
行列P(n×n行列)は、全ての固有値の絶対値が1より小さければ、Pの累乗は零行列に収束する。
(実際この文では行列Pの成分は全てマイナスなしの、0より大きく1より小さい値としている)
r→∞ ⇒ P^r(Pのr乗)→0(零行列)
とある文にさらっと書いてあったのですが、これをどう説明(証明)すればいいか困っています。たしかに固有値が全て1より小さい(分数)本などを調べてもわからずで、、アドバイスでもいいのでいただけると幸いです。ジョルダンの標準形を使うといいのでは?という意見もありましたが、はたしてどうなのでしょうか?
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
作用素環の一般論(今の場合は行列なので有限次元ヒルベルト空間上の有界線形作用素となります)から従うスペクトル半径の公式:
max{|λ|:λはPのスペクトル}=lim(P^nの作用素ノルム)^{1/n} (n→∞)
今の場合は行列なのでスペクトルは固有値全体と一致し、固有値の絶対値がすべて1より小さいので上の公式における極限は1より小さくなります。したがってP^nの作用素ノルムn→∞のときに0に収束することが明らかでこれよりP^nが行列として0に収束することが言えます。
ちなみに上の公式は比較的簡単に得られるもので関数解析や作用素論あるいは作用素環論の大抵の入門書に載ってると思うので証明など参照してみてください。

No.5
- 回答日時:
対角化が出来なくても、上の対角成分付近に0でない要素を寄せ集める行列Uが存在し、
100 010 001
010 001 000
001 000 000
というような、行列で展開できるかと思います。
それが大体N個できるわけで、
E(1)(これは対角成分のみ)
E(2)(これは対角成分は0でその一こ上の成分だけが1)
という風にして
ある行列Uの元に
UPU(-1)=Σa(i)E(i)=A
と成りますね。当然a(i)は一より小さいです。
E(i)*E(j)=(i=1あるいはj=1ならば、E(j)あるいはE(i)それいがいは0行列)であるので、これを利用して
A^(r)の展開を考えてやれば…いいような気がしないでも
ないです。ただちゃんとやってないのでどうなのでしょう。こういうアプローチもありかと思います。
かなりいい加減です…。
No.4
- 回答日時:
すいません、下に書いた回答においては暗に行列Pが対角化可能であることを仮定してしまっていました。
一般の場合にこのような議論がうまくいくか分かり次第また回答したいと思います。混乱させてしまって申し訳ありません。No.3
- 回答日時:
少し行列計算から離れてみますと:
R^nにおける任意のベクトルxはker(P)と各固有空間の直和成分の和で書けるのでそれをx=Σa(j)e(j)と表します、ここでe(j)は核空間と各固有値α(j)に対応する固有空間からとった直交基底、すなわちPe(j)=α(j)e(j)を満たしているとします。
このとき|x|≦1に対して
|<P^r(x),x>|≦Σ|a(j)|^2 |α(j)|^r≦Σ|α(j)|^r
となります。ここで和はjに関して1からnまでで固定されているのでこれによりPの作用素ノルムはr→∞のとき0に収束します。作用素ノルムとmaxノルム(成分の絶対値の最大値)は行列に対して同値なのでr→∞のとき各成分が一斉に0に収束することが示せます。
No.2
- 回答日時:
対角化できる場合は♯1さんの方法が分かりよいですが、一般に対角化できるとは限らないので、その場合はジョルダン標準形を使うのが定石です。
ジョルダン標準形の対角成分はすべて0に収束するのは明らかですが、非対角成分に1を含みますので、r乗したときの数字は少しややこしいですが、二項展開を用いて適切なorder評価をしてやることによっていくらでも小さくなることが示せます。正直少し面倒くさいですが、ジョルダン標準形の応用として誰でも一度はやる問題だとも思いますので、じっくり計算されてみては、と思います。対角化できない場合、確かにこの場合も考えなければですね。ジョルダンの標準形をまだわかりきってないので、再度確認して計算してみたいと思います!ありがとうございます!

No.1
- 回答日時:
まずは対角化します。
UPU^(-1)=A
Aは対角行列です。
A^nは、対角成分以外は0です。
nが大きくなると、対角成分の値(つまり固有値)は
1より小さいので0に収束します。
A^r(r→∞)=O
A^r=UPU^(-1)*UPU^(-1)…UPU^(-1)=UP^(r)U^(-1)
なので、
P^r=U^(-1)A^(r)U
となり、
P^r(r→∞)=U^(-)A^r(r→∞)U=U0U=0
となるのではないでしょうか・・・
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