No.5ベストアンサー
- 回答日時:
日本は第二次世界大戦以前は、食料をほぼ完全に自給していました。
そのころの日本は、米・雑穀・野菜などを主体とした食文化でした。
しかし、第二次世界大戦後に欧米の食文化(小麦、肉、牛乳を主体)が入ってきた事により、自給率は下がりました。
1.最大の要因は、アメリカが小麦の市場のターゲットとして、日本に的を当てて(日本政府といっしょになって)キャンペーンを実施し、小麦を日本に大量に輸出した事です。その事により日本にパン食の文化が入ってきました。
日本でも、うどん用などに小麦は栽培されてきましたが、日本の小麦は気候の影響でパンには向きません。日本の気候では稲のほうが小麦よりずっと多い収量となるため、小麦を栽培するのは非効率です。(だから米が長らく主食だったのです)
2.肉や牛乳は日本国内でも大量に生産されています。でも、その牛さん豚さん鶏さんを早く太らせるために使う穀物飼料はほとんど輸入しています。(日本の飼料用トウモロコシ自給率は小麦より低く、ほぼ100%輸入。)
ですから肉や牛乳も、スーパーでの肉製品のパッケージには「国産」と書いてあっても、実質的にはほとんど輸入品です。
3.昭和初期までは、日本では広く自給用に雑穀(アワ・キビなど)や、大豆、小麦が栽培されていました。雑穀は今ほとんど見られません。(一部で復活の動きがありますが)また、大豆や小麦も大部分を輸入に頼っています。
大豆や小麦は味噌・醤油・豆腐・納豆といった日本人の食文化の中では大事な位置付けにある食品の主原料ですが、これらの大部分が輸入ということは、これまた肉などと同じで「見た目の」国産なのです。
ほかにも細かな要因はいろいろあると言えますが、大きな要因の例としてはこの3つがあげられます。
日本の農政は長らく、欧米の真似をして農業の大規模化・大量生産を推進してきましたが、欧米とは気候の違う日本ではそもそも大規模化・大量生産は無理です。
自給率を上げるには、かなり長く広い計画が必要ですが、食糧危機の問題もあり早急に考える必要があります。
食生活の見直しも必要ですし、消費者の意識の問題もあります。
消費者の人には、「お百姓さんが心をこめて作ったこの野菜を、私が買うことで、日本の農地と自然を守ることができる」というような事を考えて農作物を買ってもらうべきだと思います。
今、日本各地で高齢化による農地の耕作放棄が進んでいますが、自給率を上げるという事はこれらの耕作放棄地を有効活用することにもなり、つまりは日本の国土を守るという事にもつながります。
この問題は非常に根っこが深く、かつ面白い問題であります。
興味があるなら、だれにも関係してくる問題ですから、書店の農業書コーナーなどでいろいろと本をのぞいてみてはいかがでしょうか。
参考URL:http://www.maff.go.jp/jikyuuritsu/
農林水産省 食料自給率の部屋
参考URL:http://www.maff.go.jp/jikyuuritsu/
No.4
- 回答日時:
NO.1です。
ググったら分かりやすいのが出てきたので転記します。貿易と関税
貿易は、外国との間でものを売ったり買ったりすることです。外国に売ることを輸出(ゆしゅつ)といいます。逆(ぎゃく)に、外国から買うことを輸入といいます。日本は、自動車や電気製品(せいひん)をつくるのが上手で、外国に売っています。一方、いろいろなものをつくるのに必要な石油はほとんどないため、中東などから買っています。世界の国は、つくるのが得意だったり、たくさんあるものは輸出します。逆に、つくるのが苦手だったり、あまりないものは輸入しているのです。
ものを輸入するときに、ふつうは国が税金をかけます。これを「関税」といいます。たとえば、輸入した野菜に関税がかかると、日本でつくった同じ野菜より値段(ねだん)が高くなることがあります。すると、みんな高い外国の野菜は買わないで、自分の国でできた野菜を買うようになります。関税は、自分の国でつくるものを守る役割(やくわり)もしているのです。
読売オンラインからの抜粋。
物の値段が同じなら国産を買う。国産が売れれば生産者が増える。生産者が増えれば、自給率が自ずと上がるってところでしょうか。
No.3
- 回答日時:
自給率を上げることに関してですが、もしかしたら、自給率を下がるどころか、否応なしに上げざるを得なくなるかもしれません。
近い将来に農産物の輸出国で大幅な生産力の減少が起きる可能性が高いからです。その理由についてですが、農業に絶対的に必要なのはとにかく日光と水ですが、日光の方は天候に任せるしかないですが、水については雨とダムなどを使った貯水、もしくは地下水の利用(天然の貯水であるといえるが)が主な方法ですが、現在、農業生産が盛んな地域は地下水が豊富なところで行われていますが、問題なのはその地下水が最近、枯渇してきていることです。地下水が豊富なら、降水量も豊富では?と思いがちですが、そうではなく地表を見る限りではそれほど水が豊富には見えなく、日光が強く差す乾いた土地に見えるが、それほど多くない降水量で長い時間をかけて溜まった水が豊富にある土地で行われているのです。そのため農業が盛んになって水が大量に使われると、地下水が減り、ついには枯渇するという事態になりつつあるのです。
時間が経てば、農産物の輸出国の生産力が落ち、相対的に、輸入国との農産物の価格差が縮まることになり、経済的にも自給率を上げしかなくなるでしょう。
No.2
- 回答日時:
この食料低自給率の背景には高度経済成長後、外食の回数が増えたこと、食生活の欧米化が大きく関与しているのではないでしょうか。
その理由は、外食の回数が増えたり、食の欧米化が起ると、日本では生産されていない食材を用いたり、牛丼を例にすると分るように安価な外産を利用していたりします。そして、なんといっても重要なのは国内の農家が市場ニーズを理解し、提供していくことが重要ではないでしょうか(例えば市場が漬物用白菜を望んでいるときに鍋用白菜を提供してもしょうがありません)。また、消費者は食についてもっと知識をつけることが重要です。この回答への補足
そうなんですかぁ。外食、欧米化がすすむと日本では生産できない食料の需要が増えますね。日本食を見直し地産地消が根づくと生産者も潤うのでしょう。欧米化を食い止めることは不可能ならどうやって自給率をあげればいいのかなぁ。
補足日時:2006/01/08 02:33No.1
- 回答日時:
輸入品に関税をかけるしかないでしょう。
景気が上向きつつあるとはいえ、3個200円国産の椎茸と6個で100円の椎茸の中国産でしたらどうしても、海外産でもいいかっていう考え方が専攻していまします。かといって不用意に関税をかけると諸外国との摩擦が生じるでしょうから、現状維持が限界かも。
すでに品質のいい国産ブランド、安くてうれしい海外ブランドという棲み分けが成り立っていますし。
国が意図的に自給率をあげるような国策をとらない限り、厳しいでしょうね。今でも自給率を下げる、もしくは下がるような政策しかしてませんから・・・・・・。
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