
理系ですがこの分野は一番縁遠いので・・・
よく種の保存ということを生物の分野で聞きますがこれは厳密には誤りでしょうか?(絶滅危惧種を守るという法律のことではなく)
時々竹内久美子さんの著書を面白く読んでいるのですがそこには種の保存という考えは現在否定されていると書いてありました。ドーキンスの考えから発展した利己的遺伝子の考えは多く納得させられることがあるのですが実際この分野に方はどう考えておられるか知りたいのが質問の趣旨です。
よくニュースで10000ボルトの電流とか言いますが専門的には誤りです。しかし一般の人にイメージを伝えるにはしょうがないと思っています。このレベルのことでしょうか?
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
種を保存するように、あるいは血縁を保存するように淘汰(選択)が起こった(群淘汰、血縁淘汰)という考えが今日では否定されているということでしょう。
淘汰は個体ごとにはらたき(個体淘汰)、適応度の高い個体がより多くの子孫を残すというエゴイスティックな原理があるのに過ぎないということです。生物の性質というのは遺伝子で決められて、淘汰も結局、個々が持っている遺伝子に対して働きます。遺伝子はその個体の形質を決めるという仕事しかできません。そんな遺伝子に、種全体あるいは血縁集団に利益・不利益を起こすような形質を決めるという仕事はし得ないのです。これが群淘汰、血縁淘汰が否定されている大きな理由だと理解しています。
なお、個体淘汰の反論として、自分のことを犠牲にして、同胞の生存や繁殖を助ける本能的な「利他行動」(たとえば、女王の繁殖のためだけに一生をささげる働き蜂のような)が持ち出されたこともありましたが、今日では個体淘汰の結果の変形のひとつだというのが理論的に証明されています。
この考えをさらに極端に推し進めたのがドーキンスです。淘汰は個体にたいして働くというより、遺伝子に対して働くといえるのだから、適応度の高い個体が選択されるというより、個体を操って自分のコピーを残す能力に長けた遺伝子が選択されたと考えるべきじゃないかというのが彼の主張のエッセンスです。
No.2
- 回答日時:
「種の保存」という言葉がどのように定義されているのか今ひとつ分からないのですが、仮に個体淘汰に対する血縁淘汰や群淘汰の概念を指しているのなら、「種の保存という考えは現在否定されている」というのは明らかに誤りです。
例えば、社会性アブラムシにおける不妊兵隊カーストの進化を研究されている柴尾氏は、群淘汰の概念に近い複数レベル淘汰によって進化プロセスを説明されています。
また、同じく複数レベル淘汰説を支持されている辻氏は、1999年の宮地賞(日本生態学会)を受賞されています。
ドーキンスの主張は、個体の保存か種の保存かという観点ではなく、遺伝子の保存という観点から自然淘汰を捉えたらどうか?ということですので、群淘汰・血縁淘汰の否定とは少し違うと思います。
回答ありがとうございます。
確かに定義と言われるとはっきりしていないですね。
多くの文脈になかでイメージでしか捉えてないので提示することはできませんが淘汰と種の保存の意味を分けて再度読み直してみようと思います。
また淘汰には色々な種類と学説ありそれも含めて考えてみます。ありがとうございました。
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