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ユークリッドノルムと最大値ノルム(スープノルム)についてお聞きしたいことがあります。それぞれのノルムはどういったものなのでしょうか?また,2つのノルムの関係は何かあるのでしょうか?

A 回答 (7件)

> この2つのノルム(特に最大値ノルム)の何かいい例はあるのでしょうか??



私が大学に入学した頃,その大学の採点方式が二乗平均方式だと聞いた記憶があります.
つまり,各科目の特典を Xi (1≦i≦n) とすると,二乗平均得点は
√((X1^2 + … + Xn^2) / n).
これは一種のユークリッドノルムですね (笑).

なぜ単純平均 (1‐ノルム) にしなかったかというと,
「1科目でも高得点があると,単純平均よりも二乗平均の方が高くなる」
からだそうです.つまり一芸に秀でた学生を採ろうという試みです.

仮に5科目の得点がすべて50点だとすると,単純平均も二乗平均も50点ですが,
1科目だけ100点があるとすると,単純平均では60点,二乗平均では63.2点になります.
同様に3乗平均では66.9,4乗平均では70.7で,最大値ノルムでは100点になります.
最大値ノルムだと,一芸「だけ」に秀でた学生でも受かりますね (笑).
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> m^(1/p) * |Xk| → |Xk| = max(|X1|,|X2|,…,|Xn|).


>
> はどういうことを意味しているのでしょうか??
> "→"は何を意味しているのでしょうか??

(この場合は p→∞ の極限において)
m^(1/p) * |Xk| が |Xk| に収束するということです.

つまりpをどんどん無限に大きくしていくと,
m^(1/p) * |Xk| は |Xk| に無限に近づくということです.
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>ユークリッドノルムと最大値ノルム(スープノルム)についてお聞きしたいことがあります。

それぞれのノルムはどういったものなのでしょうか?

多次元の空間を考えると、点1(x1、X2、・・・・Xn)と点2(y1、y2、・・・yn)の間の距離はユークリッドノルムで定義できるでしょう。

では数列1(x1、X2、・・・・Xn)と数列2(y1、y2、・・・yn)の間に距離という概念が定義できると仮定した場合、それはどのように計算すべきかという問題を考えてみるとします。数列1と数列2はユークリッド空間内にあることが自明であればユークリッドノルムが数列1と数列2の距離概念として採用してOKでしょう。問題はこれが自明でない場合でしょう。

数列の場合、これが自明でない場合の方があたりまえでしょうから、他の距離の尺度として最大値ノルム(スープノルム)が発明された、というのが私流の回答です。ただし、私は数学の素人です。(笑)

>また,2つのノルムの関係は何かあるのでしょうか?

AイコールBかAノットイコールBかだけで数学は構築できないでしょう。(例外はブール代数、2値論理数学でしょう)AノットイコールBとし、かつデジタル的でないアナログ的世界を仮定するなら、どの位「ノットイコール」なの?ということを表す尺度として距離概念を一般化した「ノルム」が必要になったというのが私の解釈です。

夫婦1と夫婦2がいます。仲の良いときは差がありません。しかし夫婦1はどんなに喧嘩しても口喧嘩どまりです。一方、夫婦2は、取っ組み合いの大喧嘩、あげくの果ては奥さんの家出です。で、やっぱりしばらくするとこの奥さん、元のさやにどういうわけか戻ります。最大値ノルムでこの夫婦の夫と妻の距離の差を測ると、数学と同じ結論ですね。
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#2 の訂正です.



誤:p→∞の極限を考えると |Xi|/|Xk| → 0 なので,
正:p→∞の極限を考えると (|Xi|/|Xk|)^p → 0 なので,
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> X1,X2,…,Xnについて絶対値が最大なXkについてその絶対値を|Xk| と書くのでしょうか??



絶対値が最大な Xk は1つとは限りません.だから Xk1,Xk2,…,Xkm と書いたのです.
これらの値は同じとは限りません.Xi が実数ならば+か-かの2通りですが,
複素数ならば絶対値が同じでも異なる偏角を持つものは無数に存在します.
しかしいずれの場合も最大の絶対値 |Xk1|,|Xk2|,…,|Xkm| はすべて同じなので
|Xk| と書いたわけです.


> mというのは何を表しているのでしょうか?

Xk1,…,Xkm のmです.つまり「絶対値が最大であるXの成分の数」です.


> (2) なぜこのような式が成り立つのでしょうか?

多分中学校で習ったと思いますが,平方根の計算方法を思い出してください.
a>0 とすると,√(a^2 * b) = √(a^2) * √b = a * √b ですよね.
p乗根でも同様に (a^p * b)^(1/p) = (a^p)^(1/p) * b^(1/p) = a * b^(1/p).
ここで a = 1/|Xk| としてみてください.

この回答への補足

ありがとうございます。よくわかりましたm(_ _)m。もう1つ質問があるんですけど,

m^(1/p) * |Xk| → |Xk| = max(|X1|,|X2|,…,|Xn|).

はどういうことを意味しているのでしょうか??"→"は何を意味しているのでしょうか??

