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ゾロアスター教は一神教でしょうか?
光と影の神はコインの裏表の存在でしょうか?

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この回答へのお礼

ありがとう。

お礼日時:2006/05/18 15:45

ゾロアスター教が、一神教であるのか多神教であるのかは、単純に言えません。



そもそもゾロアスター教の成立時は、善悪を伴う二元論的一神教として成立しています。

最高神「アフラ・マズラ」の下に善神「スパンタ・マンユ」と、悪神「アンラ・マンユ」の二神とその神族が争い、最終的に善神スパンタマンユが勝利し、統一されるというのが、ゾロアスター教の考え方でした。

これは、キリスト教における、「神とサタンとの戦い、最後の審判」のモデルとなったと言われています。

悪神アンラ・マンユも、アフラ・マズラという絶対神の中で動いていますので、「アフラ・マズラ」による一神教と言えます。

ところが、ヘレニズム時代に、ギリシャ哲学がペルシャに入り、肉体と精神についての理論が活発になります。
この時、キリスト教世界では、グノーシス的考え方が顕著になります。

現世を、「精神と肉体の対立の場」と考えるようになります。

ゾロアスター教も、そのような環境で変化します。
ササン朝時代、最高神「アフラ・マズラ」(オーフルマズド)の地位が低下し、悪神「アンラ・マンユ」(アフリマン)と並んでしまいます。
つまり、善と悪が、対等な関係になってしまったのです。
これは、マニ教の影響もあったと思われます。

この時点で、ゾロアスター教の一神教としての性格は無くなります。
善(光・精神)と悪(闇・肉体)が、それぞれの一族を率いて、現世で戦う多神教となってしまうのです。
ササン朝時代のゾロアスター教を、アケメネス朝時代のゾロアスター教と区別する必要がある時は、特に「ズルワーン教」と言います。

現在のゾロアスター教徒は、インドのムンバイ周辺に居住して、パーシ(ペルシャ)と呼ばれています。
現在では、一神教的性格が、強く出ているようです。

で、回答ですが、

ゾロアスター教は、時代により、一神教的性格が強くでたり、多神教的性格が強く出た宗教です。

>光と影の神はコインの裏表の存在でしょうか?

これに関しては、絶対的二元論(光と影は、永久に別物)、相対的二元論(影は光より生じた)、一神教的考え方(光も影も絶対神が創造した)、多神教的考え方(光も影も多数のうちの一つ)、グノーシス的考え方(光に対し反逆した者が、影となった)、ギリシャ哲学的考え方(影により光が囚われて現世ができた)により、微妙に異なりますので、ご自分で考えてみてください。
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