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以前にGTレースではスカイラインのGT-Rでも4WDを切って2WDにしてあると聞きました。これってどうしてでしょう?
私もレース経験者ですのである程度のことは理解しているつもりなんですが、ここはよくわかりません。どうみても4WDの方が走行安定性はあるし、トラクションも稼げるのではないでしょうか?
耐久性の問題でしょうか?

しかしWRCは2WD⇒4WDに進化しましたよね。今は100%4WDじゃないですか。WRCだって耐久性が要求されますよね。

その辺に詳しい方ご回答お願いいたします。

A 回答 (5件)

 専門家、としましたがレース屋ではありません。

クルマの設計屋で、以前レーシングカーも設計していたので、多少ソチラ方面にも情報網がある者です。

 R32に関して言えば、4WDの駆動力配分でドツボにはまっていた様でした。

 ニッサンのアテーサとゆぅシステムは前後タイヤへの駆動力配分そのものを変更するシステムですが、ところがこの配分がクセモノで、旋回中にコロコロ前後輪の駆動力が変わってはマトモなハンドリングが得られなかった様です。

 当時GT-Rを使っていたセミ・ワークス達はこの点でそれなりの苦労を強いられており、それで各チーム、結構マチマチのモディファイをマシンに施す事になりましたが、この状態をニスモが『野放し』にしていたのもワケがありました。それは、ニッサンもニスモも、この『レース用アテーサシステム』のセッティングがマトモに出来なかったから、と聞いています。
 このシステムを実際に設計し、市販車に使用出来るまでに耐久性と安全性を確保したのは栃木富士とゆぅ駆動系部品メーカで、ここのエンジニアがワークスチームにのみ付きっ切りでセッティングを出したそぅです(と、後に栃木富士のエンジニアの方に伺いました)。
 結局ワークスR32では3:7辺りの配分で固定してしまっていた様でしたが、R33以降で完全にフロントを殺し2WDにしていたとゆぅ話は聞いた事はありません。ただ、前輪への駆動力は極力減らす傾向にあった様なので、或いは2WDバージョンが存在していた可能性も十分考えられます。この辺り、レース雑誌などをよく読まれる方の方が具体的な情報をお持ちでしょう。

>どうみても4WDの方が走行安定性はあるし、
>トラクションも稼げるのではないでしょうか?

 実は、高効率のウイングが強力なダウンフォースを生み、ドリフトを許さない破壊的に高いコーナリングパワーのスリックタイヤを履いたレーシングカーでは、4WDは異常な問題が発生します。
 それは、『左右タイヤの微妙な直径差がハンドリングに出る』とゆぅ事です。
 高度な理論武装をしたインテリ?が設計しているF1に於いては、既に‘60年代末に4WDのちょっとしたブームがありましたが、ドイツもコイツも真っ直ぐ走る事すら困難で、自然消滅してしまいました。(現在のF1では、レギュレーションで4WDが禁止されています。)
 この手のクルマを真っ直ぐ走らせるにはフロントデフのLSDを弱めるしかなく、しかしそぅしますと旋回中には内輪がムナしく空転するだけで、折角フロントに配分したトルクをミスミス捨てている様なモノです。
 勿論現在の技術をもってすれば、例えば車両の状態をパラメータとして旋回状態を判定し、旋回中と判断された時だけフロントデフのロック率をアクティブに変える、など容易い事ですが、WRCで使われているファーガソンシステムやその派生システムは勿論、アテーサでさえそこまではやってません。

 ニッサンさんでは、GT-Rに於いてアクティブな駆動力配分があまりうまく働かなかったワケですが、しかしサーキットで通用する4WDを完成させる為には、やはりフルアクティブの前後・左右駆動力配分システムを開発するしかないでしょう。栃木富士さん辺りの全面的バックアップが得られれば、或いは実現の可能性もありそぅです。
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この回答へのお礼

