は、電子基板では、はんだの疲労破断などがあります。

整備不良は、初期故障には該当しません。事例としてはネジ締めがユルイとかだと思いますが、これは工程内不良の流出あるいは見逃しであり、確率的に生じるバスタブ曲線で扱う故障ではありません。
(今はトルク管理ができる電動ドライバーで締めていますので、まず発生しませんが・・・)
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。私も電子部品メーカーに勤務しているため、はんだ付けのルーズコンタクトやワイヤボンディングのネック切れ寸前などの”首の皮一枚のような状態”が初期不良というイメージが持てました。
また、大手自動車部品メーカーなどの高品質の部品のラインが2/3が初期故障を発生させる工程とは興味深い内容でした。
大変参考になりました。

お礼日時:2023/10/09 19:40

すべてのプロセスで不具合が発生する可能性がある。


特定なんてできないぞ。
品質管理を舐めるな。
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