No.8
- 回答日時:
2回線同時に電気を受けられない理由は「負荷側(ビル側)で2つの回線の同期をとるのが非常に困難だから」です。
2回線同時に受けるということは、負荷(ビルの電気設備)に対して同時に2つの電源が加わるということですね。
ちょっと考えると、2つの回線の遮断器を両方とも投入しただけで、同時受電ができるような気がします。
しかし、それを行うためには、2つの回線の遮断器が投入される瞬間の、2つの回線の電源の「周波数」・「電圧」・「位相」・「相回転」が一致していなければなりません。
もし、どれか1つでも一致していなければ2つの電源の差により過電流等の現象が起き、遮断器は保護継電器動作により直ちにトリップしてしまいます。
周波数や相回転は同じでしょうが、位相は両回線のインピーダンスのわずかな差がまともに影響するため、通常は一致することがありません。
もしわかりにくいのなら、他の条件は同じだが、位相だけが異なる2つの正弦波交流が重なるとどうなるのか、考えると理解が早いと思います。
上記は2つの回線から受けた電圧が、同一負荷に対して同時に加わる場合を想定して書いたものですが、その想定が異なれば回答も異なります。
この回答への補足
電力会社の変電所では同時受電が可能なのに、
ユーザーの変電所では不可能なのはなぜですか?
電力会社の変電所には
「周波数」・「電圧」・「位相」・「相回転」を
一致させる機械(?)があるのですか?
それをユーザー側が設置することには、
法的に何か問題があるのですか?
No.7
- 回答日時:
送電線を並行2回線にするのは片方の回線に事故があっても、直ちに停電しないことが目的ですから、両方接続しているのが本来の姿です。
電力会社の変電所は常時両方の回線の遮断器は「入」になっています。並行2回線送電線で2回線受電する場合、保護リレーや遮断器がきちんと動作しなければ、片回線事故で2回線とも停電になってしまう可能性があります。
そうなれば、その送電線につながっている変電所や特高需要家が全て停電してしまい、2回線にしている意味がありません。
現状が片回線受電で切替になっているのであれば、2回線を受電できる設備になっていないと思われます。 たとえば、それぞれの送電線につながっているスイッチは遮断器ではなく、断路器になっているかもしれません。遮断器はそのあとに1台だけつながっており、回線を切り替えるときは一旦遮断器を切って停電にしてから回線の断路器を操作します。
この場合、断路器は電流が流れていないときしか操作できませんから、片回線事故があったとき、事故回線を切り離すことができず、送電側変電所の遮断器によって、両回線が停電してしまいます。
この回答への補足
『並行2回線送電線で2回線受電する場合、保護リレーや遮断器がきちんと動作しなければ、片回線事故で2回線とも停電になってしまう可能性があります。』
というところをもう少し分かりやすく説明していただけませんか?
これは技術的に回避できない問題ですか?
No.6
- 回答日時:
2回線同時受電において、停電しない受電を考えると、その回線はそれぞれ、別の変電所、または同一変電所の場合、別の変圧器(変電所の受電回路を含み)に接続されていないといけません。
ここでは、A変電所とB変電所に接続されているとして、話を進めます。電力会社の送電線には、あらゆる事故を想定して検出器が取り付けられており、事故を検出すると、自動的に回線を遮断するように設計されています。
あなたのビルにおいて、両方の遮断機を同時に入れておいた場合、A変電所からB変電所の間でどの位置で事故が発生しても、両方の検出器が事故を検出して、ほぼ同時に遮断されます。結局あなたのビルは停電します。
これを防止するためには、あなたのビルに取り付けられている事故検出器の応答性と電力会社の事故検出器の応答性をそろえて、確実に事故を起こした送電線を特定し、電力会社とあなたのビルで同時に特定の回線のみを遮断するように設計する必要があります。
また、遮断後送電線の状態を調べて、電力会社は再送電を行うのですが、このときあなたのビルでは、再送電してくる場合の遮断機の投入方法について電力会社と密に取決めを行う必要があります。
通常、電力会社の設備間では、あらゆる通信を用いて双方のやり取りを厳密に行うシステムが確立していますが、そのシステムの一部としてあなたのビルが参加する必要があります。
ここまで設備を充実し、電力会社に設備に対応できるのなら、平衡受電も可能と思われます。が、一般に電力会社がここまで設備に対応するための技術提供をするとは考えにくいし、また、電力の契約によっては、特高受電需要家は、停電することを見越して、一般よりも安い単価で契約している場合が多く、あなたのビルにおいてもそのような契約があれば、電力会社は無停電受電に応じるとは思えません。
なお、停電すると業務に支障がある場合は、電源を完全2重化しているような事業所も存在します。これは、ビル内のコンセントに至るまで完全に別の回線で受電した電気を使用するもので、設備費も2倍、電力の基本契約も2倍必要となります。
なお、特高需要家の受電遮断機の状態は電力会社で容易に判断できる設備となっていますので、勝手に同時に入れてはいけません。
この回答への補足
停電の原因はほとんどが送電線にあります
ビル内の設備に原因があることは稀です
別々の変電所から2回線で引くことを望んでいません
電力会社の変電所間を結ぶ2回線の送電線から
分岐してビルに2回線が来ています。
2回線が同時に停電することは稀でしょうが、
ただし、1回線が停電することがあります。
ですから、2回線同時に受電したいのです。
設備にお金がかかるのはユーザー側の問題なので
それはこちらで解決する問題ですが、
なぜ技術的に可能(?)なのに
電力会社が協力的でないのか疑問なのです。
No.5
- 回答日時:
No.2で配電線だと思って回答しましたが、もしかして特高受電でしょうか。
並行2回線の送電線から受電する場合、両方の送電線に同時に接続して受電することは可能です。その場合は母線に2回線の送電線を接続する形になります。 並行2回線であれば、片方の送電線に事故があっても、事故回線を切り離すことができるので、停電になりません。
ただし、受電回線を切り替える形ならば特別高圧の遮断器は1台で済みますが、両方を同時に受電する場合は母線と遮断器3台、断路器、高機能な保護リレー盤2台など、設備が多く費用もかかります。
ビルの場合はGISになるでしょうが設置スペースも必要です。
ということで、費用対効果を考えて、切替にしているのではないでしょうか。
この回答への補足
送電線2回線から同時に電気を受けるのは、
法律とか電力会社の約款上は問題ないのでしょうか。
単に設備の費用がかかるという問題でしょうか?