補足日時:2006/11/11 16:05
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この回答へのお礼

ありがとうございます。あのこの2つのノルム(特に最大値ノルム)の何かいい例はあるのでしょうか??まとまりのない質問ですいません。

お礼日時:2006/11/14 16:46

ノルムはベクトルの「長さ」を一般化した概念です.



ユークリッドノルムは,ユークリッド幾何学の距離に当たるもので,
n次元ベクトル X=(X1, X2, …, Xn) のユークリッドノルムは
∥X∥2 = √(|X1|^2 + |X2|^2 + … +|Xn|^2).

これを一般化して,上式の2乗をp乗に,√をp乗根にしたものを
p-ノルムといいます.
∥X∥p = (|X1|^p + |X2|^p + … +|Xn|^p) ^ (1/p).

X1,X2,…,Xn のうち絶対値が最大のものを Xk1,Xk2,…,Xkm とし,
それらの絶対値を |Xk| と書くと,
∥X∥p = ((|X1|/|Xk|)^p + (|X2|/|Xk|)^p + … +(|Xn|/|Xk|)^p) ^ (1/p) * |Xk|.

|Xki|/|Xk|=1,それ以外の Xi についてはp→∞の極限を考えると |Xi|/|Xk| → 0 なので,
∥X∥p → m^(1/p) * |Xk| → |Xk| = max(|X1|,|X2|,…,|Xn|).

したがって最大値ノルム ∥X∥∞ = max(|X1|,|X2|,…,|Xn|) は,
p-ノルムでp→∞とした場合の極限になります.


ノルム (Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%AB% …

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%AB% …

この回答への補足

回答ありがとうございます。ここで申し訳ありませんがいくつか質問があります。
「X1,X2,…,Xn のうち絶対値が最大のものを Xk1,Xk2,…,Xkm とし,
それらの絶対値を |Xk| と書くと,
∥X∥p = ((|X1|/|Xk|)^p + (|X2|/|Xk|)^p + … +(|Xn|/|Xk|)^p) ^ (1/p) * |Xk|.

|Xki|/|Xk|=1,それ以外の Xi についてはp→∞の極限を考えると |Xi|/|Xk| → 0 なので,
∥X∥p → m^(1/p) * |Xk| → |Xk| = max(|X1|,|X2|,…,|Xn|).」
とありますが,
(1)「X1,X2,…,Xn のうち絶対値が最大のものを Xk1,Xk2,…,Xkm とし,それらの絶対値を |Xk| と書く」とあるのはどういうことなのでしょうか?X1,X2,…,Xnについて絶対値が最大なXkについてその絶対値を|Xk| と書くのでしょうか??

(2)「∥X∥p = ((|X1|/|Xk|)^p + (|X2|/|Xk|)^p + … +(|Xn|/|Xk|)^p) ^ (1/p) * |Xk|」についてなんですが,なぜこのような式が成り立つのでしょうか?漠然とした質問ですいません。

(3)「∥X∥p → m^(1/p) * |Xk| → |Xk| = max(|X1|,|X2|,…,|Xn|)」についてなんですが,mというのは何を表しているのでしょうか?

以上なんですが質問ばかりで申し訳ありません。ノルムについては初心者なものでアドバイスよろしくお願いします。

補足日時:2006/11/10 00:02
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まず基本的なn次元ユークリッド空間 R^n の場合で。



各 p (=1,2,3,...,∞) と
R^n の点 x = (x_1, x_2, ... ,x_n) に対して、
p-ノルム |x|_p が
|x|_p = (|x_1|^p + |x_2|^p + ... + |x_n|^p)^{1/p}
(|x_j| は通常の実数の絶対値) 
で定義されます。
2-ノルム ||_2 がユークリッドノルムです。

また最大値ノルム ||_∞ は
|x|_∞ = max{|x_j| ; 1 ≦ j ≦ n }
で定義されるノルムです。

ここで最大値ノルムの記号から気付かれたかもしれませんが、
最大値ノルムは p-ノルムの定義で p → ∞ としたもの
と解釈されます。
なのでユークリッドノルムと最大値ノルムには直接の関係は
ありませんが一応関係があると言えなくもありません。

p-ノルムが p が大きくなるにつれ最大値ノルムに近づく様は
p-ノルムによる原点を中心とした「円」
C_p : { x ; |x|_p = 1 }
が C_2 が通常の単位円で、pが大きくなるにつれ四角くなって
いくのを観察すれば視覚的に理解できるかと思います。
(最大値ノルム ||_∞による単位円は
 C_∞:{ x ; |x|_∞ = 1 }
 で原点中心の四角形です。)

sup-ノルムは無限次元の場合(数列空間, 関数空間等)
の場合に上記の max を sup で置き換えたノルムです。

有限次元ユークリッド空間では各p-ノルムにより定義される
位相を導入した位相空間は同相になるので、ノルムの違いは
あまり問題になりませんが, 無限次元になると同相でない
位相を生成するノルムが各種あって、設定している問題に
適当なノルムを選択して考える必要があります。
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