大変詳しい回答ありがとうございます。
1000分の1秒を争うレースではほんのわずかな差でも貴重ですよね。
よくわかりました。

お礼日時:2002/04/17 10:38

雑誌か何かで読んだか、見たかうる覚えなんですが・・・、



コーナーの安定性を捨てて最高速重視で2WD(直線の長いサーキット場で有利)、最高速を捨ててコーナー重視で4WD(コーナーが多いサーキット場で有利)だったと思います。日産のそれぞれのチームが、どっちに重点を置くかの問題かと・・・。日産としては、GT-Rという車が表彰台に立てばいい訳ですから、そういった意味での4WDの発表ってことも考えられます(確信犯か?(笑))。

メカ等の理由やWRCは、私にはわからないので他の方々におまかせいたします。

たいして詳しくない(全然詳しくない)のに、しゃあしゃあと発言してしまってすんません。参考までに・・・。失礼いたしました。
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たびたびすいません、スカイラインが2WDの件です。



90年代中盤にワークスの監督、水野和敏氏によってのモディファイだった
らしいです。

もともと高い戦闘力だったR32のトルクスプリット4WDをすてたのは
時期R33の先行開発のからみだったようです。
R32のウイークポイントが4WDのため重量が重く、シャーシへの負担
が大きかったことと、このシステムをレースで運用するのには構造の複雑さ
や耐久性などから、かなりお金のかかることだったそうです。
また、4WDを廃しエンジン搭載位置をできるだけキャビンによせることで
重量バランスがかなり改善されることも理由の一つだったはずです。

特にプライベートチームにマシンを販売するにあったて、複雑で費用のかさむ
4WDは得策ではないとふんだようです。

当時、日産はル・マンにR33を出走させることを念頭においてたのかな
っとおもいます。
ちなみに96年ニッサン23号車はル・マン総合15位になったそうです。
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この回答へのお礼

そういう事情も影にはあったのですね。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2002/04/17 10:36

レース経験者という事ですので、タイヤの『タレ』など


についてもお判りになるかと思います。昔は、FFの車は
アンダーステアが強く、速く走れない、というのが常識
みたいに言われていましたよね。重量物が前に偏るのと
前輪が駆動と操舵を受け持つので、グリップ限界が来易い
というのがその理由だったと思います。これを考えると
GTでも、4WDにしてしまうと、フロントタイヤの負担が
大きくなってしまう事は予想されます。トラクションだけ
の事を考えれば、確かに4WDは有利に思えますが、その為に
フロントタイヤが早くタレてしまい、グリップが落ちて
しまっては、デメリットの方が大きくなってしまいます。
また、4WDにするという事は、それだけ構造も複雑化します
から、それによる重量増、駆動抵抗の増加も考えられます。
これらは、同じ馬力のエンジンであれば、不利な要素です。
また、トラブルが起きる可能性も高くなると思います。
そう考えていくと、4WDのメリットよりも、デメリットの
方が、大きいという判断なのではないでしょうか?

WRCの場合は、確かに4WDが多いですが、WRCでは、路面が
ダートやアイスバーンなどの場合もありますし、また、
コーナリングもGTのようにグリップではなく、ドリフトで
曲がる事が多いです。という事は、どちらかと言うと、
曲がった後の加速の為に、トラクションがかかる方が
有利という考え方ができると思います。ついでに言うと、
GTのレースに較べて、WRCのレース(SS区間)は短いです。
仮に、多少のトラブルが起きたとしても、サービス地点で
修理も受けられますし。
あと、『今は100%4WDじゃないですか。』ですが、
そんな事はありません。シトロエンのクサーラはFFです。
ワークスエントリーをしておらず、スポット参戦だった為
総合ランキングにはあまり出て来ないので、知名度は低い
かも知れませんが、FFの車で、他のワークスマシンを
相手に、優勝などもしています。ただし、ターマック
(舗装路)だけだったようです。この辺から見ても、
先程言った『オンロードでは4WDのメリットが小さい』
というのも、あながちハズレではないんじゃないかという
気もするのですが・・・。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。非常にわかりやすくかつ説得力のある回答です。
よーく理解しました。

お礼日時:2002/04/10 15:09

よく覚えてないんで聞き流してください。



たしか、耐久レース参戦のため、メンテナンスの向上とエンジンの位置の
見直し(たしかキャビンよりにしたとか)と軽量化のためだったおぼえが
あります。

これはNISMOが、ル・マン参戦のための布石だったような気がします。
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