電力会社の営業担当に聞いたところ、
さっぱり的を得た回答にならず、
技術的な質問の回答には時間がかかるとの話です。
(わたしが直接お話した訳ではないのですが)
No.4
- 回答日時:
2回線受電であればと前提して・・・
まず、2回線受電とは規定受電圧を2回線受電して、片方を常用回線,もう片方を予備回線とします。
予備回線側の遮断器は開状態です。
2回線受電とする理由は、電力会社側の理由により鉄塔等の電路の附帯設備のメンテナンスを行う上で常用回線が停電の必要が生じた際、2回線需要家では停電を回避する為、予備回線側へ切替(ループ切替と呼ぶ)し、常用回線を停電しても問題ないようにします。
次に、故障等で電力会社側が停電した場合に、即時復電できるようにする為です。
私の会社では、自動で切り替わりますが電源側停電から復電まで最低24secの時間を要します。需要家によっては手動切替のところもあります。
尚、場合にもよると思いますが、事故回線は停電後再閉路継電器で1min?(忘れましたので自信ありません(^^; )で強制送電されます。
以上が2回線受電ですが、お分かりの通り少しの停電を回避する事はできません。
次に、この前提が違っていた場合・・・なんでしょう?
その2回線とも同じキュービクルに受電されていますか?
この回答への補足
専門用語はよく分かりません。申し訳ありません。
図面には送電線の電気からのスイッチ(遮断器?)が
並んで二つ付いています。
なぜ2つのスイッチを同時にONにしてはいけないのですか?
二つ同時にONすれば、片方の送電線がダメでも
停電にはならないと思うのですが。
No.3
- 回答日時:
● 2回線同時に受電する事は技術的に困難です。
● 例えばA回線、B回線の2回線が同時受電すると仮定すれば、受電ビルの所でA回線とB回線が繋がっている事と成ります。
● この場合にA回線に事故が有った場合、繋がっているB回線も影響を受け、B回線も事故電流が流れ、事故と判断し、保安上、継電器はB回線も停電動作をします。
● 従って 実際はA回線で送電中に事故が有れば、直ちにA回線の送電を切り、自動的にB回線に切り替えます、この切り替えに1秒程度の時間を要し、瞬時停電が発生します。
●1秒も停電すれば、モーターなど電磁開閉器を使った機器は再起動の操作が必要となります。一般的に照明などは電磁開閉器を使用せず配線しており、自動的に再点灯します。
この回答への補足
電力会社の変電所は、2回線あれば、
両方から電気を受けているそうなのですが、
一般の顧客はダメだからと諦めていいのかな?
と思ったのです。
No.2
- 回答日時:
特高受電はよほど大きなところだとおもいますので、正確には送電線ではなく、配電線だと思います。
普通のビルでは2回線で受電することは無いですが、信頼性を増す目的で別々の変電所からの配電線を引き込んでいる例はあります。
この場合でも通常は片側から受電しており、受電中の回線が停電したときはもう片方に切り替える用にしているため、切替時に瞬時停電が発生します。
同時に受電するということは、両方の回線を互いに接続することになって、配電系統にループができてしまいます。ループができると両方の電圧が完全に一致しているわけではないので、逆潮流が発生
したり、配電線上で地絡や短絡などの事故が発生したときに変電所の保護装置がうまく働かないなどの悪影響があります。
No.1
- 回答日時:
其のビルには2回線無いんでは?
送電は1回線で受電が2系統って事なんじゃないですか?
送電が2回線入っていて受電が2系統づつが基本(無停電を謳っていれば)
ビルの管理会社に聞くと良く判りますよ。
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