
よく家電・自動車・住宅など問わず「メーカー保証」が横行しています。保証期間中は無償で修理・対応するが、その期間が過ぎたら修理として修理代金を請求するというものです。しかし、保証期間が過ぎてわかった製品の欠陥や、異常に短い耐久性の部品がある場合、保証期間を過ぎたから「故障」とみなして修理している例が多いようです。
消費者もしょうがないと思い込んでいいなりのようです。
しかし、欠陥と思われるなら明らかに「瑕疵」であり、製造者が責任をもって無償で修理・交換をするべきではないでしょうか。
法律的観点からしてメーカーに責任を負わせることができるか意見をききたいです。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
○法律的観点からしてメーカーに責任を負わせることができるか
できなくはありません。
まずは瑕疵担保責任。
瑕疵担保責任は瑕疵を発見してから(これが566条3項の「事実を知ってから」の意味です)1年以内に追及すればいいので、メーカーの保証期間が過ぎていても関係ありません。(なお、民法上は特約で瑕疵担保責任を免除することもできますが、消費者契約法により、事業者対消費者の契約の場合には全部免除は無効になります)。
でも、実際には、瑕疵担保責任を追及するには、その商品に、買ったときに瑕疵があったことを、買主が証明しなくてはいけません。専門家の鑑定なりを受けて、たしかにその商品に買ったときから瑕疵があった、ということを証明できればいいでしょうが、通常なかなか難しいですよね。
また、瑕疵担保責任を追及できるの相手は、商品の売主に限られます。メーカーから直接買った商品についてはメーカーに瑕疵担保責任を追及できますが、小売店を通じて購入した場合にはその小売店に対してのみ責任を追及できます。
なお、こういった瑕疵担保責任を補うものとして成立した法律として、製造物責任法があります。
http://www.consumer.go.jp/kankeihourei/seizoubut …
http://list.room.ne.jp/~lawtext/1994L085.html
この法律は、瑕疵のある商品により被害をこうむった場合にその損害の賠償を、小売店のみならずメーカーに対しても主張できるという法律です。
この法律においては、買主が瑕疵の立証をする必要はありません。メーカー側が、欠陥につき過失のないこと等を証明しなければなりません。
もっとも、この法律では、商品自体が壊れた場合の修理・交換は請求できません。第三条に明記してあります。また、この法律では建物(不動産)に関する瑕疵についての責任は追及できません。
というわけで、商品自体の修理・交換という話なら、やはり買ったときに商品に瑕疵のあったことの確かな証拠をもって請求を行わなくては、やはり法律的には認められない、ということになります。
ていねいな見解ありがとうございます。役に立ちます。無知で弱い立場、特にメーカーの製造する機器類は専門知識で解析や分解などしてみないと原因を特定できませんよね。ということは、やっぱりメーカーのほうがしたい放題ということになってしまうのでしょうか。公的な機関で弱い立場の消費者が調査・分析をして力添えしてもらうことはできないのでしょうか。
No.7
- 回答日時:
もうひとつ
○公的な機関で弱い立場の消費者が調査・分析をして力添えしてもらうことはできないのでしょうか。
国民生活センターのほうで、調査を依頼できる機関のリストを作成しています。もちろん、全部が公的なわけではないですし、またタダで調査・分析をしてくれるわけではないと思いますが、助けにはなると思います。
http://www.kokusen.go.jp/test_list/index.html
調査結果のデータベースもあります。
http://www.kokusen.go.jp/kujo/index.html
No.5
- 回答日時:
No2の補足
瑕疵担保責任の追求可能期間は、消滅時効(167条1項)の適用があり、これは買主が売買の目的物の引渡しを受けたときより進行します。
(最高裁判例 平成13.11.27)
つまり、知ったときではなく、引き渡された日からカウントされます。
ありがとうございます。案外単純そうな命題でもいろいろな人の見解で違いますね。法律関係なんか特にそうなりますね。消滅時効の点。それでは中古品をユーザーが購入した場合はどうでしょうか。中古物品(物件)を引き渡された時点から1年ということになりますか。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています
おすすめ情報
このQ&Aを見た人がよく見るQ&A
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
後日になってのレジ打ち間違い...
-
機密保持契約書の【秘密情報の...
-
家庭教師を辞めると訴えられま...
-
これっておかしくないですか?
-
カラオケ店での無銭飲食
-
民法第545条第2項に、契約...
-
電力会社に賠償してもらえますか?
-
仕事で貸与されたパソコンの買...
-
先履行
-
未成年者に対する支払督促につ...
-
飲食店でオーダーミスの料理を...
-
店舗駐車場での溝ふたによる車...
-
法律に詳しい方教えてください...
-
イベントにおける主催と主管の...
-
義務と責務の違いがわからない...
-
民法の物権/債権についての問題
-
管理者責任による損害賠償
-
メーカー保証の保証規定と説明義務
-
「私有地につき…罰金一万円頂き...
-
商法512条(報酬請求権)「商人が...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
飲食店でオーダーミスの料理を...
-
後日になってのレジ打ち間違い...
-
機密保持契約書の【秘密情報の...
-
カラオケ店での無銭飲食
-
法律的な事が知りたいです。 別...
-
家庭教師を辞めると訴えられま...
-
法律に詳しい方教えてください...
-
幼稚園の先生が自家用車で子供...
-
無断でバイクにチェーンロック
-
メーカー保証制度は、瑕疵担保...
-
郵便局の未配達の件で困っています
-
義務と責務の違いがわからない...
-
請求書が未着でも、支払う必要...
-
瑕疵補修代請求について
-
渡し間違えた忘れ物の責任について
-
電力会社に賠償してもらえますか?
-
中古品の保証期間について
-
自分の都合で仕事を休む場合の...
-
代金引き換え、受取拒否。キャ...
-
店舗駐車場での溝ふたによる車...
おすすめ情報